あらすじ
いい加減にしたらどうだろうと思う。 「今年は去年より業績が上がらなかった」 「来年こそは今までの挽回をはかろう」 そういうことを言うのを。 今必要なのは、言葉のむだ遣いである。すなわち、 人と人とのむだ遣いであり、心のむだ遣いである。 時代はAIである。機械にできることは、任せて、 人にしかできないことをするしかない。効率を無視する。 能率を無視する。暇と退屈を味わう。楽しむ。 へそのように、なくてはならないけれど、なくてもいいようなもの。 言葉のへその力をこの本で知ってもらいたい。 (へその序 より)
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Posted by ブクログ
なんとも手触りのやさしい本である。といっても装丁がフワフワとしているわけでなく、その読後感のことである。
読んでいると、所々で小さく笑ってしまう。笑いは『緊張と緩和』とよく言われるが、この本は日常生活での悩みやストレスによる緊張をスルリとほどいて、クスリと笑わせてくれる。
先程、手触りがやさしいと書いたが、肩もみの後のような読後感の方が正しいような気がしてきた。といっても肩凝りがないタイプなのでそれはそれで嘘になる。ともあれ、こんな無駄な感想でもいい、そんな本です。
Posted by ブクログ
ユーモアあり楽しい。
言葉は万能ではない。
言葉は不便なもので、自分の感じていること、触っていることの3割も表現できない。
言葉によって人は踊らされる。バーチャルなもの。実態がない。
人間は言葉に意味を求めすぎるが、あくまで道具。
よい言葉を心がけて使いたい。
ありがとうがいらない世界というのも良かった。して当然だから親切にされてもありがとうを言わない、モンゴルの遊牧民。
ありがとうは言った方も言われた方も得をした時の言葉。
すみませんは相手が損をしてその分自分が得をした時に使う言葉。
ごめんなさいは相手に損をさせた上、自分も得をしていない時の言葉。
つまり他者と自分の間で損得のバランスが崩れたことを調整する役割がある。この言葉を盛んに言い合わない世界の方が居心地がよいのでは?