あらすじ
お昼のレストラン選びから選挙の投票まで、人生とは小さな選択の連続だ。だがその選択のほとんどが、実は周囲からの社会的影響力によるとしたら? 実はあなた自身も気づかぬまま影響(インビジブル・インフルエンス) を受けているのだとしたら? 意識しないうちに、人と人とのかかわりは、私たちの人となりと行動をたえず方向づけている。
本書は、この社会的影響力という行動を方向づける隠れた要因をあきらかにする。いわば決断のメカニズムに精通するための内容である。よい人間関係づくり、部下のモチベーション向上、マーケティング戦略など、あらゆる問題解決に生かせるアイディアが詰まっている。
「『インビジブル・インフルエンス』は、ビジネス・心理学・社会科学の研究と考え方を統合することで、個人の選択の背景にある「見えない影響力」に焦点を当てている。社会的影響力がどのように作用するかを理解すれば、状況に応じてそれを避けたり、逆に利用できるようにもなる」――『ニューヨーク・タイムズ』
「J.K.ローリングの新刊の売れ行きからウェイターの注文の取り方まで、意思決定を左右する見えない力を論じている」――『ファイナンシャル・タイムズ』
「集団の心理を複雑に辿っていくその手腕は、見事の一言に尽きる」――『ワシントン・ポスト』
「『インビジブル・インフルエンス』は、豊富な情報量であり、かつ気楽に読める、ビジネス書としてたぐいまれな一冊と言える」――『フォーチュン』
「本書が魅力的であるのは、人の決断にかかわるミステリアスな仕組みを、具体的に見せてくれる点にある」――『パブリッシャーズ・ウィークリー』
「前著同様、ジョーナは魅力的な結論とともに、私達を物事の深層まで我々を誘います。『インビジブル・インフルエンス』は、我々がこの世の中で、人々や周囲の環境をどのように見ているか、その考え方を根本から変える力を持った本です」――アリアナ・ハフィントン(『ハフィントン・ポスト』 創始者)
「周囲に影響を与えたい、スマートな決断をしたい、あるいは単に人間の行動の謎に迫りたい……本書は、その要求に応えてくれる。素晴らしく、洞察に満ちた内容だ」――トニー・シェイ(ザッポス CEO)
「ジョーナは見えない影響力の覆いを取り除き、人の行動にまつわる謎を解き明かしている」――ロバート・チャルディーニ(『影響力の武器』シリーズ 著者)
「あなたの行動がどのように影響力に左右されているか知りたければ、ジョーナの最新刊『インビジブル・インフルエンス』がうってつけです。思考を刺激する研究結果、印象的なエピソード、そして優れた洞察。素晴らしい読書体験です」――ウィリアム・ユーリー(『ハーバード式交渉術』著者)
「バーガーが今度書き上げたのは、世の中をどのように見ていくか、そのアイディアやツールに満ちた、実に魅力的な本だ」――チャールズ・デュヒッグ『習慣の力 The Power of habit』著者)
「本書を読み始めるとすぐに、自分自身や周囲への見方が変わる事でしょう。啓発的で、実に魅力的です」――エイミー・カディ(『パワーポーズが最高の自分をつくる』著者)
「ジョーナは最もイノベーティブな心理学者として、精力的に出版を続けている。その主張は、我々の直感と異なる刺激的なものであるだけでなく、プラクティカルかつプラグマティックに言い表されている。彼の書いたものなら何でも読みたいし、それを活用したいと思っている」――ライアン・ホリデイ(『グロースハッカー』著者)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
人は他人の影響を知らず知らずのうちに受けていて、自覚がないという本書の言っていることは正しいと感じる。
他人からの影響と自分の決断の境界の定義が難しく、決断の99.9%が他人の影響というのはなんとも言えない。確かに自分が得た情報とは他人の言葉や行動を元にしている事はその通りであるが、それを全て他人の影響というのはどうなのだろう?
著者の例題にあるように猿の餌の例などは確かに他者の影響と捉えられるが、その行動の原理は他者を見てなぁなぁで行動しているなら他者の影響と言って良いが、自分で考えに考えた末の決断であったり、色の違いを気にせず一度試してみて他者と同じ判断をしたのであれば、それは自分の決断ではないかと考える。
ただし、
一般的な人を観察しているとこの著者の言うことは腑に落ちるものばかりで、とても勉強になった。
煮ようとするが差別化を図る、差別化を図りたい範囲や条件なども整理してみると著者の言う通りに私は感じた。
昨今の日本のネット選挙での票獲得やYouTubeといったものの集客、販売に関するマーケティングなどもこの著者の影響力を使っているのだろう。
高いお金を出しての広告やCMが何故行われるかは無意識化の安全性と親しみを買って、大きく売るためであることからもわかる。
こういった無意識への影響力を使うことと、無意識の影響力を無効化するためには、影響力がどんなことで感じられるかを学ぶ必要があり、この本はその学びの手助けになることは言うまでもないので、そう言う影響力に興味がある方にはおすすめな一冊だ。
合わせて「影響力の武器」も読むと理解は一層深くなると私は感じた。
Posted by ブクログ
人が何かを選択するとき何に左右されているかを様々な心理学的実験より推論したものです。
これを読むと好きになることは自発的なものに見えて外的影響がほとんどであるとわかります。
丁寧に話が進んでいく印象で、1つの法則に対して複数の実験を引用し、また引用元もしっかり記載されていました。
そのため内容に対して科学的に信用が持てました。
私はエンジニアなので直接的に仕事に影響はないですが、良い知見を得ることができました。
Posted by ブクログ
ゴキブリの話がいい。人は他人に見られていると成果があがる。得意なこと。単純なこと。難しいこと、複雑なことだ反対に下がる。
人は真似る。親密、安心。一方で同じ服は好まない。
Posted by ブクログ
影響力とはどう発生しているのかを、人間や動物実験を元に研究され提示してくれてる。
この影響力を知り、どんな時に必要としてどんな時に不必要とするのかを自分で選択できる様になれば、自分が周りに与える影響力を駆使して世を渡っていけるのだと思った。
しかし海外の本は長々としててページ数も多いし読みにくく時間がかかるから好みじゃないなぁ。
「社会的ファシリテーション」
これはなにかに取り掛かっている時に周りの人がいることで影響を受ける事。
例えばダッシュしてる時に会長が見てるとタイムが速くなる。
しかしこれが電撃イライラ棒をやった時に見られてると失敗しやすい。
つまり慣れている事をする場合には見られる事で「良い影響」を受けるが、慣れてない場合は「悪い影響」を受けやすいという事。