あらすじ
各種メディアで話題、「幸福学」日本の第一人者による
親も子もずっと幸せを感じられる「子育て」の方法
子育てに悩みはつきものです。新聞やテレビでは、毎日のように、親が子どもに手をかけるという、痛ましい虐待のニュースも目にするようになりました。
子育てにストレスを感じている親が、持続的に幸せを感じられるようになるには――その答えの一つとなるのが、「幸福学」です。
「幸福学」とは、人間の幸福のメカニズムを、科学的な根拠に基づいて体系的に研究するもので、ここ最近は、NHK「白熱教室」、「週刊朝日」などのメディアで取り上げられるなど、話題を呼んでいます。
この幸福学の研究では、「長続きする幸せ」には、次の「4つの因子」が大きく影響することがわかりました。
■「幸せの4つの因子」
1 「やってみよう!」因子(自己実現と成長)
2 「ありがとう!」因子(つながりと感謝)
3 「なんとかなる!」因子(前向きと楽観)
4 「ありのままに!」因子(独立と自分らしさ)
つまり、この「4つの因子」を高めることができれば、持続的に幸せを感じることができます。
この考え方を子育てにあてはめると、まず親が子育てに幸せを感じ、前向きになることができます。そうすると、子どもも親に感化され、人生を幸せに、たくましく生きていけるのです。
それが、本書でお伝えする「幸せな人生を送る子どもの育て方」です。
本書では、「幸福学」という学術的な見地から、親も子どもも永続的に幸せを感じられるような具体的な方法をお伝えします。
幸せのもととなる「4つの因子」を高める子育て行動原則から、具体的な問題解決法のエッセンスを散りばめたQ&A、幸福体質になるためのトレーニング&ワークまで、理論と実践を余すところなく収録しています。
●こんな方におすすめです…「幸福学」的な解決法をお教えします
□子どもが学校に行きたがらない
□ゲームやスマホばかり見ていて、ストレスを感じている
□まったく勉強をやろうとしない
□子どもどうしのトラブルが、親どうしの問題に発展
□他人の目、よその家庭のことが気になる
●あなたの今の幸福度がわかる「幸せの4つの因子」チェックテスト付き
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
子育ての一番の基本は「あなたが幸せでいること」だそうだ。つい、子どもや家族のことを考え、自分のことはおざなりにしてしまうが、何より自分の幸せを考えるべきなのかと思った。ただ、これはちゃんと子供のことを考えている人にあてはまる言葉だと思う。
「幸せの4つの因子」とは、以下の4つ。
・やってみよう因子(自己実現と成長)
・ありがとう因子(つながりと感謝)
・なんとかなる因子(前向きと楽観)
・ありのままに因子(独立と自分らしさ)
私自身には、なんとかなる因子が足りていないと思った。この意識をもっていきたい。
大学4年生の息子さんが「僕はまだ何になれるかわからないけど、幸せになる自信だけはあるから、お父さん、お母さん、安心して」といった台詞が印象的。幸せになる自信がある。なんて素敵な言葉なんだろう。
思春期の高校生の娘さんのお話しから、思春期はきっとくるのだと改めて思った。ひどい言い方をされたときは、冷静に同じ言い方をしてみるのが効果的らしい。親もついカッとなってしまうが、受け止められる心の余裕が理想。
ほめることが見つからないときの素敵な言葉は、「あなたがいてくれてよかった」。ぜひ心をこめて使おうとのこと。これは、本当に良い言葉だと思った。何かあったら使いたい。
ネガティブワードでなく、ポジティブワードを使う。
そのほか、印象に残ったこと。
・私たちの生きるこの社会は、「自分」と「自分以外の他者」で構成されています。だから、 幸せの要因は、自分を好きになることと、相手を好きになること。この2つだけです。 自分のことを好きになると、何かをやってみようと思え(「やってみよう!」因子)、困難にもなんとかなると思え(「なんとかなる!」因子)、自分らしく生き生きと生きられます(「ありのままに!」因子)。相手のことを好きになることは、利他性や感謝と関係しますから、「ありがとう!」因子につながります。 自分を愛し、自分以外の人たちを愛することができれば、誰もがみな、幸せになれます。そして、自分以外の人が、身近な人から、世界中の生きとし生けるものにまで拡大すると、世界平和につながる。
・無理をしていわゆる「良い大学」に行ったからといって、良い人生になるわけではない ことは、たくさんの事例を見てきた私が一番よく知っています。 画一的な競争など、人生の無駄です。なるべく早く、そういう無駄な競争はやめて、本人の、本人らしい、本人だけの得意な点を見つけることに注力すべき
・成長の過程で、何ができたかとかできないとか、そういったことについての早い遅いはまったく関係ありません。 「その時」がきたらできますし、仮にできなかったとしても、「ああ、向いてないんだな」と思って、別のことにチャレンジすればいい
・ネガティブワードを言ってしまったら、その3倍はポジティブワードをいう。アメリカのポジティブ心理学者バーバラ・フレドリクソンの唱える、 ポジティブ感情とネガティブ感情の黄金比「3:1の法則」 に由来します。 フレドリクソンは、ネガティブな感情がゼロになるということはあり得ないとしたうえで、ポジティブな感情がネガティブな感情の3倍上回ることで物事が良い方向へいくと言っています
・ここで強く伝えたいのは、 子どもを信じること、これこそが親の最大かつ最高の役目 だということです。 何の見返りも求めず、ありのままの姿を愛し、信じ続けられるのは、親だけです。親が信じないで、誰が信じるのでしょう。
・笑うことで前頭前野の血液量が増加し、副交感神経が優位になります。すると、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの分泌が促進される のです。 口角を上げるだけでもいいといわれることもありますが、 作り笑いではその効果は小さいようです。 作り笑いは不自然なので、見る人が見るとバレます。だから、口角を上げるというような形だけのアプローチではなく、まず楽しく幸せなことを考えてみてください。つられて口角が上がり、笑顔になったなら、本当のステキな笑顔
行動指針
・なんとかなる因子を大切にする。
・ネガティブワードでなく、ポジティブワードを使う。ネガティブワードを言ってしまったら、その3倍はポジティブワードをいう。
・口角を上げて笑う。前頭前野の血液量が増加し、副交感神経が優位になる。
Posted by ブクログ
幸福学の観点から、子育てについて記した本。
幸せの4つの因子
・やってみよう!(自己実現と成長)
・ありがとう!(つながりと感謝)
・なんとかなる!(前向きと楽観)
・ありのままに!(独立と自分らしさ)
に関しては勉強になった。定期的に会社の調査で流れてくるアンケート事項も、これに沿ったものだとわかった。
参考にしたいのは、「怒りは本来生命を脅かす時に出るもの。お子さんを怒るときは、生命を脅かすようなことなのか?」といった文。
他は、まぁ教育学専門の人の方が内容が濃いかな…という印象。
子育てって、みんなやってるから経験則で書きがちだよねぇ…もう少しエビデンスを以て体系的に書いて欲しい派なので、ちょっと思ってたのとは違ったかも。
でも幸福学に対しての興味は沸いた。
Posted by ブクログ
タイトル通りの本。
・幸福は「やってみよう!」=自己実現と成長、「ありがとう!」=つながりと感謝、「なんとかなる」=前向きと楽観、「ありのままに!」=独立と自分らしさ、という4つの因子で構成されているという幸福学の考え方を、子育てに応用していく。
・第4章のトレーニング&ワークは面白かった。メタ認知、傾聴・対話、マインドフルネスの各トレーニング。ポジティブになるワーク(上を向く、笑顔、呼吸、寝る前に今日あった良いことを思い出す、リセットアイテム、stopネガティブワード等々)、一人でできるワーク(満喫力、感謝の日記、感謝を言葉に出す練習、イラッとした時の練習、心のデトックス等々)、家族の絆が深まるワーク(夢や感謝を書き出してシェア、未来コラージュ、今日のよかったこと3つや挑戦したこと笑ったことなどをシェア、ハグ等々)いろいろあるものです。気恥ずかしいが、ひとつくらい試してみるか?
・著者自身の家族についての幸せアピールが強すぎてちょっと萎える。深刻な課題を抱えた家族や親子にも「幸福学」は力を持つのか?ほぼ幸福な人の幸福度や幸福感を高めるためのものなのか?