あらすじ
Gゼロ時代に突入し、アメリカが世界を主導する力は以前ほど絶大ではなくなった。だが、しばらくはアメリカが唯一の「スーパーパワー (超大国)」であることに変わりはない。アメリカは今後、世界を舞台にどういった役割を演じるのか? 他国の問題解決から手を引いてしまうのか?
「Gゼロ」という言葉を世に送り出し、各国の政府首脳に対して外交問題に関する助言を行ってきた気鋭の政治学者が、国際社会の中でアメリカがとりうる外交戦略を3つのシナリオで示す。
1. 「独立するアメリカ」……国益を優先し、安全と自由を確保する
2. 「マネーボール・アメリカ」……自国の評価を上げ、国益も守る
3. 「必要不可欠なアメリカ」……アメリカ、そして世界を主導する
これら3つの選択肢の長所と短所を、日本にも大きな影響を与える中国の脅威、エネルギー、安全保障、TPP、サイバー攻撃など、地政学的リスクの観点から解き明かす。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
著者は本書の目的を以下の通りであると記述している。
・「この本を書いている目的は、アメリカがいかなるスーパーパワーであるべきかを判断していただく手掛かりを提供することにある」
・「本著の目的はあなたの選択にある」
終章まで読みすすめれば、上記の目的が達成されていることに気が付く。
(文章が日本語として読みにくいところが多いが、同時通訳を聞いているとでも思えば、なんとか読み進めることは出来る。)
日本では池上彰氏の政治や経済システムの解説をする著書などがあるが、本書はそのような丁寧な解説本ではない。アメリカ政治の事象を著者との対話として受け止めるような感じといえばいいだろうか。
総じて難しい事象や表現は無いと言っていい。だからこそ、自分の思考を働かせ選択を導くことから逃れるわけいにはいかなくなる。