あらすじ
■ニュースの背後にあるストーリーから経営学の基礎知識を読み解こう! 日本経済新聞の記者として企業ニュースを最前線で取材してきた著者が、経営学に触れたことのない人向けにやさしく解説。戦略、ファイナンス、組織・人事といった基礎を網羅しました。
■シャープの身売り、東芝の半導体メモリー事業売却、ソフトバンクのARM巨額買収、ヤマト運輸の宅配便値上げ、ゴーン氏の日産社長退任など身近な企業ニュースを「生きた実例」として活用。これ1冊で、日々の企業ニュースがあなたのビジネススクールに変わります。
■楠木建氏、入山章栄氏のインタビューも収録しています。
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Posted by ブクログ
経営学の理論を現在のビジネスシーンを用いていったん概要説明し、次に実際の日経新聞掲載記事を示し、記事やその周辺の状況とその捉え方について簡単に解説している、という内容です。
前書きにも書いてある通り、あくまで入門編で分かりやすさを大切に記載がされています。やわらかい副教材という感じです。(理論の概要説明は簡単なもの。「経営”学”の基礎知識」というタイトルにならなかった理由はそこかも)
<良い点>
・既知・未知どちらの内容でも、「この記事はこういう観点で見ることができるのか」という気づきがありました。一読すれば、新聞購読をより楽しくできるのではないでしょうか。
・記事を書く側の視点も少なからず入っており、興味深かった。
<悪い点>
・企業統治の章など、「比較的固まっていない」理論、経学上で深堀が進んでいないテーマを扱う際に、「企業へ課題をサラッと提起して終わる」くらいのが内容がある。
・タイトルと扱う記事が微妙に違う時がある。
ex) ブルーオーシャンを扱い、ブルーオーシャンの概要を説明するが、記事には「任天堂岩田氏死去のあとの体制づくり」が扱われる。記事は、イノベーティブな組織をどう作るかというより、任天堂のDNA継承の話であり、企業統治や組織論の話に思われる。
→ただし、この本の目的は「経営学の基礎知識と新聞記事の融合」だと思うので、「こういう観点でも見られるのか」くらいに思えば大きな欠点ではありません。ただ改善されればなおよし、ということで★-1。
経営学の教科書の副教材や、新聞をもっと楽しみたい人におススメだと思います。