あらすじ
一人の元潜入捜査員が自殺した。薬物捜査のエキスパートとしてめざましい実績を持つ男。だが、公金流用を理由に依願退職に追い込まれていた。さらに退職時、大量の覚醒剤を持ち出していたというのだが……。警視庁監察係の本郷岳志と仲間は、彼を裏切り死に追いやった警察内部の黒い人脈に気づく。「警察の中の警察」が巨悪に立ち向かう圧巻のエンタテインメント!
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Posted by ブクログ
解説に言う「三匹の侍」シリーズ第2弾。
今回、彼らのターゲットは、暴力団と手を握る悪徳警官。さらに、彼に媚薬を嗅がせられている上層部の巨悪にも。
組織(警察)に、人間の尊厳もろとも生命までも潰された刑事の生前の言葉が、この小説の骨子ともなっている。
「ただ無駄飯食って長生きして、世の中に何も残さず死んでゆくだけなら、最初から生まれてこなかったほうがいいんじゃないかと思うんです。せっかく、この世に生を受けた。その人生にささやかでも意味を与えられるんなら、それに命を懸けたって惜しくないじゃないですか」
耳に痛い言葉ではある。
Posted by ブクログ
「素行調査官」シリーズ第2弾。
悪徳警察組織の闇を、内部の警察官たちが明らかにし、法の下に裁くという図式。警察小説の大きな流れの一つで珍しいものでもなく、またこの一作をもって「超傑作」というような小説でもない。正直凡百なものである。
でも、マンネリ流れを楽しむスキルがあるなら、笹本さんの警察小説はは安定して読める。大外れはない、時としてあたりを引く。愛読できる安定のシリーズものがあるというのは、活字中毒者として安心なのである。カートン買いを持ってる喫煙者みたいなものである。
安定無難の☆3つ。
Posted by ブクログ
一人の元潜入捜査員が自殺した。薬物捜査のエキスパートとしてめざましい実績を持つ男。だが、公金流用を理由に依願退職に追い込まれていた。さらに退職時、大量の覚醒剤を持ち出していたというのだが…。警視庁監察係の本郷岳志と仲間は、彼を裏切り死に追いやった警察内部の黒い人脈に気づく。
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退職間もないひとりの元刑事が自殺をした。
特別にゆかりの土地でもなさそうな場所で命を絶った刑事のお骨は、引き取り手のないまま宙に浮いている。
入江に命じられ北本とともにお骨の引き取りに向かった本郷は、はからずもしばらくの間寮の自室でお骨と同居を余儀なくされる。
薬物捜査のエキスパートと呼ばれた男はなぜ死んだのか。
調査を進めていくと、過去にも似たような事件が起きていたことがわかり・・・・。
「この仕事を選んだ理由は?」
誰しも仕事を選ぶときには、何かしらの理由があると思う。
経済的な理由、やりがいを感じられるから、単純にその仕事が好きだから。
いろいろな理由はあるだろう。
たぶん警察官だって例外ではないと思う。
それでも、警察官には人並み以上の正義感と倫理観を持っていてほしいと思う。
出世、金、名誉。
欲にまみれたとき、人は転落への一歩を踏み出しているのかもしれない。
分をわきまえて謙虚に生きる。
言葉にすれば簡単なようだけれど、一度良い思いをしてしまった人間にとっては引き返すことは難しいのだろう。
民間人である沙緒里たちとの協力体制はリアル感がない。
もしかしたら本当は世間に知られていないだけで現実にはあるのかもしれないけれど・・・。
でも、監察として生きていくことを決めた本郷にとって、拠り所である沙緒里たち親子との絡みは物語としては必要なものなのだろう。
シリーズ第3弾はすでに発売されている。
ぜひ読んでみたい。
Posted by ブクログ
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一人の元潜入捜査員が自殺した。薬物捜査のエキスパートとしてめざましい実績を持つ男。だが、公金流用を理由に依願退職に追い込まれていた。さらに退職時、大量の覚醒剤を持ち出していたというのだが……。警視庁監察係の本郷岳志と仲間は、彼を裏切り死に追いやった警察内部の黒い人脈に気づく。「警察の中の警察」が巨悪に立ち向かう圧巻のエンタテイメント!
Posted by ブクログ
一作目から、チームを継続して、警察の内部を調査する監察に所属する3人。
時には悪事を握りつぶすこともあるが、今回は、覚醒剤の密輸と殺人という、大きな事件に警察の上層部が絡んでいる疑惑が濃く、慎重に調査する。