あらすじ
現代思想に多大な影響を与え、今なお多くの著作が読み継がれているニーチェ。しかしアフォリズム的に書かれたその文章は、他の哲学者にはない魅力である一方で彼の思想の核心を捉えにくくもしている。ニーチェは終生何について考えていたのか? 実はそこには「健康と病気」をめぐる洞察がある、と著者は述べる。みずからも病に苦しみつつ、その経験の中から「身体の健康とは何か、精神の健康とは何か」という身近な問題意識への思索を深めていったのだ。ニーチェの生涯や思想、キーワードを平明に解説し、その思想のもつアクチュアリティを浮かび上がらせる入門書。
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Posted by ブクログ
正直今の自分には不要かなと思っていたが、新しい発見や理解が中途半端だったところの補強を得ることができた読書経験だった。ドゥルーズやバタイユなどのフランス現代思想家のニーチェ解釈は場合によっては害になるなど、自分の論を歯に衣着せぬ物言いで主張していく筆者の姿に感銘を受けた。
Posted by ブクログ
ニーチェに関する専門用語をできるだけ使わずに、ニーチェの思想の入り口まで平易な文章で解説がなされている。
ニーチェの生涯と思想を絡めた解説ということもあり、ニーチェの周囲の人間関係がその著作にどのような影響を及ぼしてきたかを俯瞰できる。