あらすじ
人口急減やウルトラ高齢化、超成熟市場、情報過多などで、新規顧客獲得がどんどん困難になっているこの時代。生活者の消費行動を促すためには「ファンベース」が絶対に必要だ。それは、ファンを大切にし、ファンをベースにして中長期的に売上や価値を上げていく考え方であり、その重要性と効果的な運用の方法を、豊富なデータや事例を挙げて具体的に紹介する。『明日のプランニング』に続く、さとなおの最新マーケティングの必読書。
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Posted by ブクログ
【なぜ読むか】
友人におすすめを受けたため。そして、書店で読みだしたら面白くてつい買ってしまったため。
【感想】
非常におもしろかった。マーケティングの本を読んだことはあまりなかったが、この本は新書なだけあり、かみ砕いてあったのでわかりやすかった。事例や説明されている内容が読者に伝わりやすい内容だと思う。そこそこのページ数はあるものの、サクサク読み進めることができた。
作者の勧めの記事のリンクなどを丁寧に追っていくと「おもしろ事例」にたくさん出会えて、なるほど!!とより理解が深まるので、めんどくさがらずに追っていくと面白い。
共感、愛着、信頼を強くして、ファンにもっとファンになってもらうように喜ばせる仕事は非常にやりがいがありそうだし、自分の哲学というかそういう点にも合致しているので将来的にはそういう仕事をしてみたいと思った。
端的に大事なことは「企業(と従業員)は自信のある商品を胸を張って送り出し、それを売り出すにあたっての苦労話や物語など情緒的な価値を付与、そのうえでよりよくしていくように市場の声を丁寧に救い、誠実に改善していく」という姿勢に尽きる。
これは人づきあいでも同じかと思う。自分というブランドを確立していくために「期待を裏切らない誠実な姿勢で人に接すること(信頼)、人に愛されるようなナイスな点を持つこと(共感)、無機質ではなく、人間同士の付き合いで親しみを持てもらうこと(愛情)。そう思うと、相対するものが人なんだからそりゃそうか、と思った。
【その他】
「じゃがり校」の話は面白かった。ただ、2021年に閉校してしまったみたい。SNSの登場で消費者の声を拾うことができるようになった、というのがその理由だったが、著者の意見はいかがだろうか。この本で説明されている趣旨からすると、コアファンの声を拾いづらい、ので長期的にはデメリットを及ぼすのではないか、という結論になるのかな。
Posted by ブクログ
ファンとは「企業やブランド、商品が大切にしている『価値』を支持している人」
買ってくれた人のうち20%しかファンにならないが、ファンは売り上げの80%を占める。
情報過多で人口が減少していく現代では、新規顧客の拡大のみならず、ファンの増加と生涯単価の上昇が必須となっている。
スターバックスなど実際の企業と施策を複数例示してあるので、かなりファンベースの企業活動イメージしやすく書いてある。
日本は働いている会社を最も好きでは無い国なので、まずは従業員に好きになって貰う。ステークホルダーを企業活動を通して幸せにする意識改革が必要なのだと考えさせられた。