【感想・ネタバレ】河井継之助 近代日本を先取りした改革者のレビュー

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Posted by ブクログ 2018年05月08日

司馬遼太郎の「峠」で描かれた河井継之助。「峠」を読んで知っているよって思っていたけれど、帯に「司馬遼太郎が描かなかった、もう一つの生き様」なんて書いてあったので、それなら読んでみようと手に取った。
峠と照らし合わせて読んだわけではないですが、人間ドラマより、彼の経済官僚としての施策の中身が詳しく書い...続きを読むてあった印象です。なんせ、日経からでていますから。

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Posted by ブクログ 2022年07月16日

司馬遼太郎の『峠』から、童門冬二による『小説 河井継之助』を読み、そして本著に至る。河井継之助に何故こんなにも惹かれるのか。三冊読んで自己分析すると、大きく二つの事に絞られる気がする。一つは、家老まで昇格する継之助のリアリストかつ改革者としてのスタイル。本著では特に山田方谷に教えを請う所から、改めて...続きを読む読み直した。もう一つは、定まらない評価。幕末の揺籃期に新政府対幕府の判断を迫られる中、結果は、幕府側について賊軍の汚名を背負う事になった上で負けたのだ。財政改革に成功し、ガトリング砲などの近代兵器を取り入れながら軍備強化をした所で、結果的に長岡藩を不利な立場に置かせる事になった。この判断は、正しいとは言えない。

この時、幕府に対する義を美談として捉える見方もあるだろう。しかし、慶喜が戦う意思を示さぬ中で、薩摩長州が裏で操作している事が分かっても、結局、何を求めて戦うべきかは定まらない。松平兄弟への義理か。何れにせよ、こうした点がミステリアスでもあり、しかし、この道理とは別次元の義に対し、評価を分けながらも、未だ惹かれてしまう由である。

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