あらすじ
鎌倉の山中に庵を結ぶ僧に、謎めいた旅の男が語り聞かせる驚くべき来歴―数奇な運命により、日本人でありながら蒙古軍の間諜として博多に潜入した仁風。本隊の撤退により仲間とともに取り残されるが、やがて追われる身となった一行を、邪神「窮奇」に仕える巫女・鈴華が思いのままに操りはじめる。元寇に際して渡来した一匹の獣は姿形を変え、時に悠然とたたずみ、時に妖しく跳梁する。傑作ダークファンタジー。
※本書は二〇一四年十一月、双葉文庫より刊行された『金色の獣、彼方に向かう』を改題したものです。
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Posted by ブクログ
4つのお話からなる物語。
ある場所において言い伝えられている伝説や伝承といった類のものは、もしかしたら本当に昔は存在していた何かから起こったものなのかもしれないというような感覚。
内容は全く違うが、米澤穂信著「リカーシブル」を思い出した。
不穏なだけでも神秘的なだけでもない、歴史においてごく当たり前に存在していた金色の獣の話。面白かった。