あらすじ
小栗上野介の仰天・幕府再建策の謎
そして官軍を動かした「龍馬マネー」とは?
~教科書には書けないヤバすぎる幕末史~
○明治維新で誰が得をして誰が損したのか?
○そしてニセ金が日本を動かした!?
〔国を動かすにはまずカネがいる!〕
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Posted by ブクログ
国税局の役人から、経営コンサルタントに転じた著者。明治維新を経済、と言うより「金のあるなし」の観点から論じた本。維新の行動の背景に常に金に纏わる当事者達の悩みがついて回り(無論、それだけではないだろうが)、「金が無いから」こんな行動を取った、という分析が面白い。
締めくくりがよかった。明治維新とは、それまで既得権益を持っていた武士達がその権利を手放すことで世の中の仕組みを変えたのだ、と。そういう見方もあるなと感心したと同時に、正確には「既得権益を持っている武士階級を、持てなかった下級武士達が取っ払った」のではなかろうかと。
実際、維新後に経済的、また精神的(武士だったプライド)に恩恵に預かれなかった旧士族達が反乱を起こしている。
そう考えると明治維新というのはやはり革命だったのかもしれない。既得権益による理不尽を打破し、より良い世の中にしようとする人達による革命だったのだと。