あらすじ
灼熱の愛は儚く消える――彼の最も輝ける日に。
「君を我がスイートへ連れていこうと考えている」ザジニア国の美しき王太子ケダの熱い視線に、臨時秘書のフェリシアは服をはぎ取られたような気分になった。私の仕事は彼を反対勢力の画策から守り、王位継承に導くこと。愛の営みなど、契約には含まれていない……。だが、彼女がケダの強烈な魅力に屈するのは時間の問題だった。無上の喜びの果てに小さな命を授かったフェリシアは、ふさわしい花嫁を娶る身のケダを思い、彼のもとを黙って去った。見返りのない愛に疲れ果て、深く傷ついた心を抱えて。
■人気作家C・マリネッリの異国情緒溢れるロマンスをお届けします。特殊な環境で育ったがゆえに感情を排して生きてきたフェリシア。そんな彼女がなすすべもなく絡め取られた身分違いの愛のゆくえは……。美しき傲慢ヒーローの絶対的な存在感をお楽しみください!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ヒーローもヒロインも基本的に良い人。
残酷でもなく、優しい。
「もめ事解決」を得意とするヒロインが傲慢? で、スキャンダラスな噂が絶えない王太子に雇われた。
個人秘書として雇われたことに納得がいかないヒロイン。
互いに初めから惹かれ合っていたにも拘わらず、王太子はまもなく砂漠の王国に帰国して結婚しなければならない。
しかし、二人はついに一線を越えてしまう。
彼とはすぐに別離が来ると覚悟していたヒロインは、自分が妊娠していることを知るも、彼には告げず去ろうとする。
王太子はまた、王妃-自分の母が不貞を働いて生まれたのが自分、つまり自分は王の実子ではないと信じ込んでいた。
自らの出生に懐疑心をいだく王太子と彼女自身も幼い頃、父親に捨てられたという哀しい過去を持つヒロインの恋。
王太子は早い段階でヒロインが「大切な女性」だと気づいたし、タイトルの「愛なき君主」というのは内容に合わないような気もしますが-。
面白かったです。