【感想・ネタバレ】[新装版]ピーターの法則―――「階層社会学」が暴く会社に無能があふれる理由のレビュー

あらすじ

ピーターの法則とは、「組織において人はおのおのその無能レベルまで昇進する」、つまり「組織はいつかすべて無能な人々の集団となる」こと。だから、賢いはずの人々がありえないヘマをしでかす。無能レベルの手前で踏みとどまろう。さすれば誰もが有能でいられる――。約半世紀ものあいだ読み継がれてきた「伝説の名著」

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Posted by ブクログ

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再読。入社3年目までに読むとサラリーマンとして絶望する本 笑 本論の主張は「階層社会では多数の無能な人間と、出世余地のある一部の有能な人間によって稼働している。なぜなら組織では個人の能力の極限まで階層が引き上げられ、無能になった時点で昇格が止まるから。」
ここで言う無能とはその社会でのレッテルと理解している。読んだ当初は、本書が示す通りやりたいことをやるために無能のフリをすることが唯一の解決策という主張をそのまま受け取ったが、最近受け取り方が変わってきた。環境、能力、生きがい等とのバランスが重要で、それを超えて金銭や名誉を求めると本書で言う無能を早めるだけ。そのバランスが取れていれば、階層を登り続けても無能に苦しむことは無いのかも。解決策にはなっていないが、意識しているか否かで、人生選択に影響を及ぼすのでは。そもそも所属組織を変わることが容易になっている今日この頃なので。

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2020年01月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

階層社会ではどうして無能な人間ばかり存在するのか,と問い,その答えをユニークな切り口で解説している本です.

全てが,このピーターの法則で説明されるわけではないと思いますが,ある程度,真実も含まれているような気がします.特に,日本のようなメンバーシップ型雇用だとピーターの法則の悪い面が強く出てくるのだと思います.

普段生活している世の中では,正しいかどうかはともかく,発言の中身よりも発言した人間の方が重んじられる傾向にあるような気がします.これが顕著になるのが階層社会なのだと思います.

この本のいいところは,ともすれば理不尽さで深刻な悩みを抱えてしまいそうな状況を,ユニークな切り口でユーモラスに捉える見方を提供してくれるところです.以下の冗談などです.
p96
「料理人が多いとスープをだめにする」ということわざは,計画にたずさわる人間の数が増えれば増えるほど,その中に無能レベルに達した人間が含まれている可能性も高くなることを示唆しています.

そして,創造的無能を発揮することにより,自分が有能でい続ける,という戦略は,組織にとっても個人にとっても良いことのように思えます.心身の健康のためにも良いと思います.

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2022年10月09日

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