あらすじ
子どもを幸せにするシングルの子育てとは。
ひとり親家庭での心配事は、仕事や金銭など物理的なものがある一方で、ひとりで子どもをきちんと育てられるのか、という精神的な悩みが大きなものとなっています。
名著『こどもへのまなざし』で多くの悩める母親達を救ってきた、児童精神科医・佐々木正美さんが、シングルで子どもを育てる母親、父親にむけて安心して子どもを育てるためのアドバイスを語ります。
離婚、死別をどう子どもに伝えるか、思春期の子どもとどう向き合うか…、長年、子育て相談や育児の現場を通して、常に子どもに寄り添ってきた経験に裏打ちされたこころに沁みるアドバイス
親が幸せに生きることが、子どもの幸せにつながります。あなたのこころを軽くする子育てのルールがここにあります。
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Posted by ブクログ
チェック項目11箇所。子どもを健全に育てるためには、まず母性をたっぷり与え、そのうえで必要なところで父性を与えていけばいいのです。「母性」とは、子どもをありのままに認めてあげる力、許容し、承認する力、無条件にわが子を愛することが母性的な愛情の本質です。「父性」とは、規律や規則、約束や責任を子どもに教える力、いわゆる社会性を身につけさせることです、そして、そこに基づく愛情が父性的な愛情なのです。第二次世界大戦後、私たち日本人は自由で豊かで平和な時代に生きてきましたが、その半面、いつの間にか”自己愛的”になってしまった気がします、その結果、子どもが期待する親になるのではなく、自分の望みを叶え、満足させるために、子どもを育てている親が多くなっている気がしてなりません。ブータンは決して豊かな国ではありません、しかし、自分が幸福だと思っている人は9割以上にも上っていて、ブータンの人々に幸せだと思う理由を尋ねると、多くの人が「人々が助け合って生きているから」と答えています、人間というのはどんなに物質的に豊かであっても、人間関係を失っていては幸福になれないし、子どもをきちんと育てることはできないのです。アルコール中毒とか、ヒロポン中毒(覚醒剤)とか呼ばれた患者さんの生い立ちでもっとも多く共通していたのが、乳幼児期が決定的に粗末だったということです、そういった問題は一見問題がないままに成長しても、おとなになってから依存症という形になって現れるのです。私たち人間はいろいろな意味で、相互依存しながら生きています、健全な人間というのは、相手のことを受け入れると同時に、他者にも依存しながら生きています、しかし、依存症の人というのは、一方的に他者に依存するのです、そして、他者に甘えることで、幼児期にやりのこした依存を満たそうとします。もし、子どもがいらだつ姿を目にしたら、「ああ、この子は苦しんでいる、葛藤しているのだな」と思い、黙って見守ってあげてください。親に見守られることから子どもに培われるものとは、なんなのでしょう、それは「人を信じる力」です、人を信じられることと自分を信じられることは表裏一体の関係です。子どもに言いたいことをなんでも言わせてあげて、それを聞いてあげるーーこういった家庭環境をつくることで、子どものこころが安定し、子ども自身の問題が解決うすることもたくさんあります。人間は社会的な動物で、生きている限り、「自分は人から愛されているのだ」と思えることが、だれにとっても大きな癒しとなり、生きる力につながるからです。日本の子どもはいま、いちばん身近な母親の存在を否定しているだけでなく、父親に関しては、家庭内における役割さえ意味のない存在として感じているのです。