あらすじ
たった2名の女性から始まった農業IoT化プロジェクトが、
国を動かす一大事業に!
営業のあり方を変える「巻き込み力」の鍛え方
2013年、東京・丸の内にあるNTTドコモの第一法人営業部で2名の女性による小さなチームが立ち上がった。その名も「アグリガール」。
全国各地の田んぼや圃場、牛舎や豚舎に入り込んでIoTやデータ活用による効率化を支援。さらに全国のJAやスタートアップ企業を駆け回り提携を取り付けた。ドコモ、NTTグループを変える一大プロジェクトが動き始めた瞬間だ。
取り組みは次第に大きくなり、「IoTデザインガール」として国が公認するプロジェクトへと昇華。他社や自治体の女性も参画するまでになった。
大企業で起きた偶然のストーリーではない。どうすれば会社を動かし、イノベーションを起こせるのか。大企業からスタートアップ/ベンチャーまで、生きたヒントが詰まっている。
第1章 農業ICT、地場からの挑戦
第2章 全国にグングン広がる協力の輪
第3章 アグリガールに見る
ビジネスのニューカルチャー
[コラム]阿蘇を駆け巡ったレストランバス
第4章 全国に広がる農業ICTプロジェクト
第5章 アグリガールからIoTデザインガールへ
[寄稿]今、なぜ農業なのか
第6章 農業ICTを支えるソリューション
全国アグリガール100
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
NTTドコモの「アグリガール」というのは耳には聞いていた。IoTを使って農家をサポートするためのソリューションを提供する、という目的をひとつにドコモの女性社員が草の根的に立ち上げた活動だった。「アグリガール」は正式な組織ではないけれども、社内でも認知された活動となっているようで、ちょっと懐が広いなと感じさせる。それぞれ会員番号が付いていて、少し遊び心もある。2014年に法人営業部内で二名から始まったが、3年足らずで100名ほどのメンバーに拡がっているとのこと。
農業ICTについて、かなり地道にしっかりとやられているなという印象。「モバイル牛温恵」「水田センサー」「ICTブイ」など具体的な商品にもつなげている。農業向けドローンやAIの活用も進んでいる。アグリガールはIoTデザインガーツに進化したらしい。
アグリガールが旨とする相手と話をするにあたってWIN-WINの関係を作るための『す』の三段活用 - 「すごいです」「素敵です」「好きです」というのは気持ちを傾けるという意味でもよいと思う。
こういう自主的な活動が拡がる土壌をもっているのは素敵ですね。
Posted by ブクログ
典型的な日本の大企業であるNTTドコモという会社において、「IoTで日本の農業を変える」という高い目標を据えて、女性を中心に農業IoTソリューションを次々と立ち上げ、事業のスケールに成功したNTTドコモの有志集団、アグリガールの活躍を描いた一冊。
非常に硬直的な組織の壁をたやすく超えて、女性社員によるアグリガールがメンバーを増やしながら、社外のパートナーを巻き込んでいき、農業という非常に泥臭い現場に徹底して入りこんで様々なIoTソリューションを立ち上げていく様子は、読んでいてワクワクさせられる。農家、畜産家の声を徹底して聞きながら、次々と新たなソリューションを開発していくその過程は、新規事業を創出する上で大切なものを端的に示しているように思う。
Posted by ブクログ
ドコモの法人部門での活動として、農業へのIoT活用がどんなものとしてあるのか?を確認するために読みました。
畜産などでも多くのシェアを占めているセンサもあり、今後のビジネス展開に活かしたいですね。
Posted by ブクログ
ざっくり読んだが、ドコモの大企業かつベンチャー精神を大切にするところに共感。
「R&D部門は100%を目指してしまうが、営業部門は技術の不完全さを運用で補う」など参考になった。
また、新たな仕組みを作るのに、徹底的に現場の仕組みを知る!というのも当たり前かもしれないが、大事な心構え。
深い話ではないのだが、参考にはなる。