【感想・ネタバレ】私が「ダメ上司」だった33の理由のレビュー

あらすじ

「部下が思うように動いてくれない」
「いまどきの部下のことが理解できない」
「つい、自分でやってしまう」
──こうした悩みを一発で解決するような「絶対の正解」はありません。ただし、あらゆる上司に共通する「やってはいけない」ことがあります。

いまはベストセラー作家でもある著者ですが、2006年に不動産仲介会社を設立したとき、最盛期には30人近くの従業員を抱えていたものの、リーマンショックの影響で資金繰りが悪化したため、会社はあえなく空中分解……。
本書では、そのときの上司としての痛烈な失敗を振り返り、なぜ自分がダメだったかを冷静に分析し、「やってはいけない」ことを教訓とともに紹介します。

たとえば、
・「ほめ方」がよくわからなかった
・「自分のやり方」を押しつけてしまった
・部下に失敗させる度量がなかった
・退職の「本当の理由」を聞けなかった
など、どれも身につまされるものばかり。

行動、対話、やる気、育成などのテーマ別に、ご自身の「上司としてのあり方」をチェックできる1冊です。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

私が「ダメ上司」だった33の理由 2018/7/1

「部下が思うように動いてくれない」
「いまどきの部下のことが理解できない」
「つい、自分でやってしまう」
──こうした悩みを一発で解決するような「絶対の正解」はありません。ただし、あらゆる上司に共通する「やってはいけない」ことがあります。

いまはベストセラー作家でもある著者ですが、2006年に不動産仲介会社を設立したとき、最盛期には30人近くの従業員を抱えていたものの、リーマンショックの影響で資金繰りが悪化したため、会社はあえなく空中分解……。
本書では、そのときの上司としての痛烈な失敗を振り返り、なぜ自分がダメだったかを冷静に分析し、「やってはいけない」ことを教訓とともに紹介します。

たとえば、
・「ほめ方」がよくわからなかった
・「自分のやり方」を押しつけてしまった
・部下に失敗させる度量がなかった
・退職の「本当の理由」を聞けなかった
など、どれも身につまされるものばかり。

行動、対話、やる気、育成などのテーマ別に、ご自身の「上司としてのあり方」をチェックできる1冊です。

部下を幼児と思えばいい→愛情を持って接する
2018年8月15日記述

午堂登紀雄氏による著作。
2018年7月1日初版発行。
1971 年、岡山県生まれ。中央大学経済学部卒。米国公認会計士。
大学卒業後、東京都内の会計事務所、大手流通企業を経て、世界的
な戦略系経営コンサルティングファームであるアーサー・D・リトルで経営コンサルタントとして活躍。
2006 年に株式会社プレミアム・インベストメント& パートナーズ、
2015 年に株式会社エデュビジョンを設立。
不動産投資コンサルティングや事業開発を手がけるかたわら、資産運用やビジネススキルに関するセミナー、講演でも活躍。
著書に『1 つずつ自分を変えていく 捨てるべき40 の「悪い」習慣』
(日本実業出版社)、『お金がどんどん増える人 お金がたちまち消える人』(学研パブリッシング)、『お金持ちが財布を開く前に必ずすること』(小社)など多数。

著者の経歴は上の通り。
また他の書籍やセミナーを見る限り金持ちになる為には等、不動産投資に関しての著作が多い。
しかしタイトルを見る限りどうも胡散臭い。
実績の乏しい人の書いたビジネス書は疑ってかかれと吉越浩一郎氏は指摘していた。
ただ本書は全体を目を通してリーダーシップの力を上げるのに役立つと思える。
著者自身が自身の敗戦記と述べていることなど率直に何が駄目であったのか当時を振り返りつつあるべきリーダーシップを述べている。
出来ていない点、気がついていなかった点を素直に学べば良い。
分かりやすく書いているので数日あれば読み切れるはずだ。

超優秀な人材になれるのは一握り。
リーダーはそこまで狭い門ではない
リーダーの仕事の基本は、つまるところ、人間のモチベーションのマネジメントですから、どの業界・業種でも通用します。
ゆえに需要が尽きることはありません。
特に第三次産業、つまりサービス業が主流になっている昨今、サービス品質が競争力の源泉になるわけですが、そのサービス品質を決めるのは人間であり、彼らの能力やモチベーションによって左右されます。
やる気のない人間、クサっている人間に、高いクオリティのサービスは提供できないでしょう。

カリスマ性が無くても、周りに支えられて業績を伸ばしているリーダーはたくさんいます。
人を思い通りに動かすというより、「人が自発的に動き出す」「人が動きたくなる」リーダーシップをとっている実務面ではフォローはしても細かい事にいちいち口を挟まないことが重要で、仕事は最後まで任せる、危なっかしてくても温かく見守るなどの忍耐力が必要です。
部下のほうから歩み寄ってくるべきだ、というのは完全な誤りで、リーダーのほうから部下に歩み寄らなければなりません。
(卑屈になれということでは無く、寄り添い共感しようとする優しさが必要)
部下が一人で抱え込まないように業務量を調節し、負担が大きい仕事や難易度の高い仕事は、適宜声をかけて進捗を把握する
「これやっといて」では納得しないから、その仕事や必要な理由や目的を説明し具体的に指示する。
叱るとすねたりするので、基本はよいところを探してほめてあげ、叱るときもまずほめてから
部下が電話口で困ったような会話をしていたら、見て見ぬふりをせず「どうした、大丈夫か?」と助け舟を出す
仮に部下が失敗して落ち込んでいても「きみを見限ったりしないよ」というメッセージを出す

部下を幼児と思えばいい→愛情を持って接する

そもそも上司は部下より優秀と認められているから上司に任命されているので部下が自分より劣っているのは当然なのです。
だから、「なんでこんなことも出来ないんだ」「いちいち言わなきゃいけないのか」
などという嘆きは的外れなわけです。
上司の役割とは部下を自分の思い通りに動かすことではなく、部下を成長させ、組織として成果を出すことです。

この道がいいだろうと迷わずに道を指し示す判断力
周りを説得する努力を放棄しないこと
率先して行動し、結果の責任は自らが負う
弱音を吐くこともないし、愚痴や不平不満を言うこともない
ムカつく仲間であっても、その人の強みを活かして強力しようとする
部下はリーダーの一挙手一投足をよく見ている
仕事のクオリティでも、リーダーがこのくらいでいいだろうと妥協すれば部下も妥協するようになる。
部下がリーダーの水準を超えることはないのです。
間違ったら素直に誤り、皆が納得するようにしっかり説明すること
重要なのはなぜそうなったかという理由をきちんと説明すること上層部の考えを自分なりに想像し翻訳して説明し、部下が納得し動くよう仕向けるのが上司の役目です。
なぜそうすべきなのかという理由を懇切丁寧に説明する
叱るときは、ねぎらい感謝してから改善点を指摘する。
人格ではなく行為を叱る。
注意するより相手に気づかせる。
相手に考えてもらう。相手の意見を尊重する。
叱るのは短く、そのあとも引きずらないことです。
言葉選びのセンスを磨くことが出来れば、たった一言で全身の血が沸騰するほどやる気にさせることもできる
上司はどういう言葉をかければ本人が成長するのかという視点で言葉を選ぶ必要があります。
適切な指導をするには適切な観察が必要ですが、それは相手を一人の個人として尊重することです。
リーダーは未来の売上をつくらなければならない
お金が足りないという恐怖があると、余裕がなくなって、じっくりと考えてクリエイティブな仕事ができなくなる。つまり、お金を失うと知性も失う
リーダー自身が日常業務や現場業務にうずもれてしまってはいけない。
リーダーは誰よりも本気で真剣でなければならず、そうでないリーダーのもとでは部下も適当に手を抜く
リーダーはかっこよくなくてはならない。
かっこいい上司=信頼できる人
リーダーとは、いさぎよく最後のケツをふく覚悟があり、実際にそのように行動できる人物です
コアメッセージは何度も繰り返せ
事例やエピソードは変えて飽きさせるな
500回でも1000回でも同じことを言い続けなければならない
ちょっとした声掛けが信頼関係を強くする
上司に耳を傾けてくれる姿勢がないと、部下は「どうせ言っても無駄」と思うようになり、何も提案しなくなります。
部下の話が稚拙でも論理的で無くても「結論は却下」が見えている話でも途中でさえぎらずに最後までしっかり聞く
自分の話を真剣に受け止めてくれているという実感は、部下にとっては信頼できる上司なのか、ついていくに足る人物かどうかを測る重要な指標のひとつ
言えない雰囲気(意見、質問、教えてもらう)は上司がつくっている
部下が話しかけられない、意見をいえない、教えてくださいといえない状態にさせているのは上司自身です。
悪い報告は対処法が先、叱責は後回し
上司の「ありがとう」という言葉は「あなたのことを気にかけていますよ」という姿勢を示す、最も有効な言葉のひとつです。
(来客にお茶を出した時、自分のお茶を出してくれた事に礼を言えているか)
なんで~しないんだ なんで○○ができないんだ は禁句
なぜなら「答えようがない」から
仕事の話は、お酒の力を借りなくても深い話ができる関係を築くほうが健全
飲みに行っても部下から聞かれない限り、自分の話をしてはいけません。
リーダーが誘っての飲み会は、原則として部下へのねぎらいの場にしなければいけません。
部下の話の聞き役に徹し、共感してあげ、楽しんでもらえるようもり立てることです。
部下がやる気にならないのは上司の怠慢
上司が部下を理解し、上司のほうから部下に歩み寄ることが必要
採用した以上は彼らを育て戦力にしていかなければならない。
言わなくても分かるだろうとは思わず、面倒でも丁寧に説明すること
結果だけでなく努力の質や量を褒めることで、次も同じ努力をしないわけにはいかないとなり、効果が続く可能性が高くなります。
成長を促すには、その成長を支える行動、工夫、努力、姿勢を褒めることです。
愛情の反対は無関心と言われるように、人は無視されることが一番つらいのです
部下がいない所で部下を褒める(第三者から聞かされるのは部下には嬉しいこと)
自分は褒められて伸びるタイプと自己申告する人には要注意
自分の弱点や課題に向き合おうという向上心がない場合がよくある少しずつ課題を与え、克服している状況を褒めながら注意する
会議はねぎらいで始め、叱責で引き締め、鼓舞で終える
勝手に育てで育つのは一部の人間だけ
結果だけでなくプロセスや努力する力を評価する
プロセスが軽視されれば業務が属人的になり、ノウハウが社内に共有されにくくなります
事業が軌道に乗り人が増えてくると、会社の諸制度の整備とともに、ビジョンやミッションが必要になります。
いつも自分がいなければ回らない組織となっては、上司自身が新しい仕事を作り出すことも休むことも出来ません。
→上司は、部下一人ひとりが自分で考え、自発的に仕事をするよう導くことが求められます。
指示・命令をするな、質問をしろ
根気よく人を育てる面倒臭さと向き合う(会社に誰も残らない)
人が育つ社風をつくることがリーダーとして大切な役割のひとつでありそれには自ら率先してその姿を社員に見せ続けることが大切
しつけも細かいことだからこそ、その積み重ねは大きい
社内での勤務態度、顧客や取引先に対する接客態度というしつけをリーダーはサボってはいけない。
もし、なぜ部下は○○しないのかと感じたら、説教する前に部下の行動原理をしっかり聞いてあげることです
人を育てるには、自分の思い通りにならなくても、自分が望ましいと思う方法ではなくても、ある程度部下に任せることが必要です
本人が十分反省しているようなら、最初のころは誰でもやるミスだから気にするな。
でも原因と対策は考えておこうな と安心させ、萎縮させない配慮が必要です
従業員に経営者視点を持たせるのは難しい。
経営的な分析はできるかもしれませんが、経営者的なマインド(覚悟)は
やはり経営者でなければ持てないと実感
経営者にあって従業員にないのが資金繰りのプレッシャー
経営者視点よりも一つ上の視点を意識させる(その方が現実的)
リーダーが叱って嫌われ役を引き受け、ナンバー2がフォローするような関係が望ましい
ナンバー2のいるチームでは、リーダーは中心にいるというより、チームから少し離れたところから応援するくらいの距離感がちょうどいい。
上司が部下からの相談に乗るのは当然として、部下に相談することもまた必要。
意思決定に関わった部下は「自分事」として動いてくれる
辞めたいと考えている部下には、必ず兆候が現れるものです
部下が見せる小さな不満を放置してはいけない。
上司は部下一人ひとりをしっかり観察し、そんな小さな変化を見逃さず、早期発見早期治療が必要です
退職理由を聞くことは自分を見直すチャンス
自分の改善すべき所を受け入れ、自分の言動を変える勇気を持て
優秀な部下や上昇意欲の強い部下には、できる限り新しい仕事や難易度の高い仕事を与え
そして任せることです。職場の性質上、そういう機会がない場合は、
人事部にかけあって他部門に異動させるのもひとつの方法です。
特別優秀ではない人材も、殆どの人はその職場に「自分の居場所」を求めています。
「自分はここにいられる、いていいんだ」という安心感は集団への所属欲求であり人間の生存本能でもあるからです。
駄目上司の典型である「手柄の横取り、責任の押し付け」「放任という名の無視」
「日常的なパワハラ」「ネチネチ叱責」「約束を守らない」
「自分がミスったら逆ギレする」「決断しない(判断しない)」
「いつも不機嫌」などというのはご法度です
部下を辞めさせない為には、微に入り細に入り、「あなたはここにいていいんだ」
「あなたは私にとって必要な人材なんだ」と感じてもらい、居場所を確保してあげることです

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2022年01月10日

Posted by ブクログ

面白かった。
著者ご自身の経験談ということ。
●実体験としてあるある!!と感じること。
●各項目がそれほど多くなく読みやすい。
●一気読みできるボリューム。
オススメです。

気になったフレーズ。
●部下に寄り添う、部下はかまってちゃん
●普通は、はあなたの価値観
●赤ちゃんに教えるように教育
●何度も言う
●上司の指示を、想像して自分なりの解釈をいれて納得させること

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2023年06月04日

Posted by ブクログ

2018.12.24 再読
戦コン出身者である著者は、努力家で、それゆえに能力が高く、プロ意識が高い方なのだろうと思われます。そういう方にありがちなのが、「凡人の俺が努力してできてるんだから、皆できるよ(やれよ)」と思ってしまい、態度に出てしまう。本書はそのダメだった自分を振り返る回顧録になっています。全体に書かれていることは至極全うで学びもあるのですが、重複感があるせいなのか、あまりスーっと頭に入ってくる感じではなかったです

■心に残った箇所を抜粋;
・部下=幼児だと思えば接し方が変わる。愛情をもって、根気強く
・部下がリーダーの水準を超えることはない(出社時間、残業、仕事の品質)
・部下に「将来どうなりたいか」を聞き、仕事の意義(得られるもの)を説明
・「労い」で始め、「叱責」で締め、「鼓舞」で終える
・(労いの場では)部下から聞かれない限り、自分の話をしない
・人が動くために必要なもの ①ワクワク感、②達成感、③名誉(表彰)
・意思決定に携わった部下は、「自分事」として動く
・「それでいけるのかい?」「わかった。期待してる。頼んだよ」
・時間がないときは、「必ず後で時間を取るから」と意思表示

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2018年12月24日

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