【感想・ネタバレ】ノーベル文学賞を読む ガルシア=マルケスからカズオ・イシグロまでのレビュー

あらすじ

ノーベル文学賞受賞から、ベストセラーはカズオ・イシグロ一色に。しかし、受賞作のうち何作読んだことがあるだろう? 古今東西の受賞作を読み直し、多様な作品たちの「面白さ」を作る仕掛けに迫る!

〈目次〉
はじめに
ノーベル文学賞を読むということ

一九八〇年代
一 章 めくるめく勘違い小説『眩暈』 エリアス・カネッティ
二 章 ラテンアメリカと魔術的リアリズム ガブリエル・ガルシア=マルケス
三 章 アラビア語圏のリアリズム ナギーブ・マフフーズ

一九九〇年代
四 章 「黒人」「女性」作家 ト二・モリスン
五 章 「情けないオレ語り」と日本文学 大江健三郎

二〇〇〇年代
六 章 中国語としての表現の追求 高行健
七 章 ワールドワイドで胡散臭い語り V・S・ナイポール
八 章 「他者」と暴力の寓話 J・M・クッツェー
九 章 非非西洋としてのトルコ オルハン・パムク
十 章 共産主義体制下の静かな絶叫 ヘルタ・ミュラー

二〇一〇年代
十一章 ペルー、あるいは梁山泊 マリオ・バルガス=リョサ
十二章 中国版「魔術的リアリズム」 莫言
十三章 信頼できない語り手 カズオ・イシグロ

終わりに
主要参考文献
受賞者の出身国
索引

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Posted by ブクログ

個人的に文学賞への興味が覚めやらぬ今日この頃、本屋さんで色々物色しているさなかにふと見かけて、これは買っとかんとってことで。小説のみならぬエンタメ全般をひっくるめても、基本的に80年代以降が好物っていう、自分の趣向ともピッタリ合う。という訳で、読む前からつまらない訳はない状態なんだけど、やっぱり楽しく読めました。読んだことのない作家が過半数で、またまた気になる本が数多出てくることになったけど、それもまた良し。読んだことある中で、マルケスと莫言の類似性が指摘されているけど、実はマジックリアリズムとして真逆の手法、っていうのにはなるほど、って納得。きっと、それぞれの作品を読んだ後に紐解くと、また違った味わいがあるんだろうな、っていう。そういう意味で、手元に残しておいて、タイミング毎に読み直したい内容でした。

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2019年01月08日

Posted by ブクログ

著者の橋本さんが言及しているように、ノーベル文学賞というと、「村上春樹さんが受賞するか」とか「日本人がいただいたか」ということのみが話題になってばかりという印象を私も常々感じていた。ではそういう私自身もノーベル文学賞をとった方の作品を読んだことがあるかといえば恥ずかしい事に全く無いと言ってもよい。(川端康成さんの作品でさえ、きっちり読んだとは言えないていたらく…)村上春樹さんの作品はほぼほぼ読んているのですが。
とうしてもハードルが高いと思い込みがちだったが、橋本さんの解説で私の中でだいぶハードルが下がったので、読んでみたいという気持ちが強くなった。ガルシア・マルケスの「百年の孤独」は以前から読んてみたい気持ちはあったし、他のあまりこれまでの生活で接点のなかった国々の作品にも挑戦してみたい。

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2018年09月15日

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