あらすじ
渋谷のおんぼろビルにある「霊感占い所」には、今日も怪異な現象に頭を悩ますお客さんがやって来る。身の回りの物が消え失せてゆくサラリーマン、ポルターガイスト現象に苛立つキャリアウーマン、写真を撮ったら背後に霊が写った学生、そしてドッペルゲンガーに悩む主婦。そんな彼らの相談に応えて占い師が口にするのは、三度狐や水溶霊など、奇天烈な霊や妖怪の名前ばかり。それらは全部インチキだが、しかし彼の「ご託宣」はいつも見事に怪異の裏に隠された真実を突く。始終寝ている占い師・辰寅叔父と、巫女役をつとめる美衣子の心優しき推理の日々を描いた安楽椅子探偵連作集。/解説=青井夏海
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Posted by ブクログ
てっきり猫丸先輩シリーズだと思って、幻獣…と前後を間違えないように出版年を確認して読んだのに、違うシリーズだったー!借りるときは了解してたのに忘れてたよ。まぁ同じような軽いミステリー。インチキ占い師が主役の連作短編集。ほんと、こんなのんきな占い師なら騙されてもいいかなー。語り手の姪がまぁ若いからしょうがないけど、こまっしゃくれてるというか、常識ぶっててあんま好きじゃないわ。まぁでもおじさんのような人ばかりじゃ社会は回らないからなぁ。
Posted by ブクログ
大学進学と共に上京した美衣子は、叔父の辰寅の「霊感占い所」で押しかけアルバイトをしている。お客もほとんど来ない占い所で、すぐに横になる叔父を縦にするのが美衣子の仕事だった。
白装束にぼさぼさの髪という怪しげな風体で、それらしい祈禱とお祓いを行う叔父だったが、依頼人の悩みの本質を見抜いてしまう不思議な能力があって。
なぜか読み始めると眠くなる、なにか仕掛けられているのではと思うほど。
読むのに時間がかかったー。
ほぼオンボロビルにある「占い所」が舞台の安楽椅子探偵もの。
相談に訪れる人々に謎を話すわけではなく、美衣子だけに語られる真相がほろ苦かったり、にやりとしたり。
身の回りのものが紛失する会社員
キャリアウーマンの自宅で起きるポルターガイスト
大学生の彼の心霊写真
ドッペルゲンガーに困惑する主婦
工場から消えた200万円と大入道