【感想・ネタバレ】探偵小説の様相論理学のレビュー

あらすじ

〈モナド(個世界)〉の〈ロゴスコード〉が〈モナドロギー〉=〈セカイ系〉となるのに対し、モナド的な探偵小説ははたして成り立つのか? 還元公理によって主体の唯一性を保証する論理観のもとでこそ、唯一の真理を特定する探偵小説が成立する。しかし、現在性を反映した、ループする時間、分岐し複数化する主体のもとで、たったひとつの真理を決定する探偵小説は極めて成立しにくくなっている。〈セカイ系〉的、モナドロギー的な探偵小説ははたして成立するのか、それとも別の探偵小説の形態の可能性はあるのだろうか。
現代の最先端のミステリ作品と、分析哲学の様相論理をつきあわせる、スリリングな現代思想的探偵小説論。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

推理小説を様相論理学と関係づけて説明している。

「モナドロギーからみた<涼宮ハルヒの消失>」のように具体的な作品に触れて,論を展開している。

ラキスタにおけるツンデレの元々の意味についての紹介のように,細かいことに拘っているところがよいかも。

探偵小説というよりは,推理小説と言った方が正確かもしれない。

推理小説を読む前,読みながら,読んだ後の三度楽しめる本だと思った。

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2012年11月18日

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