あらすじ
風呂に入れずシラミがわいた姉妹、菓子パンを万引きする保育園児……。7人に1人とされる子どもの貧困の実態を浮き彫りにし、支援策や制度、専門家の提言など解決を探る。文庫化にあたり、高校中退・学校給食・特別養子縁組を増補。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
仕事柄沢山の家庭を見ているが、この本を読んで私の知っている世界はまだまだ浅いな、と思った。と同時に貧困は連鎖する、とも言われる。私も人の親、今幸いなことに恵まれた環境に身をおいているがいつ仕事を失くし身体を壊し生活保護にお世話になるかもしれない。そうなった時に一人で抱え込まずに相談できる環境を今から考えておきたいと思った。
Posted by ブクログ
最近、テレビや新聞で「子どもと貧困」についてよく耳にするようになったが、これは、そのテーマについて新聞に掲載された記事をまとめたり、現状を示したもの。
貧困家庭の子どもの思いや、学校の先生、スクールソーシャルワーカー、子ども食堂、児童相談所等の現状や取り組みがリアルに描かれています。
でもこれは一部分の切り取り。
17歳以下の6人に1人が貧困時代。
自分の生活とは全く別世界だと思っていたことが案外身近で起こっていることに、危機感を覚えました。
一見して貧困とは分からない家庭が増えているそう。
思い返せば、小学校の時、夜逃げした親子が何組かいたが、その時はどうしていなくなっちゃったんだろう…と思ったけれど、そういった背景があったのかもしれない。
地域とのつながりが薄くなって、貧困に気づけない、その本人も助けを求められず苦しんでいる、子どもはその犠牲になる…負の連鎖を断ち切るために、国の政策はもちろんだけれど、地域のつながりも増やしていかなければ、このような状況は悪化の一途をたどることでしょう。
自分にできることは何か、それを考えさせられた1冊でした。
2017/02/15 b
Posted by ブクログ
日本における子どもの貧困。
両親の離婚、DV、母子家庭、貧乏など子どもではどうしようもない事態で貧困に陥る。
気になるのは情報格差。
支援を知らない、知っていても自分では受けられないと思い込む。勇気を出して支援を頼んでも役所に門前払いされる、など。
金銭支援だけでは足りない。
Posted by ブクログ
子どもの貧困について、様々な角度から取材され、構成されています。各問題についての識者からのコメントもあり、一歩深めて学ぶためのヒントもたくさん散りばめられています。
気になっていたけれど曖昧なままにしていたことも、この本を通して確認することができました。
子どもの支援に携わる1人として、この本を読めてよかったです。
Posted by ブクログ
子供の貧困問題について友人と話した時
その友人に
「貧困層が暮らしているURのような場所で、虐待だの餓死だの、置き去りだのあったとして...近所の人間が気づけると思う?同じような明日の生活もままならない人たちが、隣の事情を気にかける余裕があるとおもう?
なぜ気づけなかったのか、なぜ手を差し伸べられなかったのかって言ってる側って結局は裕福なんだよ。同じステージにいない人たちが気づけるはずがない」
と言われた
この本にも同じようなことが書いてある
決して少なくない子供の貧困にどう向き合えるか、手の差し伸べ方はあるか
無力でも考えることには必ず意味がある