あらすじ
電気とオタクの街――秋葉原。その交番に勤める権田は、筋金入りのオタク警官。対してコンビを組む長身イケメン警官・向谷は頭はからっぽだが、類い稀なコミュニケーション能力の持ち主。ひいては美脚の「足だけの幽霊」を連れてきてしまった。2人は「足子」さんと呼び、彼女の死の理由を探し始める。フィギア盗難、抱きつき魔、迷子、メイド喫茶のいさかい……ご当地ならではの「謎」に凸凹警官が挑む、新境地人情ミステリ!
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Posted by ブクログ
題名に交番と出てきたので警察官が主人公かと思いきや、足だけの幽霊となった「足子さん」視点で話が始まる。
イケメンで女性に優しくだらしなく、頭脳には期待できない向谷と、見た目中身ともにオタクの典型で、口が悪く頭は切れる権田の警察官コンビと出会い、なくした記憶を探し始める。
様々な事件に出会いながら、真相に近づいていく三人。最初はコミカルだが、足子さんに起こった出来事が明らかになっていくにつれ、彼女のつらく苦しい過去が見えてくる。
足子さんになってしまっているため、どうやってもハッピーエンドとはいかないが、それでも思っていたような後味の悪い結末にはならず、登場した人たちが前を向いて生きていけるといいなと思う終わり方だった。
そして、続編もあるかもと思える余韻を残しており、シリーズ化するといいなと少し期待している。