【感想・ネタバレ】オックスフォード&ケンブリッジ大学 世界一「考えさせられる」入試問題 「あなたは自分を利口だと思いますか?」のレビュー

あらすじ

世界トップ10に入る両校の入試問題はなぜ特別なのか。さあ、あなたならどう答える?どうしたら合格できる?難問奇問を選りすぐり、ユーモアあふれる解答例をつけたユニークな一冊!

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Posted by ブクログ

ちょうどオックスフォードとケンブリッジを訪ねる機会があったので、タイトルを見てこれはと思い、買わざるを得なかった。

日本的な奥ゆかしさは英国では全く評価されないし、幅広い知識に基づきながら論理的に回答を組み立てまとめる力が求められる。

現地に行く飛行機で読んでおけて良かった!

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2025年04月03日

Posted by ブクログ

オックスブリッジの入試の一環である口頭試問「インタビュー」において出題された問いに対して、著者の解答例やその解答に至るまでの思考のプロセスが展開される。
読み進めていくというよりは、設問ごとに立ち止まって思考することが自然と求められる。
答えの見当すらつかないような問題が数多くあったが、答えを出すことよりも重要なのは、巻末の解説にもある通り思考のプロセスであり、それが論理的で説得力があるかどうかということだと思う。
大学入試の時点で志望する学生に対して論理的思考力を問うというのは、日本の大学入試とは一線を画すものであると感じた。

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2024年05月29日

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入試問題を紹介するための本ではなく、設問を使った著者のエッセイ。
試験問題として、出題者に何を解答すると評価されるのか?
筆者がなぜ、この問題を選び、何を伝えたいか?
自分は、この問題に何を思うか?
そうやって読み進んだ。
結構アタマがうごいたw

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2020年02月09日

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突拍子もない「お題」に対し、ああでもないこうでもない、とひねくり回し続ける力、一応のロジカルな説明をつける力、できるだけ多面的に考えることのできる力、一片のユーモアを溶かし込む幅の広さ、といったことに気づかせる本。

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2019年01月23日

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ライバルおフランスの大学入試資格試験バカロレアの2018年哲学の設問は 1.人文系 文化は我々をより人間的にするのか? 2.経済社会系 芸術に無関心であることは可能か?3.理系 欲望は我々が不完全であることの証拠なのか?だそうです。哲学はバカロレアの必須科目で初日に設定され試験時間は4時間らしいです。 心から日本人でよかったよかった。

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2018年10月08日

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きっかけは、本屋さんで平積みしているのを見つけたとき。面白そうだと思いながらも、「積読が他にも溜まっているから」と言い聞かせていたけど、結局ガマン出来ずに、いそいそと購入。

買ったは良いけど、ネックなのは「翻訳物」ってところだなあ…。と思いながらも、最近の翻訳物は読みやすいようにも感じるし、買う前にパラ読みした時も問題なさそうだったから、大丈夫なはず! と思い、他の積読ほったらかしで、早速読み始めました。
まず目次を見て思ったことは、「大学ごとでも、学部ごとでも、分野ごとでもなくランダムに問題を並べてあるなあ」ということ。そういえば、森博嗣の「つぶやきシリーズ」も、ジャンル関係なく、徒然なるままに書いていました。入試と日常じゃ一緒くたに出来ないかもしれないけど…と一瞬思ったけど、両者とも「多角的に考える」ことをさりげに伝えたいのかもしれない・・伝わらなくても、そういう構成にしとけば、自然にそうせざるを得なくなるし(気になったとこだけ読む、なんてことをしない限りは)、と勝手に解釈。

そして各質問も、面接のときに聞かれたら、「うっ…」と答えに詰まって、しどろもどろになりそうだと思いました。「世界一考えさせられる問題」とは、まあもちろんそうなんですけど、同時に、「自分の知識の無さ、教養の無さを自覚させられる問題」とも認識させられた次第です…。だって、建築物が犯罪を減らせる、なんて思いつきもしなかった…。牛一頭が世界中の水の何パーセントか、なんてそもそも世界中の水がどれぐらいあるかも想像出来ないのに。「ハムレットの上演時間が長いと思いませんか?」って聞かれても、ハムレットの演劇見たことないし! と、自分の知識不足を棚に挙げて、下手したら逆ギレしてしまいそう。でも、著者の方が広分野に渡って博識なので、面白く読みました。ただ、残念なのは、キンドルのレビューにも書いてあったけど、その質問に答えて合格した人たちの回答が載っていないので、そっちも取り上げて欲しいなあとは思いました。

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2018年06月04日

Posted by ブクログ

非常に興味深いですね。

こんな問題が日本で出されたら「珍問」「奇問」で非難殺到、大炎上確実。でも、この様な問いを繰り出す真の目的に鑑みると、こういう“頭の柔らかさ”“教養の深さ”を確かめるには、こういう手法なのかなと思います。

これが、歴史ある先進国と、東洋の訳の分からない島国の差なのかも。

それと、こう言う事を未だに続けていると言うところに、世界の海は失ったとしても、未だに世界に強い影響力を与える英国の奥深さを感じました。

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2018年03月31日

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ネタバレ

英国の世界トップ大学に入る秀才がどのように選別されているのか、知ってますか?
日本の大学の様な常識や記憶力メインの学力診断テスト以外に、面接試験では奇抜な質問がされています。
その目的は、受験生の類推力や演繹力、場合によってはユーモア力や人間力を見極めるため。
本書では、こんな風に表現をしています。
「ここに載せた質問に答えるには利口でなければならない。それも、驚くほどに、面白いほどに、刺激的なほどに、苛つくほどに、ずる賢いほどに、有害なほどに、底しれないほどに、素晴らしく利口でなければならない。知識ではない。教養でもない。自分の思考をあらゆる方向に面白くひねり回せるかどうかである。利口になるための最大の障害は、利口ぶることである。」
本書は、オックスフォード大学とケンブリッジ大学(オックスブリッジ)の過去に出た面接問題に、著者が模範解答するという形ですが、問題が問題だけにちゃんとした正解はありません。
例えば、「あなたは自分を利口だと思いますか?」(ケンブリッジ法学部)という問い。
正攻法で昔の哲学者の金言等を引用してペダンティックに答えるのもいいが、ユーモア重視なら「オスカー・ワイルドの様に、私はあまりに利口だから、時として自分が何を言っているのかわからなくなる」だとか、「はい、私は大学側の望む程度には利口です」とスカしてもいい。
続いて、ケンブリッジのコンピューターサイエンス部の問題「棒高跳びの世界記録はなぜ6.5m程度なのですか?」
この問題は、ちゃんとした物理学的知識が必要です。ポールの材質等も若干影響するが、基本的には上に跳ぶ運動エネルギーの大小は跳躍者の助走の速度で決まる。
ちなみに、本書が書かれた2009年時点では、セルゲイ・ブブカの6.14m(1994年7月31日)、現在では、2024年デュプランティスの6.26mが世界記録。理論上では、後20cm位は更新可能だが…
ケンブリッジの獣医学部「牛1頭には世界中の水の何%が含まれているか?」
計算式は、牛1頭の水分量(例えば人間と同じ体重の70%と仮定)を地球上の海水量(地球表面の4分の3が水だと仮定し、海の深さの平均4,000mを使って計算)で割れば良い。そして、この質問は食物連鎖の頂点にいる哺乳類がいかに水を消費しているのかという視点にもつながる。
ケンブリッジの言語学学科「チェーホフは偉大でしょうか?」
この模範回答が素晴らしい。ここだけでも一読をおすすめします。
結果的に、ケンブリッジ大学の問題のみの引用となりましたが、もちろんオックスフォード大学の問題もありますよ。

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2025年05月09日

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本書は俗に『オックスブリッジ』と呼ばれるイギリスの2大名門大学の入試問題からえりすぐりの難問奇問を集めたものです。知識だけでもダメ。真面目に答えるだけでもダメ。「インテリジェンス」あふれる問題集です。




本書は俗に『オックスブリッジ』と称されるイギリスの名門大学オックスフォード大学とケンブリッジ大学の難問奇問とされる試験問題を選りすぐって集められたものです。

日本の大学における受験問題は問われているものは基本的に記憶力と反射神経であるのに対し、イギリス、オックスブリッジの入試問題は知識だけでもダメ、真面目に答えるだけでもダメというもので、これを試験官が納得できるように答えるにはある種の「インテリジェンス」の能力が必要であるように思えました。

たとえば
『なぜ世界政府はないのでしょうか?』

『なぜ海水には塩があるのでしょうか?』
というものに始まって、
『運命とは何ですか?』
やら
『あなたならリンゴをどう説明しますか?』

といったこれはもはや試験問題というよりは哲学か何かの問答のようなものを読んでいる気がしたというのはきっと僕だけではないと思いました。

本書には設問に対して、それぞれに詳細な回答例が記されており、これはあくまでも『正解』というものではなく、あくまでも『一例』というスタンスを崩していなかったのが読んでいて印象に残りました。

おそらく、すべての問題に正解はないです。恐らく、試験官が問うているのは受験生の『知性』であり『機知』に富んだ切り返しができるかという応用力を試しているのではなかろうかと思いました。

まぁ、こういうのもあるのかとあくまで参考程度にお読みになったほうがよいかと思われます。

※追記
本書は2017年11月3日、河出書房新社より『オックスフォード&ケンブリッジ大学 世界一「考えさせられる」入試問題:「あなたは自分を利口だと思いますか?」 (河出文庫)』として文庫化されました。

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2025年01月27日

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オックスフォードとケンブリッジの入試問題から選ばれた60問が紹介されている。
日本の大学入試とは異なる視点からのユニークな問題ばかりで、正解を求めるというより、柔軟な思考力が問われている。知識は蓄えるものではなく、その先の活用の仕方、頭の働かせ方に重きをおく問題。設問として突拍子もないものもあるが、出題意図を掘り下げることができるか、問題を介しての出題者との対峙に緊張感がある。
それぞれの問題に対し、著者の考えによる回答が付随してくるが、受験者の回答例が知りたかった。
一番気に入った問題は「もし、地面を地球の裏側まで掘って、その穴に飛び込んだらどうなるか?」、スケール感がありすぎで考えさせられる良問だ。

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2023年05月14日

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入試問題と言うからには、1つの設問に対して模範解答を解説していくのかと思いきや、様々な角度から思考のヒントを与え示唆するまでの内容であった。答えを期待して読み始めた最初はあまり面白さを感じなかったが、中盤を過ぎたあたりで頭の体操に慣れてきたようだ。広く考える力を試されるのは楽しい。最後の解説では、討論力の必要性について語られているが、日本の大学教育とこれほど違うことにも驚いた。

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2022年01月26日

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ノンフィクション作家のジョン・ファーンドンによる、大学入試で取り上げられた答えのない問題を紹介する本。ケンブリッジやオックスフォードなど世界有数の大学入試問題を取り上げている。なお、ファーンドン本人もケンブリッジ卒のようである。これを読むことで、タイトル通り考えさせられる問題に出会うことができる。ああ、当たり前だと思っていることだけど、当たり前じゃなかったよな、と。

とはいえ、内容は、要はよく東京で電車に乗っていると見かける、「四角いアタマを丸くする」日能研の中学入試問題の広告と似たような問題である。例えば、「国内の貧困と国外の貧困のどっちの方が重要か」というような問題。要は答えがはっきり決まらない問いに対して、自分なりに答えを出し、説明できるかどうか、ということを問われている。また、60問程度紹介されているこれらの設問に対して、著者は自分なりのいろんな意見を述べているので、読みながら考えてみるのが楽しい。

また、考え方のいろいろなヒントを冒頭で語っているのが面白い。たとえば「水平思考」という思考法についても重要性が語られている。これは情報の信憑性を疑う批判的思考とは違って、ある言葉から斬新な全く違う答えを出す思考で既成概念やよくある筋道に入り込まないという強みがあるという。また立ち止まって質問の意図を考えることもお勧めしている。ここらへんでお勧めされている考え方は今後も頭がこんがらがった時思い出して、発想の手引きとしたい。

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2022年01月01日

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火星人に人間をどう説明するのか?
まず人間は何万年の時を経て言語を使って言語化できるようになったしジェスチャーや考えることや想像する力が与えられた。そこでまず火星人はどれくらいの立ち位置にいるのか、人間より能力は劣っているのかそれとも優れているのか、優れているのであれば問題はない。劣っている場合どのように対応すべきなのか、感情?答えではないが伝達によってわたしたちは進化してきた。


なぜ宇宙船の中ではキャンドルを燃やせないのですか?
実際は可能である。しかし、アポロ1号の宇宙飛行士3名はこれで亡くってしまう。当時酸素100%で戦艦の中では設定されていた。酸素パーセントが100%になると火は消えず火の海状態になってしまう。
これ以降、酸素60%窒素40%に保った。今ではキャンドルを燃やすことはできるが安全面においてできない。答えは可能ではあるが安全面のためしないが正解である。


もし全能の神がいるのであるとしたら、神は自分が持つことのできない石を造りそれを持ち上げることができますか?
答えは可能。神は1+1=3にすることができるからだ。そして神は人知を超える力がある。
人間の答えは1+1=2。矛盾が生じる事は許されないがそれを超えられるのが神だから可能である。

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2021年12月22日

Posted by ブクログ

そのものの知識は知らなくても、こんな情報をとってきたら、証明できるとか、自身の経験から哲学的な考えを張り巡らせる。なんと、難解な。

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2021年01月25日

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「人はいつ死んだことになりますか?」オックスフォード大学・医学部面接試験。
日本では、1月により思考力を問われる「共通テスト」にかわるが、毎年問題を作成する先生方の努力と緊張感は並大抵のことではなく、入試は大学の最重要事項である。模範解答のない問いへの受験生の思考をどのように採点するのか?気
になるところはあるが、討論や議論の力をじっくりと見ることも一考する価値があるように思う。

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2020年10月29日

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哲学的なことや心理学的なことを考えることが好きな人は読んでみると楽しいかもしれません。
「もし全能の神がいるとしたら、彼自身が持ち上げられない石を造るは可能でしょうか?」
「カタツムリに意識はあるでしょうか?」
「人はいつ死んだことになりますか?」
などなど十人十色な解答がある問題ばかりに、筆者なりの解説をしています。
一番なんだこれ?と思った質問は
ケンブリッジ大学の「あなたは脳のどこが一番好きですか?」とういもの。
なによりも驚くのはその質問者のユーモアではないかと思います笑

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2019年03月03日

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前作未読。
表題の2大学で出題された問題について筆者の考えを綴った本。
一見えっ?という問いでも考えると色々な切り口がありますね。
「月はグリーンチーズで出来ていると思いますか?」「人間にはなぜ目が二つあるのですか?」「ここに一枚の木の皮があります。これについて話してください。」等々。出題が面白い。

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2018年11月11日

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議論のトピックにはなる。これで合格不合格を決めるとして,評価の観点はどうするのだろう。水平思考と垂直思考を展開することらしいが,受験者数が多いと大変だろうな。いわゆるフェルミ推定の問題が多い気もする。論の説得力が問われるのかな。
「あなたは脳のどこが一番好きですか」「あなたならリンゴをどう説明しますか」などが問いとして目を引いた。ただ好みを言ったり説明しても面白くないだろうから,どうプレゼンするかが知的に刺激的だ。

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2018年06月21日

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オックスフォードとケンブリッジの入試に実際に出た問題とその解答例が、まとめられてました。
考える力をなくした頭では考えることができず、解答例を見てそういう考え方もあるのかと思うのがやっとでしたが、少しは頭への刺激になったような気がしました。

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2018年06月13日

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ネタバレ

<目次>
省略

<内容>
確かに考えさせられる問が並ぶ。たとえば、「自分の腎臓を売ってもいいでしょうか?」「自分を履行だと思いますか?」「幸せだ、とはどういうことですか?」「木を描くとします。その木は現実のものですか?」答えられそうなものから倫理的・哲学的なもの、科学的なものなど様々…。考えなら読んでいくことをお勧めする。

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2018年06月04日

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ネタバレ

こんな入試問題あり? 一筋縄ではいきません!

話題だったので。どうしてこんな入試問題が、と思いつつ、最後の解説を読んで腑に落ちるところも。論理的に討論することが、人生や仕事の上で必要だと考えられているからだ。オックスブリッジ出身の人は、政治家だったり社会に大きな影響力を持つ人になる。そういう人は、自分の意見をきちんと述べられないとダメだから。ちなみに、昔はもっと変な質問があったらしいが、今は専攻分野に関するものが多いらしい。それは、公立校にあまりに不利だったから。確かに私でもオックスブリッジに行くのは、パブリック・スクール出身が多いかな、という印象をもっている。教育の機会均等はひとまず置いておいて、このようなオックスブリッジの入試問題を突破して、そこで学べば、豊かな人生、社会に羽ばたく人材ができるということ。こういう論理的に討論できる人材をイギリスが求めているということ、それがわかった。

問題のところを読んだら、なるほど、と思うことも、へ理屈じゃないか、と思うところもあるんだけど、とてもイギリスっぽい。大事なことは、その質問の意図はどこにあるか考えること。これはオックスブリッジの入試問題じゃなくても、当たり前かも。

ケンブリッジ大学〈英語英文学〉「あなたにとって悪い本とは何ですか?」すごくわかる。悪い本って数え出したらきりがないんだ。だって、色んな本に影響されてきたから。勉強できなくなったり、性格が変わったり、新しい世界の魅力に気付いたり……。

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2018年05月13日

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