【感想・ネタバレ】エヴァンゲリオン ANIMA 4のレビュー

あらすじ

ロンギヌスの槍がもたらした天変地異によって縮みゆく地球と、それに取って代わるように膨張していく月。
そんな月から急激な地殻変動によって剥がれ落ちた、直径400kmにおよぶ剥離大地「ヨモツヒラサカ」が、
地球へトドメを刺すかのように衝突コースに乗って動き始めた。そしてシンジとスーパーエヴァンゲリオンは、
ヨモツヒラサカを撃ち落とさんと大弓アズマテラスの一撃を放つも、その直後に塩となって崩れ落ちてしまう……。

宇宙を放浪していた綾波レイNo.シスの駆るF型零号機アレゴリカ、シンジの「心臓」を持つ黒の巨人の御使いトーヴァートと、
彼に付き従うアスカ/エヴァ統合体、アスカに魅入られ彼女を付け狙うマリのUSAエヴァ/ウルフパック、そしてゼーレと化した
加持リョウジと行動を共にする綾波レイNo.カトルのエヴァ変異体、剥離大地に落着したロンギヌスの槍のコピーに導かれるように、
ヨモツヒラサカに集いぶつかり合う巨人達。その戦いの果てに待ち受けるものとは?
そしてシンジは再び甦ることができるのか?

描き下ろしカラーコミックも交えて送る、『新世紀エヴァンゲリオン』のあり得たかも知れない「if」の物語、衝撃の第四章ここに登場。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

" 直前まで青空に白くぼんやり張り付いていた月と、その手前の小さな剥離大地が、大気が消えたのか、いま強烈な白と黒のコントラストでくっきり立体的に見え、そこへ向かって巨大な光を連ねたアズマテラスの矢がすばらしい速度で音もなく駆け上がるのを見た。
 その一瞬の軌跡の後、まるで止まっていた時間が動き出したかのように、突発的にすさまじい嵐。固定されていないものが次々空に舞い上がった。
 こじ開けられた天界の真空を埋めるために周辺大気が殺到したのだ。" p.71

" 意識しなくても肩と腰で風を切るモデル歩き。一度は短く切った金の髪を長くなびかせてズンズン踏み込んでくるその姿は、後方から迫ってくる高級車みたいな威圧感で、誰もが思わず道をあけた。
 アスカ自身気付いてないが、うれし過ぎて怖い顔になっていた。" p.309


忍法帖、とどまるところを知らず。
著者自身も記しているが、まあ、迷走といって差し支えあるまい。

セカイ系、恋愛系。小説におけるこれらのジャンルを好まない理由の一つに著者のゆらぎがある。物語世界の神である著者が、自身の照れを表現に許す。「~だろう」の頻出だ。それが世界の解像度を下げる。著者が「~だろう」と言ってしまったら、事態を確定できるものは誰もいないことになる。受け手に委ねるというのは甘え。パンツ脱げ。
エヴァであるからにはセカイ系である。ANIMA 4巻は通常であればもう十分に受け入れがたい事態に陥っているが、受け入れている。著者の表現が逃げていないからか。状況がどんなにオカルトでも、誠実に状況を伝える努力を怠っていないと感じられる。

悪魔の背骨に神罰砲を見る。

不意に現れた『魔獣戦線』味。

新劇場版との兼ね合いを知るためにWiki見たら、ANIMA4はオリジナル設定てんこもりとのこと。それは逃げ。IF系の嫌いなとこ。

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2025年06月04日

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