あらすじ
もうすぐ四年生になる“はるひ”は、引っ越してきたばかりの町で、ふしぎな女の子と友だちになった。名前はアカネヒメ。公園の桜の木に五百年住みついている見習いの神様だとか。ふたりはある夜、「夜走るゆうれい」をおいかけていって、古いオルゴールを見つけた。そのオルゴールには、あるひみつがかくされていた。
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Posted by ブクログ
アカネヒメの一言目のセリフが妙に気に入ってしまい、何度も読み返してしまった。こんなキュートな神様がいるなら友達になりたいよ。
アカネヒメ、あの風早三郎とも面識あるのかしら、なんて思わず考えてしまった。
そしてすごくエクレアが食べたい。
それにしても風早の街、作家(小説家、漫画家など)が多い。すごい街だなあ。
Posted by ブクログ
大事に読みたくて取っていたら二ヶ月。やっと読めました。表紙のアカネヒメの愛らしさが、無垢な神さまを思わせ、本当にらしいなぁと思います。主人公のはるひも、とても純粋で可愛らしく愛されているし自分もそれを知っている幸福な子。だからこそアカネヒメを見ることができたのかなと思いました。この年でパソコンかーと思ったり、不思議な異次元のやりとり、どのお話もとても心に残る美しい物語でした。「無垢で擦れていないこども」だからこそ経験できる、貴重なものがたりは、アカネヒメも、いってみれば「子ども」だったからこそ、なんだろうなとも思います。
宇宙港の火事から抜け出したはるひの子孫は子どもだけれど、普通に自然を信じて神さまを信じたはるひでは決して無いし、銀色の桜を咲かせて大火事を沈めた美しい少女神はもう愛らしい「アカネヒメ」ではない女神で、力を持つ神担った彼女はもう二度と人と関わりを持つことは無いんじゃ無いかなぁとなんとなく感じました。
Posted by ブクログ
各話、どれも、小さな宝石のようにきらきらとしています。
どの登場人物も、誰かを大切に思っていて、そんな人の子たちを、アカネヒメは大好きで。
こういう思いが神様の力となるのかもしれないですねぇ。
そうそう、銀泉堂にとても行ってみたくなります!
マスターは素敵だし、エクレアも美味しそうだし。
Posted by ブクログ
風早の街を守護する純真無垢な幼い土地神様(500歳だけど)のアカネヒメと、純粋な少女はるひの心の交流のお話だった。
どのお話も読後、心がほわりとあたたまって、ちょっと切ない。
感情的にも幼かったアカネヒメが、はるひと関わる事で、はるひと共に成長していくのが微笑ましい。
死んでしまったアカネヒメの想い人(想い神?)のカゼヒコが生きるパラレルワールドと繋がるお話が特に好き。
アカネヒメが眠りについた200年後の未来で、目覚めたアカネヒメがはるひについて、はるひの子孫に言う言葉に涙が…
「あの子はもういないけれど、あの子を愛しただけ、思い出がたくさん残っただけ、あたくしの心の中には、宝物が残ったんです。心の中できらきらしています。このきらきらは、あたくしが生きている限り、誰にも奪われない、失われず、決して消えない、あたくしの宝物なんです。永遠の、宝物。」
2人の出会いやはるひを愛おしく思う気持ちが存分に分かると共に、私にとっての大切な存在や出会い、それらを見事に形容してくれた言葉だった。
ほろりと泣けた