あらすじ
同調圧力が強い日本社会における「ひとり」。彼らが異質な存在としてみなされる一方で、現実の日本の都市には、カプセルホテル、ひとりカラオケ、ひとり焼肉店など、ひとり客向けの商業施設が溢れかえっている。そもそも孤独と自由が背中合わせの都市生活では、「ひとり」でいることこそ、歴史的にも“正常”だったはずだ。今日ではさらに、「ひとり」が存在する空間は、モバイル・メディアの普及を受けて増殖し、新しい形態へと進化を遂げつつある。その新しい特性とは何か。「みんな・絆・コミュニティ」へと世論が傾くいま、ひとり空間の現況と可能性を、いまいちど問い直す。
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Posted by ブクログ
最初は少し抽象的で難しく、自分の理解力が足りなかったと反省。力をつけていきたいです。住宅の歴史、今の都市事情、とても興味深かったです。部屋だけでなく、本を読んだ時のひとり空間の展開も書かれていて、いつも起こっている事象が言語化されて腑に落ちました。たまたま目に入ったので手に取った一冊でしたが、自分の世界が広かった気がします。さらに力をつけたらまた読んでみたいです。
Posted by ブクログ
<目次>
序章 『孤独のグルメ』の都市論
第1章 ひとり・ひとり空間・都市
第2章 住まい~単身者とモビリティ
第3章 飲食店・宿泊施設~日本的都市風景
第4章 モバイル・メディア~ウォークマンからスマートフォンまで
終章 都市の「ひとり空間」の行方
<内容>
まじ社会学の本でした。最後に参考文献がたくさん載っているし。内容は、都市の「おひとり様」は、単身主義(本当に孤独だった)から、「ひとり」だけど、ネットやシャアハウスなど、「ゆるい」コミュニティになってきている(若者には)。最後にふと考えたのは、昭和期に「単身主義」で過ごし、平成の現代「おひとり様」の中高年は、この「ゆるい」コミュニティに乗り切れないので、『孤独死」するのかな?ということ。私などは端境にいるので、努力しないといけないかな?という思いでした。