【感想・ネタバレ】今日の別れにのレビュー

あらすじ

男と女のあわい恋心が、やがて大きなうねりとなって、静かな狂気へと変貌していく。ファンタジックホラーの金字塔。

※本書は、2003年1月に小社より刊行された角川ホラー文庫を加筆修正のうえ、改版したものです。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

「角に建った家」
ホラーというより、不気味なファンタジーという感想。つまりホラーではあるのだけれど、後者の方がしっくりくる。あまり怖くないのがそうさせているのかも。
母と父の会話のくだりが面白かった。母の話し方をそういう会話術と解釈するのに感嘆。

「あなた」
ホラーというよりミステリー。
始めにとある事件を語り、その次に、先の事件との関わりを匂わせながら、数十年が経ったと思われる別の物語が進んでいく。
十人に満たない登場人物達の因縁が複雑に絡み合い、それが物語が進む事に紐解かれていく
「そうだったの!?」と驚愕する事は多くなく、どちらかといえば「そうだよね」とニヤニヤしながら楽しむ作品。著者の思惑は前者かもしれないけれど。
タイトルの「あなた」が最初から最後までのキーワードとなっているのがオシャレで良い。
かなり面白かった。

「今日の別れに」
こちらはホラー色が強め。
大学の先輩にデートに誘われ、浮足立つ主人公。先輩との待ち合わせ時間が迫る中、なかなか別れることの出来なかった彼氏に別れを告げる。別れに絶望した彼氏は道路に飛び出し、車に轢かれてしまう。救急車に乗せられる彼氏を尻目に、逃げるように先輩の元へ急ぐ主人公は、これから数々の復讐を受けることになる。
その復讐というのがかなりホラーテイストで、彼氏をひそかに想っていた女から、数年越しに身内を殺されたり、葬式や結婚式に現れたり。
この作品の中ではいちばん微妙でした

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2025年02月22日

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