あらすじ
コンサルティングの最前線から生まれた新しい思考ツール「面発想」をはじめて公開!
「面発想」をあなたのビジネスの道具箱に加え、分析力と表現力をアップしよう。
私たちがグラフを描いて分析をするとき、たとえばタテ軸に売上高、ヨコ軸は項目名や年数(時系列)と、変数は通常タテ軸1つです。そこで発想を転換し、タテ軸・ヨコ軸双方に変数をとり、2つの変数の「掛け算=面積の大きさ」に意味を持たせたグラフを描くと、分析結果・メッセージがグッと浮かび上がりやすくなります。これが本書で著者が紹介する発想法「面発想」です。
「シナリオ・プランニング」「システム・シンキング」と、「どのように考えたら、自ら気づいて変革していけるのか」の観点から思考法・発想法を解説してきた著者が、経営コンサルティングの現場で開発し、効果を上げてきたオリジナルの思考法をはじめて公開します。
原価分析やABC管理、新製品開発ワークショップへの活用など、ビジネス現場での使い方も具体的に紹介します。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
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知りたいことは"面"に聞け!
分析力と表現力を強化する思考法:面発想
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* 面発想とは
o 2つの変数を組み合わせて掛け算型で考え、
面積に意味を持たせたグラフを描くことで、
分析結果を浮かび上がらせる発想法
* メリット
o ?組み合わせがメッセージを生み出す
o ?思考を刺激する
o ?優先順位が大きさで見える
o ?仮説思考を強化する
o ?読み手の記憶に残りやすい
* 企業内活用法
o マーケット・マップ
+ 市場の概要図
+ 3Cや4Pを変数に
o 需要マップ
+ セグメントサイズ別の金額や支出を知る
+ 需要曲線を理解して収益の最大化を図る
+ 金額(需要)=価格x数量
o 収益性マップ
+ 複数の事業を持っている企業の全体的な収益と個別の費用を一つの面で
+ 収益構造(orバリューチェーン)x売り上げ構成比
o リソースマップ
+ バリューチェーン上の様々な活動に投入されるリソースの可視化
+ 時間ベース・費用ベース
o ABC分析の補強
+ 物事の重要性の判断・管理
Posted by ブクログ
グラフを面であらわすとわかりやすいというもの。
表現の仕方をいくつか紹介している。エクセルでの面グラフでの作成手順も記載されているのは丁寧だが、作成方法は面倒だと思った。
Posted by ブクログ
担当:Hirakawa
対象レベル:初級〜中級
内容:
第1章 面発想でメッセージが見えてくる
第2章 面グラフで発想する
第3章 面発想の活用法 社会・生活編
第4章 面発想の活用法 企業経営編
第5章 面発想で分析力と理解力を高めよう
第6章 面発想でワークショップを活性化する
第7章 面発想を使いこなすヒント
本書は面グラフ(正式名称は量率グラフ)の用い方、量率グラフを使った思考法について書いてある。
従来グラフを描いて分析を行おうと思ったとき、たとえばタテ軸・ヨコ軸と、2変数のみについて考える。しかし本書ではタテ軸・ヨコ軸双方に変数をとり、3つ目の変数として面積の大きさを設定し、この3つに意味を持たせたグラフを描いていくという分析を中心に行っている。
実際に本書を読めばわかるのだが、複雑そうに見える面グラフだがシンプルで、分析結果ではグラフの主張したいメッセージがクリアに浮かび上っている。
「シナリオ・プランニング」「システム・シンキング」と、「どのように考えたら、自ら気づいて変革していけるのか」という観点から思考法・発想法を学びたい人には大変有用なのが本書であろう。
無機的な数字の羅列から有機的なメッセージを汲み取るのが苦手で思考法・プレゼンテーションの見せ方の訓練をしたい人に特にお勧めである。
Posted by ブクログ
グラフを面で考えることで分析をすばやく、直感的にわかるようにするための考え方。調査・統計・分析する仕事があるときに役に立ちそう。
●分析者は15秒で読み手がメッセージと分析結果を理解できるよう努力しないといけない。KISSの法則「Keep It Simple, Stupid!」
●面グラフには「組み合わせる2つの変数を何にするか」を考える。
●MECEなフレームワークでとらえる(もれなく、ダブりなく)
●数量でグラフを書くのか、金額でグラフを書くのかで変わってくる
●面グラフは面の大きさで物事の重要性を簡単に示すことができる反面、全体の印象を早めに決めてしまうリスクもあるので、数量と金額の両方の視点で考えること。
●棒・面グラフ・・・面グラフは両軸に比率をとっていたのに対し、少なくとも1つの軸に実際の数値をとっている。高さで意味を表現できるグラフ。
●面グラフの書き方
1.セグメントの横幅を決める
2.たて棒グラフを描く
3.グラフを見やすくする
●物事を理解するとき、人は何かと比較して初めて「腑に落ちる」。
●価格の変化率に比べて数量の変化率が大きいような場合は、その商品の需要(数量)は価格に対する敏感度が高い(この敏感度を需要の価格弾力性という)。ちょっと値上げをすると数量が著しく減少してしまうもの。
●需要(金額)を「価格×数量」の観点でとらえるという発想で需要マップが描ける。
⇒ 1つの軸に実数をとり、もう1つの軸に比率の変数をとる
⇒ 面で表された面積を2つの変数の掛け算結果として理解する
●ベンチマークを使って成長余地を発見することは、「みえないものを強制的に見てみる」という点で有意義。この成長余地をホワイトスペースという。例えば中国が日本と同じくらい消費するようになったら・・と仮定したり。
●ブレインライティング・・・参加メンバーが一定時間内に複数のアイデアを紙に書き出し、時間が着たらその紙を隣の人に渡すというプロセスを繰り返す。発表が苦手な人や初対面同士でも多くのアイデアを出せる。1枚の紙でやるのでいろんなアイデアが増えていく。1枚の紙に3つのアイデアを5分ごとにやる場合、6人だと(6枚×5分=30分)。紙一枚に6×3つ=18個のアイデア。
●分析をしたら必ずメッセージを出し、書き添えておく。