【感想・ネタバレ】保育士という生き方のレビュー

あらすじ

「ぼくは だれよりも ぼくがすき」といえる子どもに
「わたしは だれよりも わたしがすき」といえる子どもに
すべての子どもたちが、丸ごとの自分を受け止め、自分自身を愛せるように・・・・・
40年にわたって「保育士」として子どもに向き合い続けた著者が語る、保育士人生と保育論。
保育士をめざす方、現役保育士さん、元・保育士さん、幼子を持つお母さんお父さん。「子ども」とふれあう、すべての人へ

保育崩壊?? 日本に必須の社会インフラとなった「保育」だが、待機児童問題、保育士不足、園建設反対など、現場は今、揺れに揺れている。
そんななかで、肝心な「子ども」の存在が置き去りにはされていないだろうか。目の前の子どもは、たった一度しかない「人生の土台」となる大切な時間を生きている。
40年にわたって、保育士として、園長として、子どもの代弁者・伴走者であり続けた著者が、仕事への情熱と葛藤、そしてすべての子どもたちへの想いを綴る。

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Posted by ブクログ

楽しく保育をされていたのが伝わる一冊だった。
そうそう。こうでありたい。今は年数を重ねて経験を積む時期。日々の保育で信頼を育み…と思っている気持ちは変わらないが
「子どもが真ん中」「子どもが1番」同僚や保護者も勿論大切にするが、そこはブレずに自分を信じたいと背中を押して貰えた気がする。
今一度自分がどうしたいか、何を軸にどういう保育をしたいかなど振り返る機会になった。
毎日の振り返りも大切にしよう。

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2021年01月10日

Posted by ブクログ

保育士のイメージを一変させる書籍が必要だと感じていたが、その一端を担う本が登場した。著者は38年間保育の仕事に携わってきたエキスパート。

井上氏は保育のゴールは「自己肯定感を持ってもらうこと」だと主張する。

保育は誰でもできる仕事と主張する人もいることを考えると、人に自己肯定感を持ってもらうと聞くとそんなに難しい仕事?という声もあるかもしれない。

本書は、保育士になるきっかけから始まり、母親業との両立、園長になってからのこと、今後の保育園に対する思いなどが語られている。

保育士を目指す人はもちろんのこと、イメージばかり先行して、実態を知らない人にも是非手にとってほしい1冊だ。「子どもと遊ぶ仕事でしょ?」というような心ない言葉も聞かれる保育士だが、この本を読めば、そんな甘いイメージは一変されるだろう。

あくまで参考だが、保育士に求められるスキル例を列記してみたい。

子どもをしっかりと見守り安全を確保→警備業の要素

子どもに刺さる遊びを生み出し実行する→企画、プレゼンテーション力

計画を遂行するために集団をスケジュールどおりに導くリーダーシップ→ツアーコンダクター的要素

様子の変化をいち早く読み取る→観察力

ぐずる子どもを説得し行動を促す→言葉で人を乗せる表現力、説得力

落ち着いた午睡を実現するための寝かしつけ→子どもごとのツボを押さえスムーズに入眠させる。

多忙な保護者たちに子どもの様子を的確に伝える力→要約力

あまりクローズアップされないが、一流の保育士たちは、ビジネスの世界でも重宝される能力をいくつも兼ね備えたエキスパートである。

また、井上氏が園長に就任してからのエピソードも興味深い。

近隣との騒音問題も各地で勃発しているが、井上氏はクレームの声をあげた夫婦を保育園に招待をしている。しっかりコミュニケーションをとり、子どもの実態を見てもらい、最後には本当に良い園ですねと言わしめている。

プロ意識を持って、子どもの笑顔を見ることを目指した井上氏が為した仕事は非常に大きい。

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2018年02月10日

Posted by ブクログ

本書で印象的だった箇所の引用

『お母さんだから、女性だからではなく、1人の人間として自分の一度きりの人生を生ききるには、働き続けることで得られる学びがとても大事』
『良い園とは、いつも子どもを真ん中にすえて、園長が責任感を持っていることだ』

保育士として、母として、沢山の葛藤の中、長年保育士を生涯の仕事としてやり抜く力は本当にすごい。生きる=自分の軸を持つ、だと改めて感じた。

巻末にあるご自身で書かれた詩も奥深く胸に残った。

保育士として、母として、職場の人間関係など、葛藤のある方ならきっと少なからず勇気づけられると思った一冊。

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2021年04月17日

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