あらすじ
情報はどう育まれ、多様な変化をおこしていけるのか?ITと編集力が融合すると何が生まれるか?日本文化にはどのような「謎を生み育てる床」があったのか?連想と発想の応酬から切り開かれる、「ジャパン・プロセス」をめぐる極究のヒント集。
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Posted by ブクログ
時間軸、国を超えた単語が飛び交う、無重力空間での問答。
曼荼羅がミクロになり、マクロになり、ぐるぐるした。
謎床とはよく言ったもので、頭の中をぐうぐる捏ねくり返ってもらった。
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消化できないほど豊富。わかる人にはわかる連想。知の巨人のような松岡正剛さんと、ネットや近年の日本と世界に開けたドミニク・チェン。ふたりがお互いから引き出し、響きあう。思考やアイディアを拡げるとき、刺激になります。
Posted by ブクログ
ドミニクさんに話を聞いてから、発売を心待ちにしていた一冊を読んだ。情報の書が世に溢れるなか、思考の書は貴重。発酵と腐敗の"あわい"で、学際的に知を有機化すること。最適化ではなく、思考そのものを目的にする思考をもっとしていかなくては。
フラジリティ、発酵と腐敗のあわい。
オントロジック・サイエンス。
学際性、有機化、
情報ではなく、思考の書。
Posted by ブクログ
謎床という言葉に惹かれて買った。
知の折り重なったところには、何かしらの菌が作用して、発酵が生まれるよな。それが腐るの方向ではなくて、醸す方向に進んだときに、面白いことが生まれるよな。と感じた。
ここに書いたのは書籍の内容はあまり関係なく、斜め読みをして感じたこと。
この本はかなり複合的な知識の上に成り立っていて、お二人の対談形式で進んでいます。プロットはあるだろうけど、知が知を生んで、また別の知に移り変わっていきます。なので読みやすさはありますが、読者の知も要求されます。そういう意味でとても興味深く引き込まれました。
とにかく糠床を作ろうと思います。
Posted by ブクログ
(2017/8/23)
凄く興味深いテーマだと思うのだが、
残念ながら私には消化できなかった。
レベルが高かった。
次元が違った。
第1章 僕たちは「胡蝶の夢」を見られるか?
(インターネットの話をする前に、ネットワークについて
編集少年の昆虫採集×ファミコン少年のドラクエ
タイプライターはこれでよいのか問題 ほか)
第2章 シンギュラリティを迎える前にやっておくべき、いくつかのこと
(人工知能の現在
デザイン・フィクション
かつて世界はどのように解釈されていたか ほか)
第3章 発酵と腐敗のあいだで―フラジャイルな創造はどのように生まれるのか
(アメリカ大統領選は崩壊への第一歩なのか
乳酸菌は、進化の中で「編集」を行った
感染はお裾分けされた糠床から ほか)
Posted by ブクログ
本屋でセイゴオさんの本を見かけ購入。浅学でドミニク・チェンさんのことは存じ上げなかった。
チェンさんがセイゴオさんの「空海の夢」に没入したとあり、ドキリとする。前に読んだが、歯の立たなかった本。
二人の対談は最初ITコミュニケーションの進化についてなのだが、ヘルメティックとかアフォーダンスとか、知らない言葉が出てきて、PCで検索すること数度。現代の知性に触れるには勉強不足だと自覚した。
(引用)
松岡:自分の認知と対象とのあいだに場所を空けておくということかな。それこそエピジェネティックな風景の中に置いておくという感じですね。ただし、いつでもそこに向かえるようにしておくわけです。そうした仕掛けによって、若干面倒くさいんですが、便利技術や便利思想をジャンクフード化しない状態で維持できているという感じなんです。
お二人とも知性を身体化していると感じる。自分はお勉強として頭に詰め込もうとしてるんだな。
後半は、例えばトランプ大統領の出現は、ITが自分が見たいものにしか誘導している結果という指摘。現在のITに欠けている部分を補正しようとするチェンさんの試みから、糠床の発酵のコンテキストへと話は発展していく。
刺激的な本だった。もう少し関連図書を探そうかな。
僕自身は森博嗣さんのWシリーズ、WWシリーズのようにAIやトランスフォーマーと会話が出来たらいいなあと夢想するけれど、道は遥か彼方かな。