【感想・ネタバレ】過労死にならないためにできること 会社や仕事につぶされない働き方・休み方のレビュー

あらすじ

過労死の調査研究で、労災になるような過労の原因として

(1)仕事の量が多く、質的にも大変で長時間労働になっている
(2)仕事上の人間関係の悪化(上司、同僚、部下、顧客など)
(3)昇進や転勤、配置転換などで仕事の内容が変わり、適応できない

の大きく3つに分かれると考えられます。


本書の第2章では、(1)~(3)の原因別に過労による疲労からうつ病などを発症した例・回避できた例を紹介しています。自分の場合と比較しながら、どう対処したらよいかを一緒に考えていきましょう。

もし、自分が仕事で大変な目に遭っていたとして、原因がわかったら、過労で倒れる前にどう対処すればいいかのヒントになればと思います。

その人のタイプ(内因)と、環境的な要因(外因)によって、過労の症状はさまざまで、時にはそれらが複雑に絡み合って現れます。

case1~3は、主に(1)の長時間労働が過労の要因となった例です。人事辞令での昇進や、上司の仕事の振り分けなどが原因で、仕事の量が増えて過労になってしまった事例を解説しています。

case4~5は、主に(2)の人間関係が過労の要因となった例です。職場の同僚や部下、上司からの圧力やハラスメントが原因で精神的にひどく消耗してしまった事例を解説しています。

case6~7は、主に(3)の仕事内容と自分の適性や能力が合わなかったことが過労の要因となった例です。仕事に対する不適応が原因となって、精神的に追い詰められて過労になってしまった事例を解説しています。

対応策はとにかく残業時間を減らすことが一番ですが、疲労兆候を見逃さないことです。特に「不眠」が出ていないか気をつけておくことが大事です。

危険なサインが見られたらすぐ会社に相談して下さい。相談しても取り合ってくれない場合は、自分の身は自分たちで守るしかありません。

「過労になっている」と気づかないうちに追い込まれて発病してしまうケースも多いので、第2章のケース事例を参考に、自分が知らず知らずのうちに追い込まれていないか振り返ってみて下さい。

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Posted by ブクログ

読みやすい構成、内容もとてもわかりやすい。
労災になるような過労の至る原因3つとして以下があり

1.過重、長時間労働
2.人間関係悪化
3.異動昇進など業務内容変更への適応障害

長時間労働だけでなく、うつ・適応障害に関する様々な事例、その対処で行われたことなどがまとめられていて
当事者や会社、また産業医にも参考になる内容と思った。

とくに1については残業をどのように減らしたか、
「健康経営銘柄」に選ばれた2社の取り組み内容が詳しく載っていて、面白かった。

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2023年01月12日

Posted by ブクログ

こういうタイトルの本が存在するということは、やっぱり対象の人が結構いるんだろうなと想像する。過労になりやすい人の傾向:①真面目で仕事を断るのが苦手な人、②人がよくて仕事を断れない人、③体力の限界に気づけない人、④不器用で要領のよくない人、⑤仕事の上でパフォーマンスが高くない人、⑥オン/オフの切り替えが苦手な人、⑦不平不満を持ちやすい人。⑦はいまいちピンとこないけれど、それ以外は結構納得。本書に書かれてたわけじゃないけど、日本人に多いんじゃないかな。慣れないことで追い込まれていたら、自分を否定せず甘やかすのも一つの手。「慣れてないんだから仕方がない」という考え方は全然悪いことじゃない。

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2025年07月06日

Posted by ブクログ

「つぶれない」ための仕事に対するマインドが非常に参考になります。

頑張れる仕事・頑張れる時は良いですが、そうじゃない時に非常に重要なことだと実体験も含めて共感しています。

甘いと思わず割り切ることも大事なことですね。

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2022年07月23日

購入済み

サクサク読める

ボリュームが予想より少なく、サクサク読むことが出来た。産業医の立場から各休職になった事例を踏まえて取るべき対策を一応示している。睡眠の重要性を強く訴えている著書であった。

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2020年04月17日

Posted by ブクログ

毎日忙しくてなんとかしないと壊れそうと思っていたので、気持ちが整理できました。これから育つ若者が働くのがしんどくない職場にしたいと思った。

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2019年03月24日

Posted by ブクログ

メンタルダウンしやすい人の特徴や、メンタルダウンする時の流れがケーススタディで書かれていて非常に読みやすかった。
ちょっと気になったのは、発達障害の人へのアプローチで、果たして本当に新しい仕事を与えるのは悪影響しかないのかというのは別の視点からも考えても良いかも知れない。また、SCSKの事例についても、そこだと誰もが救われるのでは無く、そこに合わない人ってどんな人なんだっけ?というところまで言及出来ればHR系の書籍としてはより多くの視点を持てたと思う。

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2018年08月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

産業医茅嶋 康太郎氏が述べる働き方改革。まずは自分の限界を知りセルフケアすること。次に組織として助け合ってラインケアすること。過労の事例を7例、SCSKと浅野製版所の2社を効果のあった会社として紹介してある。まずは、業務を整理し、残業を減らすこと。

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2018年03月10日

Posted by ブクログ

◾️正義というのは何十種類もある
◾️自分が信じている正義感だけで世の中が動いているわけではない
◾️過労については、まず「気力が残っているかどうか」が大事
◾️周囲の意見を「受け入れる」よりも「受け止める」

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2023年03月25日

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