あらすじ
高校、大学、社会人、そして日本代表のキャプテンを務めてきた著者が明かすリーダーシップ論。チームの心をひとつにするには、「なんのために勝つのか」という大義を見つけることが大切だと著者は言います。エディ・ジョーンズHCが絶賛したキャプテンシーの源、エディジャパンの4年間、さらにはW杯での躍進の裏側まで、すべてを書いた一冊。ラグビーだけではなく、あらゆるスポーツ、ビジネスでも応用できる内容であり、すべての人を勇気づける本となっています。
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Posted by ブクログ
先日聴いた講演会の「キャプテンシー」と内容は被るけど、改めて考えさせられる本でした。まず、大切なのは大義。「大義があればチームは動く」「勝つためにプレーをするのではなく、勝つことでファンにラグビーのすばらしさを伝えること」という意味での大義。考えてみたら、この本のタイトルでした。試合に勝つこと、ワールドカップでベスト8に入ることは「目標」かもしれないけど、そうした目標をもつ真の「目的」は何なのか?ということですね。確かに、金メダルを取ることを目標に頑張るアスリートは多いと思うけど、金メダルを何のために取るのか?を考えることはあるのかなとか思ってしまう。もちろん、個人として大義、目的は大事なのだろうけど、チームでプレーする場合はその根幹のところが共有できないと「チームのために」というマインドが働きづらいということなのかもしれない。もちろん、大義を共有するだけでは勝てないから、それをやりきる覚悟とビジョン(この場合は差し当たっての目標)、実現するためのハードワークが必要という流れだ。まあ、ハードワークが基本なのだろうけど、ハードワークするためには覚悟と当面の目標が必要ということだと理解した。チームの全員が共通の大義と目標に向かってハードワークをする。そこに信頼関係と思いやりが生まれるという仕組みだ。
あとはキャプテンとして気を付けたこと。これも細かくはあるけど「場」というのがキーワード。一つはチームの中にその人の存在する場所(役割)を与えるということと、準備が大事なのだけど準備を共有する「場」というのがあったと思う。試合の前日にみんなで靴磨きをする。しっかり準備をする。そういう場を共有する。確かに良い習慣だと思う。
ワールドカップで日本代表が勝った。勝つためには綿密な戦略とハードワークがあった。そこにはそれを支える大義とチームとしての覚悟と信頼関係があった。と要約すると簡単すぎるかな。大変面白かったです。