【感想・ネタバレ】日本いまだ近代国家に非ずのレビュー

あらすじ

「特捜検察や尖閣問題のデタラメは、なぜ生じるのか?制度だけ輸入し、近代のエートスを知らないからだ。民主主義への無理解が日本を滅ぼすことを完全論証!」偉大な政治家と政治屋との違い。官僚の本質。民主主義のコスト。近代裁判の原則。等など、稀代の大学者が田中角栄を俎上に、解りやすく論じる。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

川島武宣の弟子である小室直樹による現在 日本への憂国の書。
人民を国家権力から守るための「チェック・アンド・バランシズ」のポイントは何か。司法権力による行政権力の抑止である。裁判所こそ、行政権力の恣意から人民(国民)の権利を守る城塞であるからである。
~しかし、佐藤優の「国家の罠」ではないが、現状は司法は行政にべったりだ。~

デモクラシー諸国における裁判は、近代科学と同じ方法論的構成を取っているのである。昔の科学とは違って、「此処に真理があって、それを発見する」のだとは考えない。仮説をたてて、その仮説が真理であるかどうかは、科学が決める。
「真理(事実)を発見する(模写する)」という考え方は、素朴模写説となる。カントの認識論以前の考え方なのである。
デモクラシー諸国における裁判の要は手続きにある。手続きだけにある。
~つまるところ、明治以降の日本近代化は上からの近代化であり、庶民には、このような行政と司法とのチェックアンドバランスや、近代科学の考え方などが根付いていない、日本は法化社会とはならないだろう。~

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2015年02月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

日本は近代国家ではないというのが持論です。確かに、契約概念を理解出来ていない事や推定無罪の理念を理解出来ていない事はこの国の司法をみれば分かります。

刑法が殺人を禁じていると思っているあなた、刑事裁判が被告を裁くものだと思っているあなたは、近代の理念、立憲主義を学び直しましょう。

ただ、死の本は内容のかぶりが多いです。本書も『憲法原論』と同様の内容があります。

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2012年05月11日

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