あらすじ
附属池田小事件、新宿・渋谷セレブ妻夫バラバラ殺人事件、池袋通り魔殺人事件、連続射殺魔・永山則夫事件、帝銀事件――ベストセラー『発達障害』の著者が、昭和・平成の凶悪犯罪の精神鑑定をもとに明らかにする精神医学の限界と忖度。
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Posted by ブクログ
これまで大きな議論となった池田小事件、新宿バラバラ殺人事件、池袋通り魔事件、永山則夫、帝銀事件が扱われている。
改めてこれらの事件を概観してみると、永山則夫のように情状で論じる必要はあるものの、責任能力には問題がないと思われるケースでも鑑定人の気持ちの持ちようでは(裁判では採用されなかったが)心神耗弱という鑑定結果になったり、池袋の事件のように明らかに責任能力の問題があっても世論におもねって(?)問題なし、という結論になっていたり、時代の空気のようなものも感じられる。
帝銀事件も容疑者の死亡についてニュースで見たぐらいの知識しかなかったが、内村ー秋元の対立とか、被疑者が犯行自体を認めていない場合の鑑定人のあり方など、はっとさせられるようなことも多かった。