あらすじ
老舗和菓子店に嫁いだ朝子は、浮気に開き直る夫に望みを突きつけた。「フランス料理のレストランをやりたいの」。東京の建築家に店を依頼した朝子は、初めて会った男と共に、夫の浮気相手に遭遇してしまう。
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Posted by ブクログ
読み始めてすぐに、
携帯電話が出てこないし、読んでいて不思議と懐かしい気分になるので
なんだか変だなぁ・・・と思っていたのですが
1990年に連載された新聞小説だったんですね。
私が懐かしさを感じた要因の一つは、
たぶん小説からあふれ出るバブル感。
何十万円もするようなイタリア製のスーツに身を包み、グリーン車で東京に逢引きに出かける主人公の朝子。
一流ホテルのスイートルームに泊まり
愛車の自動車電話(!)で愛人と密会の約束を交わすのだ。
まだネットもスマホもなかった時代に、
自動車電話なんて持たないふつうの不倫カップルたちは
一体どうやって連絡を取り合っていたんだろう・・・
しばし現実を離れ、ゴージャスでキラキラした世界に浸り
浮世の憂さをはらすにはぴったりの一冊でした。
(いや、上下あるから二冊か・・・)
Posted by ブクログ
みずうみの近くにある地方都市の和菓子の老舗”香泉堂”の朝子が旦那が浮気した腹いせ?にフランス料理のレストランをやりたいと言い出し、その店の設計する東京の建築士、大和田と恋に落ちる(不倫)著者のお得意の分野。
その地域のセレブな奥様たちで構成されてるみずうみの会、
その中の元CAの文恵、こっちも大和田の友だちの小説家と不倫するんだけど、そのことは薄汚いって言って、なんかこの朝子にはちっとも共感できないんだけど、あまりにいとも簡単になびきすぎで。
まっ、自分とかけ離れている世界を読むのは楽しいけど…
下巻はいよいよ、本格的に始まる予感。