あらすじ
集団行動を好み、雇い主に従順な「イヌ型」人間から、個人主義で、自由に自発的に行動する「ネコ型」人間へ。変化の激しいAI時代に生き残るべく行動様式の根本的な転換を説く。
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Posted by ブクログ
雪道を歩くふとましいネコの写真(後に岩合氏の手によるものと知る)の帯が目に留まり、
自分の会社でも、やれAIだのRPAだのという機運が非常に高まっており、”これからの私たちの仕事はどうなっていくんだろう”と思っていた矢先だったので、
購入してみました。
以下、印象的だったところ。
・メンター制度の副産物。「メンター自身は間違いなく成長した」(p.17)
・「彼らはただ自発的、積極的なだけではない。けっして他人に迷惑をかけたり、周囲と軋轢を生んだりしない。(中略)その意味でも彼らは『ネコ型』なのだ」(p.107)
・「生産性にしても国際競争力にしても一九九○年代の半ばに日本の地位が急落し、その後も回復が見られないことである。九○年代半ばといえば『ウィンドウズ95』が発売されるなど、いわゆる『IT革命』が世間を騒がせた時期である。ITの時代にマッチした能力と意欲を引き出す仕組みがいかに欠けていたかを物語っている」(p.109)
・「逆に解釈すれば、知識として伝達したり理論として説明したりできないものは、AIなどに代替されにくいということだ。」(p.113)
・「直感は知識、情報、理論といったデジタル的な要素に、アナログ的な『+α』の要素が加わったものだといえよう。」(p.114)
・遊び・楽しさ→モチベーション(p.118)
・「『君子の交わり淡き水の如し』というように、賢明な人ほど適度な距離を置いてつき合うすべを身につけている」(p.145)
・「『最大の問題は『管理したい』という欲求を抑える方法を本能的に体得している人が、あまりにも少ないという点なのだ』」(p.203)
・「日本はもともと島国で人の流出入がかぎられてきた。そのなかで人々は、食糧も資源も分かち合わなければいけない。このように総量が決まっていて、だれかが得をすると、そのぶんだれかが損をする関係を、差し引きゼロになるという意味で『ゼロサム』という」(p.213)
なかなか面白かったです。
いい意味での”ネコ型”になっていかなければならないなと思いました。
あと、意図せぬ”イヌ扱い”には気をつけないとなーと思いました。
副題に”AI”と付いている割にはその辺りの話が少なくて、少し残念。まぁ、別にもっとAIを取り上げた本を読んで勉強したいと思います。