【感想・ネタバレ】専業主婦は2億円損をするのレビュー

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Posted by ブクログ 2021年12月11日

専業主婦は2億円損をする 2017/11/16

「生涯現役」で好きな仕事をやり続ける、というのが新しい時代の働き方なのです
2018年3月12日記述

橘玲氏による作品。
2017年11月16日発行。

題名が過激?で話題となっている。
しかし考えてみれば子供を生むと様々な制約を課されるのが今の日...続きを読む本国なのである。
これでは少子高齢化が止まるはずがない。
外国人の移民ではカンフル剤にはなり得ても問題解決には至るまい。
また近年は雇用の非正規化が進み収入も上がりにくい。
正社員であってももう年収は伸びない。
(出世しないかぎり昇給は望めない構造にあらゆる企業がなりつつある)
その中でひとつの回答が夫婦共働きになる+生涯現役(75歳くらいまで)

いわゆる保守派とされる安倍晋三政権であっても
女性が働く事を推進していくしかない状況である。
つまり今後専業主婦にとって有利な制度はどんどん無くなっていく事が確定している。

印象に残った部分を記載してみると

グローバルスタンダード(世界標準)では
家事手伝いも専業主婦もニートだったのです。

北欧のスウェーデンでは25歳から60歳まで、ほぼ9割の女性が働いています。

アメリカでもヨーロッパでも1970年代までは、女性は結婚したら家を守り子育てに専念するのが当たり前とされていました。
ところがわずか20年余りで「正しい生き方とは働き続けること」へと価値観が180度変わってしまったのです。

先進国では共働きでないと少子化が進むことがはっきりした

人口の維持には出生率が2.07必要

保守の安倍政権ですら「女は家を守れ」といえなくなりました。
そんな事をすれば少子化はますます進んで日本国が消滅してしまうのですから。

人口減と超高齢化で、女性が働かないと人手不足が解消出来なくなった。

専業主婦優遇制度はどうせなくなる

「女性が活躍する社会」とは、要するに日本から「専業主婦」という言葉を一掃するということです。

今後、働きながら子供を育てる為の制度が充実していく一方で、専業主婦に有利な制度が無くなっていくのは間違いありません。
専業主婦問題を語る時に、必ず「103万円の壁」や「130万円の壁」についての長い説明がセットになっています。この本でそういう話題をいっさい無視するのは「専業主婦を一掃する」社会では、そんな不都合な制度はどうせなくなっていくに決まっているからです。

子供を産んだとたんに女性を取り巻く環境が大きく変わる。
日本は一見男女平等に見えても「女性が子供を産むと差別を実感する社会」なのです。

幸福とは好きなように生きること
幸福とは、嫌なことを断れること

依存する人生は楽しくない
専業主婦は生活の全てを夫に依存しています。

幸福とは自由(自己決定権)のことであり、その為には経済的に独立していなければならない

本当の愛情や信頼は対等な関係からしか生まれない

貧しい人が(一般に)不幸なのは、お金のことが気になっているから

限界効用逓減の法則・・良いことも悪いこともいずれ慣れてしまう
一人暮らしなら年収800万円
夫婦子供ありなら年収1500万円
老後の心配がなくなる資産1億円

「お金と幸福の法則」から幸福な家庭をつくろうとすると
夫が一人で1500万円稼ぐ「専業主婦モデル」よりも
夫婦が力を合わせて世帯収入1500万円を目指す
「共働きモデル」の方が、ずっと成功確率が高い。

お金持ちになるのにもっとも重要なのは人的資本

プア充・・田舎のヤンキー
ソロ充・・田舎から東京などに出てきて一人暮らし。
     ベンチャーや外資系企業で働いている
リア充、年金生活者、裕福な引きこもり、ソロリッチ、幸福な専業主婦
貧困・・金融資本、人的資本、社会資本の全てを失った状態
超充・・金融資本、人的資本、社会資本の全てを持った状態

安定した生活を送る為にも3つの資本の内、2つは持つようにする
その中で人的資本が最も大切
超低金利の時代にお金は働いてくれないので金融資本は人的資本(働いて稼ぐ事)からしかつくれません。

自己実現というのは、好きな仕事をして皆から評価されたり感謝されたりすることです。
大人になれば仕事は人生の半分以上を占める。
だとしたら、同じ収入なら自己実現できる仕事が良い。

仕事には3種類しかない
1クリエイター
2スペシャリスト
3マックジョブ(バックオフィス)

1と2はどちらも創造的な仕事だが、拡張性があるかどうかの違いがある。
例:映画は拡張性があるが、演劇は拡張性が無い。
映画俳優の収入が爆発的に高い理由。
医師や弁護士、会計士なども高い時給ではあっても
抱える事件や顧客数には上限がある。

マックジョブはマニュアル化された拡張不可能な仕事で、達成感はないが責任もない

スペシャリストは、クリエイティブクラスの中で、
拡張不可能な仕事に従事する人達で、大きな責任を担うかわりに平均して高い収入を期待できる

クリエイターはクリエイティブクラスの中で拡張可能な仕事に挑戦する人達で、一度大当たりすれば信じられないような富を手にすることが出来るが、殆どは名前を知られないまま消えていく

AI(人工知能)の急速な進歩によって、マックジョブ
(バックオフィス)の仕事の多くはいずれロボットに
代替されるといわれています。
「自己実現できる仕事しか稼げない」時代が来るかも
しれません。

日本では、「正規」と「非正規」は働き方の違いでは無く「身分」の違いです。

*橘玲氏は非正規は2級市民扱いになるとしている。
 海外には無いと。しかしアメリカの自動車業界では
 まるで日本のような2級社員制度が存在する。
 日本にしか存在しないとする本書の記述は間違いで ある。
 (ただし、極めてレアケースなのだろうが)

「正規」か「非正規」かで人間を区別するのは、世界で日本にしか存在しない身分差別なのです。

新卒でたまたま入った会社で、たまたま「天職」に出会って「自己実現」できる可能性は宝くじに当たるようなものです。
40代になれば転職もかなわず、ひたすら会社にしがみついて「置かれた場所」で苦行に耐えるのが日本人の労働観なのです。

転職しなければ適職に出会えない
殆どの就活は失敗なのです

女性には医者や弁護士ほど難易度が高くなく、やりがいと収入、おまけに安定も兼ね備えたスペシャリストの仕事があります。
それは看護師です。-もちろん男性看護師もいますが、
現状では大半が女性です。正看護師の平均年収は478万円
(准看護師は395万円)で、保育士の323万円、介護士378万円と
比べてもずっと恵まれています。(2015年)
そのうえ今はどの病院も看護師の確保に必死になっていますから、給料をあげたり、立派な寮をつくったりしています。
一度資格を取れば、子育てが一段落してから以前と同じ仕事に復帰して、ずっと働き続けることも出来ます。
日本政府が東南アジアなどから外国人看護師を大量に採用しない限り看護師不足は今後ますます深刻になっていくでしょう。
これは雇用条件がどんどん良くなっていくということでもあります。
(中略)
看護業界にも長時間労働(やりがいの搾取)のような問題はありますが、医療や福祉に興味があるなら、漫然と大学で「一般教養」を学ぶのでは無く
看護学科のある大学や専門学校を目指す事を考えてみてもいいでしょう。

超高齢社会では(優秀な)若者の値段が高騰するのです。
→少ししかいない若者は価値が高い

いろんな仕事を経験しながら「好き」を見つけたら、
後はそこに全力投球して、出来れば20代、遅くとも30代の内にスペシャルなものが持てるように頑張ります。
そうしたら後は転職してもキャリアを切らさず、
「生涯現役」で好きな仕事をやり続ける、というのが新しい時代の働き方なのです。

色んな職場や仕事を体験してみる必要があるのは
「自分のことは自分ではわからない」からです。
まわりの人達から出来るだけ多くの評価(フィードバック)を集め、自分に向いた仕事を探していくのが(おそらくは)唯一の方法です。
キャリアアップというのは「好き」の中から「出来る」を絞り込んでいくことです。

年収の低い男は結婚できない説は、彼女のいない男性の自己正当化らしいことが見えてきます。
モテないのは自分に魅力がないからだという現実を直視するよりも世の中の女がカネにしか興味がないからだと決めつけたほうがずっと気が楽でしょうから。

今の日本の女性にとっての結婚(およびそれに続く出産)は
①自由を失い、
②友人と疎遠になり、
③家族との付き合いが減り、
④仕事が出来なくなる、
という「四重の損失」なのです。

ハイスペック女子にとっては、結婚・出産による損失が大きすぎて到底割が合わないのです。

男性が結婚に躊躇する理由は
妻や子供を扶養する経済的な責任が重く、
自分のお金が自由に使えなくなるから

→男と女の利害がこれほどまでに食い違っているのですからそもそも結婚する男女がいる方が不思議なくらいです。時代と共に、結婚はますます「コスパ」が悪くなっているのです。

高収入の男子と結婚する為には「共働きで私の収入も
加えれば、今よりずっと楽しく暮らせるよ!」と
提案しなければなりません。

憧れの女性と結婚したい男性は
「仕事だって続けられるし、家事もちゃんと分担するから、結婚や出産で失うものよりも楽しい事の方が絶対多いよ!」と
提案しなければなりません。

愛というのは、好きな人とわかりあう事だと思っているとそのうち上手くいかなくなります。
→男と女は脳のつくりも異なり、得意なものが異なっているから。

最愛の人と出会うには、出会ってあり別れたりを
繰り返さなくてはならない

欧米では今や、適職探しも恋人探しもトライ・アンド・エラーです。

社会がどんどん複雑化して未来に何が起きるか分からなくなると
一発勝負型の人生戦略は上手くいかなくなってきたのです。

社会学者山口一男氏 働き方の男女不平等 日本経済新聞出版社
アメリカなどの欧米の企業では役職と学歴はリンクしている
人種や宗教、年齢や性別で人を差別してはいけないというルール
会社が採用や昇進・昇給を決める基準は
1仕事の成果
2学歴や資格
3仕事の経験
以上の3つしか認められていません。
能力というのは、この3つで評価できるものです。
当然、管理職の比率は大卒が多く、高卒が少なくなります。
これはアメリカだけで無く世界中がそうなっています。
その例外が日本の企業

日本の会社の特徴
1大卒の男性と、高卒の男性が課長になる割合は、
 40代半ばまでは殆ど変わらない

2大卒の女性は高卒の女性より早く課長になるが
 最終的にはその割合はあまり変わらない

3高卒の男性は、大卒の女性よりも、はるかに高い割合で
 課長になる

身分は性別のような生まれ持った属性ではなく学歴や資格、業績など個人の努力によって収入が決める社会が「近代」です。
驚くべきことに、日本の会社は未だに前近代、すなわち江戸時代と同じような事をやっていたのです。

ある要素を調整すると男女の格差は無くなって、
大卒の女性も男性社員と同じように出世している
→その要素とは就業時間です

日本の会社は残業時間で社員の昇進を決めている
日本の会社は社員に滅私奉公を求めていて、社員は
忠誠の証として残業している

出産を機に会社を辞めた女性に理由を訊くと、第一位は子育てに専念したいからではありません。
仕事への不満や行き詰まり感です。
なぜそうなるかというと、日本の会社は、形式的には
男女平等でも、滅私奉公できない女性社員を差別しているからです。

母親だけが子育てをするのは当たり前でも何でもありません。
これは欧米の先進国ではじまり日本では1960年代の高度成長期からサラリーマン家庭に普及した、極めて特殊な子育てです。
それ以前は祖父母や叔父、叔母、従兄弟などがいる大家族が普通で皆で子供の面倒をみていました。それに世界には、上流階級の妻は子供を産むだけで子育てなどしない、という所もたくさんあるのですから。

少子化によって今では子育ては失敗の許されないプロジェクトになりました。
問題は頑張ったからと言って報われるとは限らない事にあります。
なぜなら子供は親の言う事をきくようにはなっていないのですから。

子供は親との関係よりはるかに友達関係を重視する
→移民の子供が母国語をあっさり捨てる理由

子供は、友達関係の中で自分のキャラを作り成長していきます。
親はその過程に関わることは出来ませんから、子育てには成功も失敗もありません。

仕事と子育ての両立が物凄く難しい。しかしその一方で子供のいない女性は男性と対等に働くことが出来る程度には日本の会社は平等です。そう考えれば、この問題は子育てを外注することで解決します。

実家の両親に孫の世話を焼いてもらう
お金を払って乳母や家政婦を雇う
→時給3000円近くで現実的ではない・・
海外で仕事をしながらベビーシッターを利用
(言葉の壁があっては元も子もないだろうが)

自分にとって一番都合の良いようにルール(制度)を使う

老後問題とは、人的資本を失ってからの期間が長すぎることです。
だとすれば、老後の経済的な不安を解消する最も簡単な方法は、老後を短くすることです。
これからは、健康寿命を80歳として、20歳から80歳まで60年働く時代がやってきます。

人生100年時代の人生戦略は、いかに人的資本を長く維持するかにかかっています。
その為には「好きを仕事にする」事が唯一の選択肢なのです。

60代、70代になっても人的資本を維持出来るかどうかで、
超高齢化社会の格差は更に拡大していくでしょう。
私達は「好きを仕事にする」以外に生き延びる事の
出来ない残酷な世界に投げ込まれてしまったのです。

全ての恋愛は打算(利害関係の一致)から生まれます。
自分にとって得だと思わなければ付き合おうなんて
思わないでしょう。

0

Posted by ブクログ 2018年06月16日

専業主婦は2億円損をする。橘玲先生の著書。専業主婦という選択は個々の女性にとっても社会全体にとってももったいないし、個々の女性が持つ能力や適正を生かして社会で活躍する可能性を狭めてしまうことがよくわかりました。趣味や恋愛、場合によっては結婚を通じて女性としての幸せを追求しながら、社会人や職業人として...続きを読むの自分のキャリアや生きがいも追及する、それが現代の女性の生き方としてベストであることに気付かせてくれる良書です。

0

Posted by ブクログ 2018年04月23日

失礼な話だが、表紙をみて、ふざけているような内容だと思っていた。
ところが、中を見ると専業主婦がいかに不自由かということを、とてもわかりやすく書き連ねていた。
専業主婦は2億円だけではなく、精神的にも損をする。
子どもがいなければ、成立すると思うが、現実は…。

余談だが、
出産後の働きにくい環境で...続きを読む退職せざるを得ない人をみると、残念ながら日本の企業の多くは自分で自分の首を締め、労働力を減らしているとしか思えなくなる。

0

Posted by ブクログ 2018年01月04日

あいもかわらず、スッパリと切っていく橘節が爽快。ものすごく厳しい現実を見せられるが、脱出する手段もあると提示されるところが救われる。もう20年も前、彼がいたゴミ投資家シリーズでオプションを知ってから、ぼくの人生は大きく変わりました。その意味でも感謝。

0

Posted by ブクログ 2018年04月28日

専業主婦叩きではなく、専業主婦の現実が書かれていた
分かる
分かるんだけど、しかしそこまで頑張って子供産む必要ってあるんだろうか…

1

Posted by ブクログ 2024年04月01日

タイトルが印象的。
確かに一般的なサラリーマンが生涯に稼ぐ金額は2億円と言われているので、専業になるとそれを丸ごと失うということ。
産まないという選択をする理由がよく分かる。
解決策として育児外注やフリーエージェントが挙げられているが、海外で働くハードルや、フリーとしてやっていけるだけのスキルが必要...続きを読む
このままだとソロ充、ソロリッチになる人がどんどん増えていくだろう。
育児外注、病理保育が日本でも簡単にできるような仕組みや雰囲気づくりをしていかないと、状況は変わらないと思う。

0

Posted by ブクログ 2023年09月08日

過激なタイトルで、外で読むにはやや憚られるような挑発的な表紙。中身はとても面白かった!
「幸福」の考え方を人的・金融・社会資本のバランスが取れた状態とする説もわかりやすく、それをベースにした人種の分類も面白い。『専業主婦』をテーマにしているが、全ての幸せになりたい思う人が生き方を考えるヒントになるの...続きを読むではと思った。
また、あとがきの最後の一文に感動してしまった。
私も2人の娘を持つ親として、彼女たちが希望を持って自由に選択することができる人生になるよう応援したい。

0

Posted by ブクログ 2020年03月29日

専業主婦になった今読むより、新社会人、もしくは将来を考える学生の頃に読むのに丁度いいかもしれない。

以下メモ
・シャドーワークは専業主婦を奴隷の立場から解放するもしれないが、その代わり家政婦にしてしまった
プライスレスをプライサブルにしてしまった
・欧米から見た専業主婦の概念、進んでいる欧米とそれ...続きを読むを追いかける日本、専業主婦の末路、時代の見方
・子育ては今「失敗の許されないプロジェクト」になっている
果たしてそうか、原始時代の例を見るとどうか、比較
・インドネシア;月10万で家政婦が認知症の母(同居)の世話をしてくれる。日本でも同じことができれば介護で苦しむたくさんの人が救われるのになぁ
・お金が貯まったら悠々自適な生活を楽しむのではなく、好きな仕事を通じて社会に関わっている方がカッコいい

0

Posted by ブクログ 2019年09月26日

橘玲さんの本初めて読んだ。
自分が抱えてた悩みやモヤモヤをズバッと言葉に置き換えられた内容で、わかりやすかった。
具体的にグループに分けたり、これからどうすればいいかということまで書いてあり、あっという間に読めた。

0

Posted by ブクログ 2019年09月08日

この本によると専業主婦は

- 専業主婦はお金がない
- 専業主婦は自由がない
- 専業主婦は事故実現できない
- 専業主婦はかっこ悪い
- 専業主婦になりたい女子は賢い男子に選ばれない
- 専業主婦には愛がない
- 専業主婦の子育ては報われない
- 専業主婦は幸福になれない
- 専業主婦は最貧困の...続きを読むリスクが高い
- ぜんぶまとめると、専業主婦にはなにひとついいことがない

子育てを終え、職業人生も半分を過ぎた自分の経験をふりかえってみてもその通りだと思う。

上記に納得してそれでも専業主婦になりたいのであればなればいいと思うが、嫌だと感じるのであれば、もう少し考えてみた方がいいのではないかな。

個人的にまわりの女性をみてみると、働いている人は忙しいと文句をいいながらも
充実した人生を送ってはいるが、専業主婦の人は自己実現もできず、今さら働けず、不満はあっても逃げることもできずに、でも文句をいうと自分の人生が残念な感じになってしまうので、ただ我慢をしているだけのようにみえる。

専業主婦になりたい人はよんでおいたほうがいいと思う。

0

Posted by ブクログ 2018年12月23日

著者の「幸福の資本論」を若い女性向けにした本でした。
昔,とても口汚い言葉で専業主婦をバッシングした本が,世間をにぎわせたことがあり,それぞれの立場から,互いを罵り合うというテレビ番組を見たことがありました。
私は,その様子を,どんな人生でもその人が選んだこと,他人にあれこれ言われる筋合いはないのに...続きを読むと思いながら見ていました。
そのときに,この本が出版されていたら,もっと建設的な,冷静な実のある議論ができたであろうにと思います。また,女性の社会進出も進み,今よりもっと働く女性に優しい社会になっていたかもしれません。

何が自分にとって幸せなのかは人それぞれであり,他人があれこれ口出しできるものではないと今も思っています。
でも,これしかないと決めつけずに,こんな選択肢もあるんだと知っているだけでも損はありません。
若い女性には是非読んでいただきたい本です。

0

Posted by ブクログ 2018年09月29日

専業主婦のみならずこれからの女性が社会でどう働き、どう生きていくべきかという点に踏み込んだ一冊。さまざまなデータや諸外国との比較など、確固たるエビデンスにもとづいた論が展開されている。また日本の”会社”についても触れられており、女性だけでなく男性読者も参考になる部分がある。

0

Posted by ブクログ 2018年09月03日

せっかくキャリアを積めてきたのに専業主婦のになることで生涯得られたであろうお金を失うことになる。
専業主婦になることは男に収入を依存することになる。

0

Posted by ブクログ 2018年02月23日

タイトルが強烈だが、中身は意外と真面目な本。いまだに女性が会社で出世するのが難しく、子育てと仕事の両立が難しいという現状を踏まえ、女性はフリーで働くべきと提案している。日本の雇用の現状を把握し、新しい働き方を考える上で有用な一冊だと思う。

0

Posted by ブクログ 2018年02月12日

結婚前の自分にドンピシャの内容だった。専業主婦になってもいいかとうっすら思っていたけど、絶対にそうはならないと決めた。社会に出てお金を稼ぐ、生きていくのに困らない程度のコミュニティを持つと決めた。女性は必読の内容。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年12月03日

〈著書より、一部抜粋〉
依存する人生は楽しくない
「幸福とは自由(自己決定権)のことであり、そのためには経済的に独立していなければならない」
経済的独立を自分から捨ててしまう専業主婦は、「自由と幸福」から最も遠い生き方なのです。

0

Posted by ブクログ 2017年11月23日

私は独身で正社員として働いてます。周りには、子育てのため早く帰る女性(専門職なので給与は変わらない)や、専業主婦になった女性もいます。専業主婦の奥さんが家のことは全部やってくれるように見える男性もいます。さらには不妊治療を頑張る女性もいれば、不倫を頑張る男性もいます。祖母や母は専業主婦で、電話をすれ...続きを読むば「結婚は?子供は?」と聞いてきます。

それで、つい「私の生き方は正しいんだろうか。幸せなんだろうか。」と悩んでしまうのです。

もし同じように悩む女性がいたら、ぜひ勧めたいです。答えは書いていないけれど、考え方や情報は載っています。作者が女性でないためか、嫉妬も見下しの気持ちもわいてこない安心して読める本です。

必要なのは誰かが提示した答えではなく、自分の考えの方針や拠り所を持っていることだと信じています。

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Posted by ブクログ 2024年02月24日

タイトルが印象的だったので読んでみた。
2億円は女性が60歳まで働いた場合の平均的な収入合計からきているが、金銭的な面だけではなく、専業主婦には精神的な面でも不利になることが多いと思った。

自分は結婚して子供が生まれても正社員として働いているが、働くということにはすがっていこう思う。
結婚前または...続きを読むまだ子どもがいない女性にぜひオススメしたい本。

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Posted by ブクログ 2023年02月14日

何か一つに依存するのは危険だし不自由になる。
専業主婦は夫に依存し、その夫は会社を辞めたいと思ってもなかなかできなくなる。

でも、専業主婦になりたくてなっている人はそれでいいと思う。それが世間では格好悪いと言われようが、自分にとっての幸せの方が大事だ。他人の物差しで自分の幸せを犠牲にしても、結局の...続きを読むところ、その不幸は自己責任にしかならない。だから、専業主婦になりたくて選んだ人は、誰が何と言おうと自分にとっての幸せを選択すべきだと思う。
でも、本当は働きたいのに、やむを得ない事情で専業主婦をしている人は、結局どうすればいいんだろうか?フリーエージェントになることを勧めているが、スペシャリストなフリーエージェントにならないと、クライアントに振り回される可能性もあるなと思った。

残業沢山して評価が上がるという、謎の現象、著者は「日本の会社は社員に“滅私奉公”を求めていて、社員は忠誠の証として残業している」と言っているが、これは確かにそうだなと思う。
建前上、残業せずにワークライフバランスを大事に、みたいなことを言っていた会社で、人事評価では残業を沢山したという理由で昇級している人がいて、衝撃を受けたことがある。

今いる会社もいつまであるかわからない中、滅私奉公する意味ってあるのか?
ずっとなんらかの形で、社会に参加していたい。そのためにも、何かできることをのんびり探していきたいと思う。

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Posted by ブクログ 2022年05月13日

●依存する人生は楽しくない
専業主婦は生活の全てを夫に依存しています
「幸福とは自由(自己決定権)のことであり、そのためには経済的に独立していなければならない」

●スペシャルな仕事をずっと続けて「生涯現役」
ダブルインカムで超充実を目指す


専業主婦なので旦那に依存しているなと身に染みます、、、...続きを読む
大学卒業後、就職できましたが一般職。
資格、専門性も無いので今からできる“スペシャリスト”を探しています。

・FP
・整理収納アドバイザー
・ベビーシッター
の資格を取っていき、自分に合う方向性を探していこうと考えています。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年12月21日

■感想:
ひたすら専業主婦には何一ついいことがないと主張されている。

女性活躍について言われている近年、子供を産め、働けと言われててそりゃーそうなのかもだけど、女性の負担だけが増えてない?とモヤモヤしながら、日本の男女格差についてもっと学びたいと思った。

本書の最後に面白そうな参考図書が挙がって...続きを読むいたので、読んでみたい。
→酒井順子『男尊女子』
→ジュディス・リッチ・ハリス『子育ての大誤解』
→山口一男『働き方の男女不平等 理論と実証分析』



■メモ:
・「女性が活躍する社会」とは、日本から専業主婦という言葉を一掃すること。

・日本が男女格差の大きな国である理由は、子供を生んだ途端に女性を取り巻く環境が大きく変わるから。

・幸福な人生の土台には「金融資本(お金)」「人的資本(はたらくちから)」「社会資本(絆)」の3つがある。金融資本は「自由(経済的独立)」、人的資本は「自己実現(やりがい)」、社会資本は「愛情、友情」と結びついている。

・日本の専業主婦とは、「子育てを専業にする女性」のこと。

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Posted by ブクログ 2020年02月25日

専業主婦は、2億円損をするし、それ故に賢い男から選ばれないと著者は喝破する。令和が終わるまでには、この昭和の文化は変わっているのだろうか。

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Posted by ブクログ 2019年05月21日

この本のタイトルはキャッチ―だが浅い。
本の内容は、この著者がいつも書いていることをまとめただけだが、タイトルよりはずっと深い。

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Posted by ブクログ 2018年10月13日

若い女性の3割が将来なりたいと答えた専業主婦だが、専業主婦にはお金も自由もなく、自己表現できず、子育ては報われず、最貧困のリスクもある。2億円をドブに捨てている。会社を辞めても、仕事をやめるな。

最初はタイトルを見てFX?と思いましたが、女の子たちに働いた方がいいと伝える戦略としてすごいと思いまし...続きを読むた。期間限定ですが、フリーで読めたこともすごい。

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Posted by ブクログ 2018年02月09日

言いたいことはわかるが、実現するのが難しいことが多いと思います。さいごに著者の略歴もあわせて記載されてましたが、かなり特異な例だと思います。親の考え方が変わらないと実現は難しいので、あと3・4世代は無理だと思います。

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Posted by ブクログ 2018年01月23日

強く共感できた。子育て・家事をアウトソースし、フリーランスとして働く、ということが最も理想的だというのは納得するし、是非やってみたい、と思うが、なかなか重い腰が上がらないのはなぜだろうか。現状に不満がたくさんあるのに、決断はできない。なぜだろうか。アウトソースしたいけど、自宅に他人を入れることに抵抗...続きを読むがある家族、フリーランスとして働きたいけれど、後悔したら悔やんでも悔やみきれないと思ってしまう自分。読んでよかったし、少し救われたような気にもなったが、どうすれば自分が次のアクションを起こせるか、それが課題だ。

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Posted by ブクログ 2018年01月08日

この手の本でありがちなのが、課題提起はやたら綿密で、その対案が弱いこと。普通の主婦にクリエイターやフリーランスの道を説いても無理難題というもの。そういうキャリアパスが多少なり見えている人間はそもそもこの本を買わない。危機感は充分に煽られるが。

しかしながら、「一人暮らしなら年収800万円を、子ども...続きを読むのいる家庭なら世帯年収1500万円を目指すことです」の一文は、日本の世相をよく表している。日本人の幸福度が低い理由の一つは、そこそこの年収でも「不充分」な暮らしにカテゴライズされてしまうこと。何が日本をこうしてしまったのか。

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Posted by ブクログ 2017年12月08日

あとがきが一番刺さりました。

迷って迷って人生は進む。答えは著者にとっては共働きなのだ。
わかる、わかるよ。
わかりすぎて、現実を直視する辛さを感じます。
自分も働かないというチョイスはないと思う。
どんな形であれ、好きなことを仕事に出来る幸せを
味わえる人生がいい。好きなことを好きって言えるって...続きを読む
実は、とっても贅沢なんだってこと。

結婚も、離婚も、仕事も、子供だって自分の人生の幸せなど保証してはくれないのだ。
そんなもの、期待しすぎちゃだめなんだ。
自分を幸せにするのは、自分しかいない。
がんばれ、悩み続けるすべての女性たち。私もその中の一人だ。

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Posted by ブクログ 2017年12月06日

・日本での子育ては経済的、環境的に苦労する
・世帯年収を上げることで、子育てに余裕が生まれる。 賃金が下がっている現状を考慮しても共働きでの子育てが望ましい

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