あらすじ
現場の「やってみよう」が「売上げ」になる
“あるべき姿”と“現状”のギャップを埋める
超高速トライ&エラーのすすめ
「日本のおもてなし文化は世界一」「日本のものづくりは素晴らしい」そうやって自画自賛しているあいだに、日本は衰退し続けてきた。世界のGDP比でみても、日本経済はたった20年間で3分の1に縮小してしまった。現場は誰しもまじめで誠実、日々忙しく仕事をしているのに、なぜ行き詰まっているのか?
それは多くの日本企業が、商品サイクルが「5年→1年」と速くなった世界のスピードについていけず、日本の悪しき「衰退パターン」に陥り、判断停止しているからだ。この「衰退パターン」を「成長パターン」に変える秘策=「トルネード式仮説検証」を本書では紹介する。
「仮説検証」と言うと、「なんだ、よく聞くあのPDCA(Plan Do Check Act)サイクルか」と思われるかもしれないが、現実には、この業務改善のアクションを正しく理解し、うまく回している現場は驚くほど少ない。それも、竜巻のように立体的に回す「トルネード式仮説検証」でないと意味がない。
「変わるか、さもなくば死」の企業と組織が復活し、売り上げにつながる方法を、外資系戦略プロフェッショナルが伝授。学び多き企業のケーススタディも多数収録。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
20年で日本経済は1/3になったとして、何事も慎重(臆病とも言う)な日本人に対して、米国人の雑な計画や中国人のダメモトでの結果的な成功を紹介し、ザックリした仮説、学びながらしつこく何度も回すことが、勝利への方程式として、トルネード式仮説検証を解説。
成長パターンの企業の取り組みでは、ジャパネットたかた、日本マクドナルド、ソラコムを紹介、ジャパネットたかたの商品数を1/14に削減に驚くとともに、ソラコムの仲間意識を育むには共感しました。
終章では、そうは言って難しいとして上げられそうな理由をバッサバッサと切り捨てて行く様が痛快です。先ずは忖度と恥の文化を捨てることかな、いつもの事ながらとても勉強になりました。
Posted by ブクログ
ありたい姿を描き、解決すべき問題を明らかにし、情熱をもってまず自分が取り組み、賛同者をして少数精鋭のチームを作り、そこから高速で仮説の設定と実行・検証を回して螺旋状にゴールに向かって上っていくべきという。
たしかに一理あり、さっそく自分の立場においても実行してみようと思った。
Posted by ブクログ
PDCAを迅速に回せと言われるが、日本人はPlanで時間がかかり、なかなかDoに進まない。アメリカ人はざっくり計画して即実行し確実に検証するので早く結果が出る。中国人は私はこれをやりたいと言う思いがとても明確でシンプルでダメモトですぐに実行する。日本人には失敗を恥とする文化が根強く、失敗を恐れてDoに移せない。決断は民主主義ではなくリーダーが独断で進めるべきなのに、日本人は合意を重視してなかなか進まない。
時代は変わってヒット商品の寿命は5年から1年になった。試行錯誤を繰り返して常に変化に対応することが求められている。そのためには、PDCAを竜巻のように回して進化していくことが重要だ。
この本ではそれを「トルネード式仮説検証」と称して、その進め方、ヒアリングに基づいたジャパネットタカタ、日本マクドナルド、ソラコムの事例、そして問題への対策案を細かく述べている。
トルネード式仮説検証は
1)あるべき姿と現状のギャップから課題を明確にし、
2)思いを共有する最大7人の少人数プロジェクトで計画を作り、
3)仮説検証サイクルを回し続けてあるべき姿に到達する。
4)あるべき姿に到達したら、さらに上のあるべき姿を目指して、仮説検証サイクルを繰り返す。
今、日本企業に求められている、方法論だと思う。
Posted by ブクログ
素早く仮説を立ててPDCAをガンガンまわす、という趣旨。
仮説があってるかなんてやって見なきゃわからないじゃん。
失敗?ドンマイドンマイ、次!くらいでないと正解が掘り当てられないんだが、『仮説』の塩梅が難しい。妄想以上、調査が必要なレベル以下、くらいでないと素早く動けない。当たりもしない根拠がないと先に進ませてくれないんじゃ、早く失敗できないじゃん。
Posted by ブクログ
PDCAを早く、継続的にまわすための本です。
インタビュー部分がおもしろいです。
ジャパネットたかたの高田旭人社長、日本マクドナルドの下平副社長、ソラコムの玉川社長がどのように試行錯誤したり、従業員のモチベーションを高めながらトライアンドエラーを繰り返しているのか、一端がわかります。