あらすじ
戦略コンサルファームとして、世界中に拠点を持つボストン コンサルティング グループ(BCG)。
そのコンサルタントたちが、日本企業の経営にインパクトを与える論点を選び、
これから何が起こるのか、どのような備えが必要なのかを提言する。
◎本書で取り上げる主な内容
-実は世界中で進む少子高齢化。新興国というフロンティアが消える時代に必要な戦略は?
-グローバリゼーションはこれまでとは別ステージへ。その違いが勝者を分ける
-AIブームは終焉の兆し。経営に活かすなら3つの能力を身に付けろ
-シェアリングエコノミーが影響しない業界・企業はない。自社にとってのメリットを考える視点とは
-「繋がる世界」が生み出した、複雑過ぎるビジネスモデル競争。その先行きを読み解く4つのレイヤー
-日本のデジタルマーケティングは「デジタル広告」の域を出ていない。別次元の成果を上げるために必要なこと
-日本にも増えてきたM&A巧者。さらなるレベルアップのために必要なPMRとは
-医療制度改革が叫ばれる中、最大の効果を上げる「バリューベースヘルスケア」とは
-掛け声先行のダイバーシティー。本当の「競争優位」にするためには、何から手をつけるのか
ほか
ブロックチェーン/デジタル・トランスフォーメーション/アジャイルほかの論点も解説
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
BCGが特にこれからの経営を考える上で重要な論点をまとめたもの。以下の13テーマについて、BCGのコンサルが執筆。
①デジタルトランスフォーメーション(E2Eでの経営のデジタル化)
②デジタル・マーケティング
③AI
④ブロックチェーン
⑤世界トレンドとしての少子高齢化
⑥アジャイルによる働き方改革
⑦バリューベース・ヘルスケア(患者にとっての医療行為の価値にもとづく医療制度構築)
⑧ダイバーシティ
⑨グローバリゼーションの新潮流
⑩ネットワークでつながる世界でのビジネスモデル
⑪M&A後の効果創出
⑫シェアリング・エコノミー
⑬プライシング
中には?なテーマもあったが、トレンドを概観できていい本だと思う。
Posted by ブクログ
デジタルトランスフォーメーション、デジタルマーケティング、AI、ブロックチェーン、少子高齢化、働き方改革、医療制度改革、ダイバーシティー、グローバリゼーション、エコシステム、M&A、シェアリングエコノミー、プライシングといった最近話題のキーワードをベースに、各専門分野のコンサルタントが解説を行うといった内容。
「経営の論点」とあるが、各テーマが概要レベルまでの解説までしかなく、深掘りするには他の専門書が必要になるので、あくまでも「コンサルが語る経営の論点」といった内容である。例えば、ブロックチェーンについては技術的な解説はほぼなく、それによるインパクト、発生しうる事象に観点を絞って書かれている。
各章は独立しているので、気になるテーマだけよんでもよいし、広く浅く最新キーワードを知るにはとても勉強になる。
また、ところどころ出てくる図表は、いかにもコンサルっぽいので、資料作成の勉強にもなるかもしれない。
正直、各章で内容の深さレベルの差は否めないが、個人的には「バリューベースヘルスケアの衝撃」がとても勉強になった。
本書に書かれている通り、政府の大きな方針は、医療費を有効に活用する責任を都道府県に負わせることだ。すでに2018年度から、国民健康保険の運営主体を都道府県に移管することが決まっている。また、都道府県による医療費の抑制努力に対して、国からの交付金等に差をつけることで、効率化を促そうとしている。しかも、レセプト情報・特定検診等情報データベース(NDB)の情報を開示するなどして、都道府県ごとの1人当たり医療費の差や特定検診の受診状況などがわかるようにして、プレッシャーをかけ始めている。
これから審査支払機関である国民健康保険団体連合会と社会保険診療報酬支払基金の統合も進み、患者にとっての医療行為の価値(費用対効果)を最大化するためのVBHCの考え方は、非常に重要になってくるであろう。カイザー・パーマネンテの事例も参考になる。
経営者だけではなく、新規事業を考える必要のある方やコンサルにとっては、手広く最新の話題を知るために、とても勉強になる一冊。
Posted by ブクログ
AI、ブロックチェーン、シェアリングエコノミーといった近年良く聞くTOPICを経営に影響する論点として捉え、BCGのコンサルタントが解説している本。今自分がやっているビジネスには直接関係無さそうだったり応用出来なくても、意識的にこうしたトレンドへの感度は高く持っておきたいし、これはと思うテーマは自分のビジネスに応用出来るレベルまで理解を昇華させたい。その点では、この本では、AIの活用方法(AIが得意とする形までイシューを因数分解する)、M&AのPMRの重要性の話、顧客視点によるプライシングの考え方、が個人的に面白かったし参考になった。
Posted by ブクログ
デジタル・トランスフォーメーションには「顧客体験の進化」「革新的な製品・サービスの開発」「ビジネスプロセスの革新」「デジタル変革・実行力の獲得」という4つの領域の取組みがあること、オーストラリアのカンタス航空は、生命保険会社と組んで、マイレージ会員向けに健康増進プログラム「カンタス・アシュア」というサービスを始めたこと、アジャイルの手法にはクロスファンクショナチームが適当であること、が参考になった。
Posted by ブクログ
なるほど〜。
↓
「ダイバーシティは、クリエイティビティとイノベーションの両方に極めて有用なアプローチとなる。
社内に取り込んだ多様な人材は、従来の社員とは異なる社外のネットワークとつながっているので、社外ネットワークも加速的に人がる。組織に蔓延する固定概念を壊し変革を加速する機会をもたらす」
Posted by ブクログ
デジタルトランスフォーメーション、AI、ブロックチェーン、アジャイルなど最近よく聞くフレーズを網羅的に把握することを期待して購入。
それが何かよりは、それによってどんな変化が起こるかに主眼が置かれており、ある程度知っていれば頭の整理になるが、まったく分からないとあまり役に立たない(お恥ずかしい話、自分にはブロックチェーンの話はさっぱりでした…)。
また、それに対しどう対応すべきなのかは、紙面の都合もあるのでしょうが、表面的でそこまで読み応えがないと感じてしまいました。
以降、気になったテーマごとに備忘と所感まで…
・デジタル化…
結局、それを使って何がしたいのかに尽きる。ただ、難しいのはやってみないと分からんというのも事実だということ…
・少子高齢化…
中国、韓国、タイなども人口減時代に突入、2040年にはインドも。その頃には自分も60歳前、近いと見るか遠いと見るか。
・ダイバーシティ…
様々な論説から、それが社会的倫理だけでなく、事業の強化に役立つのは事実なのだろうとは以前から感じてはいる。しかし、そのクリアなロジックを聞いたことがなく、本書も同じだった。
・新ステージのグローバリゼーション…
ビジネスにおける物理的分散と、デジタル的な統合化の同時進行