【感想・ネタバレ】ギルドの新人教育係(自称)のレビュー

あらすじ

日々の酒代を稼ぎながら、ギルドの酒場に入り浸る冒険者カーマセン。彼の日課は、ギルドを訪れる新人冒険者に因縁をつけては絡んでいくこと。時には痛い目を見ることもあるけれど、それでもカーマセンは絡み続ける。
幾度となく繰り返されるその光景に、ある者は顔を顰め、ある者は嘲笑い、そして彼女達は困ったように微笑を向ける――カーマセンの秘めた想いを知っているから。
勇者にただ付き従うプリースト、力の調整ができない魔法使い、かつての友の弟子、行く当てのない召喚勇者……カーマセンとの出会いは彼らを成長させ、そして彼らの旅立ちをカーマセンは見送るのだ。いつもと変わらず、ギルドの酒場でグラスを揺らしながら……。
くたびれたその背中が語るのは、老いの悲哀か、男の生き様か。彼の生きた証をここに記そう。
「小説家になろう」で話題を呼んだ哀愁と信愛の人間ドラマ、ついに書籍化――。

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匿名

ネタバレ 購入済み

「ウルザは夢想した」を最初に

個人的には、巻末特別収録の「ウルザは夢想した」を最初に読んで欲しいと思います。

本編ですが(自称)とあるものの
自称すらしていません。

英雄ではなく、限界を感じ、拗ねた諦観で向上心に蓋をしてしまったおっさんが、ギルドの門を叩く新米に、ほんの少しだけの助言を皮肉混じりで与えて
ほんの少しだけ、より良い道に行くよう願いつつ、、、

あるものには、願いは届かず、あるものには転機となり、あるものには助けとなり、あるものには助けが届かず、、

良いものも悪いものも、いずれも何かしらの寂しさや悲しみを湛えた物語が綴られます。

巻末の特別編では、それだけで読めば、ただ微笑ましい日常ですが
ある意味、一番泣けてくるお話になります。

冒険者に乾杯

#泣ける #切ない #感動する

0
2024年10月23日

購入済み

冒険者に、乾杯。

もっと続いて欲しいのに、もう続く事はない。
いくつもの出会いと別れが登場する物語です。

他の「冒険者モノ」では味わったことの無い読了感を得ました。
締め方の好き嫌いは分かれるかもしれませんが、
私は読み終えたあと、もう一度カーマセンとウルザの日々を覗きたくなり、読み返しました。

最後に改めて
険者に、乾杯。

#切ない #エモい

0
2023年05月26日

ネタバレ 購入済み

読後の余韻に浸り……

じんわり読後の余韻に浸れる一冊(一巻完結)。
ただし前提としてハッピーエンドとは言えないので、注意。

冒険物の冒頭でテンプレの、【ギルドに来た主人公に絡んでくる噛ませ役】が本作の主人公。
・年齢的にも全盛か下り気味、才能も普通な中堅冒険者
・過去の蟠りを胸に抱え、才能の上限もあり、酒場でくだを巻くおっちゃん(悪ぶりつつも人情派の一面あり)
この前提は最後まで堅守され、同年層が主人公だとよくある【何らかの理由で才能が開花(または付与)】という展開もなし。

何人もの駆け出し冒険者達と出会う主人公。
その中には落命する人もいれば、反発する人、指導する仲になる人もいるが、延々一緒にとはならず、駆け出し時期の、更に一時。
また、指導も先輩冒険者として教えられる事といった内容で、
総じて全編を通して【特別ではない、どこまでも普通の人】を描けている様に思う。

そんな本編の最後は、涙脆い方は外で読まない方が良い終わり方。
普通の人が懸命に抗い、出来る範囲で守り、散ってゆく。
現実にはピンチに颯爽とヒーローが現れて大逆転、なんて言う展開は滅多に、ない。
創作なのに現実的過ぎる、と言われるかもしれない程に現実的で、だからこそ、目の前の現実であるかの様に感じられる。

長く書いてしまいましたが、是非、多くの方に読後の余韻に浸って欲しい一冊。
最後に、ウルザさん、いい女過ぎる( ノД`)…

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2018年05月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いい本だとは思うのですが、すこしつらい気がします。そういう意味でもう一度読み直すか?という点では、どうでしょうか。

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2018年07月15日

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