【感想・ネタバレ】環境のレビュー

あらすじ

進行する環境破壊―われわれは、いかにしてこの環境を保全すべきか。環境破壊と持続可能な経済的発展というジレンマを抱えた問題を、「社会関係資本」という新しい視座を導入し、経済や社会との関係のなかで位置づけなおす。狭い意味での「環境保全」という枠組みを超えて、「環境」と「発展」の概念の更新をもめざす画期的な試み。

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Posted by ブクログ

環境問題の解決方策を論じるにあたり、経済学からのアプローチを採る。ただしリベラル的な思想背景が透けて見えるようだ。
後半はほとんどパットナムの研究を紹介しつつ、「市民ネットワークの強化」「地方分権」「アンチグローバルおよびアンチ私的資本」「所得再分配と環境税の政策ミックス」を、あるべき公共政策の原理であると匂わせている。
これでは、環境保全についての議論なのか、資本主義批判なのか市民運動の称揚なのかよくわからない。
嘉田知事のようなアンチグローバル、アンチ成長路線、アンチ私的資本という立場は、環境保全や市民の紐帯強化(これを「社会共通資本」とか「社会関係資本」とか綺麗な呼び方をするのだが)と理論的にうまく結びつくように見えることがよくわかった。

全体はごく読みやすい。また、「持続可能な発展」についての各論者の定義、社会関係資本としての市民ネットワークの考え方、アトランタにおけるグローバリズムの悪影響?についての説明は、とても面白い。

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2018年10月14日

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