あらすじ
乱歩賞作家、戦慄のランニングミステリー!
平凡な公園ランナーであるインテリア会社「ワンダーケース」の社長・高木雅弘は、所属するランニングサークルの仲間たちと行なっている「レース」にハマっていた。
ある日、高木のもとに「明日のレースには負けなさい。さもなければ、ひとが死にます」と書かれた一通の郵便が届く。そして翌日、高木がレースに勝つと、さっきまで走っていた公園内で本当に男の死体が発見される。しかもその男は大学時代の同級生だった――。
これは偶然なのか、それとも……。
走れば走るほど、日常は壊れ、運命は狂っていく――。
江戸川乱歩賞作家が放つ、戦慄のランニングミステリー!
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Posted by ブクログ
ランニングに取りつかれた男の物語。
迷惑と言えば、皇居ランナーもよく言われて、実際迷惑なわけだが、この小説では、
公園のランニングコースを走っているのでその点は問題ない。
まぁもっと大きな問題が発生し、結局、自ら取り込まれてしまうのだが。
Posted by ブクログ
ランニングミステリーという紹介文に惹かれて読んでみた本。
主人公が所属するランニングサークルでは賭けレースが行われていて、そのレースの直前に脅迫文が届き、殺人事件が起こる。
てっきり主人公が推理・解決していく話だと思って読み進めていたけれど、予想とは大きく違った展開に物語が走り出して驚きました。
世の中には色んなものに熱中・依存する人は多くいて、ランニングや賭け事もそういう人は多く存在する。私はこの本をミステリーというよりもホラーに近い感覚で読み進めていました。
解説の部分でタイトルの「溺れる月」の意味について考察されていましたが、私には太陽に照らされて輝く月が夜の闇に溺れていくという解釈の方がしっくり来ました。