あらすじ
愛を嫌悪する億万長者との結婚――その行く末は……?
「養子にしたい5歳の男の子がいるから、ぼくと結婚してくれ」高校時代からの親友マックスの申し出に、リジーは茫然とした。マックスは高校卒業後に事業で大成功して巨万の富を築いた、思わずため息が出るほどハンサムな独身貴族の男性だ。旅先の南太平洋に浮かぶ島の施設で出会った孤児の男の子に絆を感じ、養父母を懸命に探したが、誰も見つからないという。だからといって、親友のわたしと形だけの結婚式を挙げて、首尾よく養子にできたら、すぐに離婚する計画を立てるなんて……。そのとき、リジーは気づいてしまった。長年の友情を壊したくなくて必死に抑えこんでいた彼への愛に。
■高校時代からの親友マックスに頼みこまれ、彼との形だけの結婚を承諾してしまったリジー。やっと自覚したマックスへの愛を隠したまま彼の広大な屋敷で豪華な結婚式をしたあと、初夜を迎え……。本作は『ボスと秘書の禁断の恋』の関連作になっています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
良かった-のではありますが。。。
私的には、主人公二人のカップルの気持ちがどうしてもイマイチ、理解できない部分がありました。
二人ともに子ども時代に辛い記憶があり、結婚願望はないまま大人になった。
異性として意識して惹かれ合いながらも、友情を壊したくないがために「友達」としての関係を維持してゆこうと固く誓い合っている若い男女二人。
ですが、何故、そこまで頑なに「友達」関係であることに拘るのか? その理由として、先ほどの子ども時代に親から与えられたトラウマ、心的傷があるわけですが、どうも、それだけでは理由として納得できないというか、理由にならないような気がします。
タイトルから最初に想像したのは、互いに異性として意識したこともない二人がある出来事をきっかけに恋に目覚める-とうお話だったのに、読んでみたら、全然違う。
読みながら、何故、この二人は意味のない我慢比べのようなことを延々と続けるのかと、理解に苦しみました。
その辺り、主役の男女の気持ちのありよう、変化が私にはまったく共感できなくて、感情移入も難しかったです。
二人はトコニという身寄りのない男の子を施設から引き取りたいと熱望し、そのために「偽装結婚」するという展開。自分の幼少時代が辛かったから、大人になってボランティアに打ち込むという設定は素晴らしいと思いますが、何故、二人がたくさんの孤児がいるにも拘わらず、トコニという子一人にそこまで執着するのか、それも今一つ理解に悩むところでした。
設定は良いが、主役の気持ちや関係性がどうにも不自然で、現実的でないような気がしました。