あらすじ
今、日本人の小腸が危ない!
小腸の中で腸内細菌が爆発的に増える「SIBO」の患者が急増中。
日本人の「国民病」と言ってもいい「お腹の不調」。今や日本人の14%、1700万人以上がお腹の悩みを抱えると言われています。そんな中で一時期「腸内フローラ健康法」が注目を集めましたが、最近は「腸内環境を意識して毎日ヨーグルトや納豆などを食べたり、過敏性腸症候群の治療をしているのに、お腹の調子が一向に良くならない」と言う人が増えています。
最新の腸の医学では、これらは「SIBO」(シーボ:小腸内細菌増殖症)によるものではないかと指摘されています。SIBOになると小腸内で細菌が爆発的に増え、下痢や腹痛、お腹にガスがたまるなどの症状があらわれます。腸内フローラ改善のために腸内細菌を意識的に摂取して「腸活」に励んだ結果、細菌が爆発的に増えてSIBOを発症するのは皮肉な話ですが、今、そんな日本人が増えているのです。また「第二の脳」とも称される小腸にトラブルを抱えると、下痢や便秘といったお腹の不調だけでなく、肥満やうつ、免疫力低下、心筋梗塞、パーキンソン病など、全身の様々な病につながることも指摘されています。
本書の著者である江田証医師は、これまで数万件もの内視鏡検査で日本人の腸を見続けてきた現役の医師であり、豊富な知識と臨床経験を生かしてテレビやラジオ、雑誌などのメディアでも活躍している「腸活」の第一人者です。そんな江田医師が日本で初めてSIBOを紹介したのが本書です。これを読めば、最新の医学知識はもちろん、小腸を強くして健康になるための生活習慣や食事、運動、マッサージなどの方法が自然と身に付き、読み終わる頃には、自分の腸に自信を持てるようになります。
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Posted by ブクログ
現代人の小腸を襲っている危機、それは「SIBO」という病気 です。 別名を、「 小腸内細菌増殖症:Small Intestinal Bacterial Overgrowth」と言います。つまり、小腸の中で腸内細菌が爆発的に増えてしまう病気です。 腸の中に生息する腸内細菌が、健康や病気に深く関わっていることはご存じだと思います。 SIBOは、大腸にあるべきバクテリアが小腸の中に入り込み、小腸に停滞してしまい、本来の居場所である大腸に移動しないときに起こります。
腸内細菌が共生していることは生理的に重要です。 しかし、 腸内細菌が過剰増殖すると、炎症が起きてしまう ことがわかってきたのです。
小腸が弱ると、食後のお腹の張り、おなら、便秘と下痢、このようなお腹の症状が起こるのは当然ですが、そればかりではありません。 うつなどの精神疾患、にきび、肌荒れ、むずむず足症候群、また肥満の原因にすらなるの
最近の研究でわかってきたことは、 腸も脳に影響を与えている ことです。 ダメージを負った腸は、脳に強いストレスを与え、メンタルのバランスを崩す のです。 つまり、腸と脳の関係は、相互に影響を及ぼし合っている「双方向的な関係」にあるのです。
抗生物質をまめにとっていると、腸内細菌のうち、「善玉菌」まで殺してしまうため、腸内フローラのバランスを崩す ことにつながります。
米はほとんど水素を発生させず、小腸に負担をかけません。お腹がパンパンになって困っている人が積極的にとるべき食材 なのです。逆に、 小麦、豆が水素を発生させやすい ことがひと目でわかり
FODMAP」の用語を説明します。 F(Fermentable):発酵性の以下の4つの糖質を指します。 O(Oligosaccharides):「オリゴ糖」には、 ガラクトオリゴ糖(GOS) と フルクタン があります。 ・ガラクトオリゴ糖(GOS)(ガラクトースの重合体)……レンズ豆、ひよこ豆などの 豆類 に含まれる。 ・フルクタン(フルクトースの重合体)…… 小麦やタマネギ、ニンニク などに含まれる。 D(Disaccharides):「二糖類」には 乳糖 があります。 ・乳糖(ラクトース)……高乳糖食( 牛乳、ヨーグルト)に含まれる。 M(Monosaccharaides)「単糖類」にはフルクトースがあります。 ・フルクトース……果糖。 果実、ハチミツ などに含まれる。 And(そして) P(Polyols):「ポリオール」には ソルビトールやキシリトール など、「〜オール」という名称の糖質です。 ・ポリオール(ソルビトール、キシリトール)…… マッシュルーム や カリフラワー などに含まれる。 以上の吸収が悪い、発酵性の4つの糖質をまとめて、「FODMAP」と呼びます。
SIBOの治療には、「4つのR」 が必要です。 ①Remove(除去)→過剰に増えすぎた細菌を減らす 抗生物質の治療、天然の抗生物質の治療、成分栄養(エレメンタルダイエット)などで小腸で過剰に増殖したバクテリアを減らす、低FODMAP食も有効。 ②Restore(復元)→低下してしまった小腸機能を回復する 小腸の運動機能を回復する。小腸運動を改善するために空腹の時間を作る。定期的な運動をし、ストレスをこまめにうまく解消する工夫をする。消化管運動促進剤を試す。バウヒン弁の機能を回復するためにSIBOマッサージをする。 ③Replenish(補充)→小腸の細菌数を減らし悪玉菌を減らしたあとに、プロバイオティクス(善玉菌)をとる 新たに善玉菌を植え付けることで腸内フローラを整える。適度な胃酸分泌を保ちつつ、消化酵素が足らなければ補充する。 ④ Recurrence prevention(再発予防)→良い腸の状態を維持し、再発を予防
Posted by ブクログ
乳酸菌をとっておけば大丈夫、という風潮に一石を投じた内容。ヨーグルトとってますけど体調は改善されません、と思っている人は読んで欲しい。
軟便、便秘、ガスのたまりなど、腸に悩みを抱えていたので参考にしたい内容。
乳酸菌は良いには良いが、小腸に菌が多く滞留した状態の人にとっては有害。
食生活の改善、天然の抗菌サプリなど、自分の体調と相談して我流で実践はできそう。
医療として治療するには、保険適用外なのでまぁまぁの費用はかかる。
詳細はPCへ、
Posted by ブクログ
とある病気になり、13年以上患っている下痢を根本から解消するために本屋をぶらぶらしていて見つけた本。
結論から言うと最高に良かった。下痢が治った。
現在ちまたに溢れている腸活とは一線を画す内容であり、目から鱗であった。
私が今までお腹のために行なっていた食事やサプリはお腹の弱い人には逆効果。今後は低FODMAPに則った食事、紹介されていたマッサージ、食習慣を徹底していこうと思う。
薬で治らなかった下痢が食生活を変えるだけで治ったので同じ悩みを抱えている人に是非とも読んで欲しいと思う。
また私は痩せ型少食タイプではあるが、食事をすると妊婦のように腹が膨れることがあり悩んでいた。それに対する解決策がまさしくこの本の内容であり、長年の悩みが解決した。
本当に読んで良かった。
Posted by ブクログ
まだまだ知られていないSIBOという病気について、メカニズムや治療方法が書かれた本。過敏性腸症候群の多くがこのSIBOであるらしく、試してみる価値はあると思う。
ただ、本格的にSIBOを治そうと思うとSIBOの検査、低FODMAP食、抗生物質による除菌、腸管の運動促進…など結構大変。しかも保険診療ではないので自費になるそう。まだまだ治療できるクリニックを少ないようなので、まずは低FODMAP食を取り入れてみるだけでもやってみる価値はありそう。
専門的で細かい話も多いので途中はさらっと流したが、お腹の不調で悩んでいる人には一読の価値はあると思う。
Posted by ブクログ
SIBO『小腸内細菌異常増殖症』という、小腸の症状に関する本。お腹の調子が悪い、といっても実は小腸の可能性があることを示唆する。
体の中を覗いた時に、大腸が1.5mに対して小腸は6mと約4倍ある。体の大きな部分を構成しているのにあまり話題になってなかったからこそSIBOという単語が注目を集めていると思う。
SIBOは下痢型と便利型があり、いずれも特定することが難しいことが挙げられる。
この本で言うと、かなりわかりやすく些細に書かれている。ただ、専門知識が多く、図や表は少なく機能していないものが多い。
Posted by ブクログ
シーボ概念についてよく分かった。
腸内環境を良くするために食物繊維や乳酸菌を摂ることが唯一解のように世間的にはなっているが、シーボ患者には逆効果になるとのこと。
検査できるならした方が良い。
Posted by ブクログ
胃腸が弱い自分にも食事のことなど参考になった。
医学的な専門用語が多く、理解が難しい部分もあったけど、初めて知ることが多く胃腸の弱く悩んでいる人には一読の価値があると思う。