あらすじ
心惹かれたあの声もやっぱり森川智之だった。多彩な声を演じ分け唯一無二の存在感を放つ人気声優でありながら、自ら声優事務所の社長も務める稀有な存在。アニメから洋画の吹替え、ナレーション、ドラマCDまであらゆるジャンルで活躍し、「帝王」とも称されるプロフェッショナルが語る、声優という職人芸の秘密。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
声優の仕事の流れや、今の声優になりたい若者に求められていること、自身の道のりなどが語られている。
読みやすいのがさすが著者。
最初、本が思ったより薄いなと思ったけれど、読後は満足感がありちょうど良かった。(もっとエピソードトーク等があっても嬉しかったけど)
自身が体育会系から挫折して声優業界にやってきた経緯、事務所業と声優業の2足のわらじ、今ではトム・クルーズ氏公認声優と謳われている著者だが、自身としても一番の経験値となったと語る「アイズ ワイド シャット」の話、おまえらやファンクラブの始まり、諏訪部さんや鈴村さんへ助言をしてSTA☆MENが結成される話、BLCDに対する考え方など、面白かった。
ズートピアの話もあったのが少し驚き。ニックの演じ方について。
勝田声優学院時代から、発声や声の大きさ・体育会系であることなどを買われて、いろんな自治体で話し方教室を開催する際のカバン持ちとして同行し、勝田さんが朗読の仕方を教え、最後に必ず著者の外郎売りで講座を締めるp38
著者が養成所やテレビで外郎売りを披露している映像を観たことがあり印象的だったが、そんな初期の頃からまさに実用というか、外郎売りを話しまくっていたんだな/それだけ外郎売りに愛着・思い出があるのだろうなと興味深かった。
アニメやゲームが好きだから声優志望、アニメは大好きだが人前で喋るのは苦手な志望者、〜というキャラに生きる勇気を貰ったから自分もそんな勇気を与えられる声優になりたい、など。
声優になりたい理由は何であれ、勘違いしている人が多いというのが、なんだか声優学校あるあるな感じ。
声優志望の若手に向けて、「もし声優になりたいならば、アニメばかり観ていたりゲームばかりしていてはダメだ」という、ごもっともな話。
若手はパッションが足りない(憧れの先輩と仕事ができて光栄です、というのが演技態度にも出てきて、無難な演技しかできない)という突っ込み。
有名な声優の方々の名前もチラホラ登場するので、声優好きの方も読んでいてニッコリするのではないだろうか笑