【感想・ネタバレ】ヤマケイ文庫 ビヨンド・リスクのレビュー

あらすじ

物故者6人を含め、クライミング界のレジェンドたちの貴重な証言集。

1993年に本国アメリカで、96年に邦訳版が山と溪谷社から刊行されて以来、四半世紀過ぎてなお、一線のクライマーに影響を与えるあの山岳名著が、ヤマケイ文庫で待望の復刊!

20世紀の登山スターが集結!
1 R・メスナー(1944~:ヒマラヤアルパインスタイル)
2 R・カシン(1909~2009:アルプス)
3 E・ヒラリー(1919~2008:エベレスト)
4 K・ディームベルガー(1932~:K2)
5 W・ボナッティ(1930~2011:アルプス、ヒマラヤ)
6 R・ロビンス(1935~2017:ヨセミテ)
7 W・ハーディング(1924~2002:ヨセミテ)
8 C・ボニントン(1934~:ヒマラヤバリエーション)
9 D・スコット(1941~:ヒマラヤビッグウォール)
10 V・クルティカ(1947~:アルパイン)
11 J・C・ドロワイエ(1947~:フリークライミング)
12 J・ロウ(1950~:アイスクライミング)
13 W・ギューリッヒ(1960~1992:フリークライミング)
14 C・デスティベル(1960~:女性クライマー)
15 L・ヒル(1961~:女性クライマー)
16 P・クロフト(1958~:ソロ)
17 T・チェセン(1959~:ソロ)

「クライミングというものがどこから来てどこへ行くのかを理解したければ、まずこのスポーツをリードしてきた人たちから何かを学ぶことだ(序文より)」

「何度、本書を読み返したことだろう―――」山野井泰史さんも愛読!

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

モンベルで本を選んでいて惹かれた本。めちゃくちゃ興味深い内容で、集中して読んでしまった。
クライマーではないけど、冒険を求める心はとてもよく理解できる。
ヴァルテル ボナッティ、リカルド カシン、ピーター クロフトの考え方にとても惹かれる。
人生にとても誠実。

2025.4.4

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2025年04月07日

Posted by ブクログ

読み始めて1年以上かかってしまった。
世界の著名な17人のクライマーの経歴とインタビューで構成されている本書によって、クライマーは優れた思想家であることがよくわかった。

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2020年04月19日

Posted by ブクログ

何故山に登るのか、哲学的な問いに対する答えがとても刺激的だった。もちろん人それぞれ異なってはいるが、運命そのものを受け入れるだけでなくて自分自身の経験、知識、体力、それらの総合の結果で掴み取った登攀劇であったと分かる。ただ無意識に足を動かして山に登るのではなく、その登攀に生き残る、やり切るための思考の息吹を感じる。

読んでいて特に面白いと感じたのは登山史についてだ。なかなかに歴史を紐解くのは難しいが、この一冊である程度の流れが掴める。あとはただ単に流れが分かるのではなくて、どう言う理由でその登攀があり、その結果どう言う結果になったのか、そしてそこから生み出されたものを知ることが出来るので、歴史に根付く因果関係がまるっと理解できるので読んでいて気持ち良い。

分量自体長く、17人のクライマー全ての発言を尊重できる訳もなく、途中、「こいつは頭おかしい奴だ!何言ってるかさっぱりわからん!」という場面もあり、(笑)かなーり読み応えのある1冊。

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2023年02月09日

Posted by ブクログ

なぜ山に登るのか?
山に登るって自分にとってどういうこと?
そんなことを考えるきっかけが欲しくて、手にとった本。

この本で紹介されている登山家、クライマーたちのインタビューの回答は素晴らしいものになっている。そりゃそうだ、たくさん登って、たくさん考えて、たくさん人にそれを伝えたんだから。

自分だって、好きなことくらい、持てる限りの言葉で、その気持ちを最大限に表現したいと常に思っている。が、思考する回数、時間、深さ、言葉、足りないものばかりだ。
ざっと思いつく限りだと、、、
・自由
・自分自身で決めることができる
・本当のことがそこにある(人間が作った架空の概念や思想、例えば会社、仕事、お金、人間関係、そういったものから距離を置き、本当にそこにあるもの、山、川、空、自分の体、自分の気持ちがそのにある。向き合うことができる。)
・山登りという共通項目で、人との出会いがある。


本の中の言葉を1つ
”ヴァルテル・ボナッティ”「山は手段で、目的は人間だ。つまりは人間か向上するための手段であって、山の頂上に達するためではないという考えだ。」

自分にとっては、、、、山に限らず、新しいチャレンジすべてが手段で目的は楽しむこと、成長すること。自分がもとめる自分らしい生き方や、自分らしさを生み出すこと。

が、彼らのいうような冒険、時に命すら落としかねないようなリスクを含んだ冒険をしたことがあるだろうか?する必要があるだろうか?
それを行った時、行うと決めた時、行った後、どういった感情が自分に芽生え、どういった自分がそこにあるんだろうか。いや、それはひょっとしたらTJARに参加した時の気持ちだったのかもしれない。死ぬかもしれない、できないかもしれない、失敗するのかもしれない、最初にそう思った時、自分はどうしただろうか?そして実際にやっている最中どうだっただろうか?その結果どうなっただろうか?

再び、そのことを考えながら、もう一度過去のクライマーたちの想いを紐解いてみるのも一興なのかもしれない。

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2019年04月21日

Posted by ブクログ

山野井さんが何度も読み返したという帯のビヨンド・リスク待望の文庫化版。
インタビュー起こしによる17人のトップクライマーの内面をえぐり出してる内容がどれも興味深い。

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2019年04月07日

Posted by ブクログ

最高峰のクライマーたちの考えを比較できるのが勉強になる。やはりロビンズとハーディングの対称性が白眉か。クルティカが禅僧みたいで好き。

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2018年11月02日

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