あらすじ
12歳のマイロの両親が営む丘の上の小さなホテル、〈緑色のガラスの家(グリーングラス・ハウス)〉。クリスマス前の冬の日、ホテルに5人の奇妙な客が現れる。彼らは全員が滞在予定日数を告げず、他の客がいることに非常に驚いていた。なぜ雪に閉ざされたこのホテルにわざわざやってきたのだろう? 5人のうちの誰かが落としたと思しき、古い紙片に描かれた海図らしきものを手がかりに、宿泊客たちの目的を探ることにしたマイロ。だが、客たちの謎は、このホテルに隠されたとてつもない秘密につながっていた……? MWA賞受賞、心あたたまる聖夜の物語をお贈りします。
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Posted by ブクログ
密輸人がよく利用する「ホテルグリーングラス・ハウス」を経営するマイロの両親。クリスマスは家族水入らずで過ごすはずが、予定にない宿泊客が次々と訪れ、それぞれ何か秘密を抱えている様子。伝説の密輸人の行方、ホテルが歩んできた過去の歴史、偶然ひろった古い海図。荷物が次々無くなったり、故意に停電が起こったり。不穏な空気の中、マイロはメディと二人で秘密を解き明かそうとする。
中国系のルーツを持つマイロは養子で、育ての両親に大事にされ愛されている描写が非常に心地よい。メディの秘密は途中から気づいてしまったが、最後はちょっと切なくて、ほっこりとした。
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舞台は緑に囲まれたグリーングラス・ハウスという小さなホテル。時期は雪が降るクリスマスだ。家族経営のホテルで、養子である12歳の少年マイロが、クリスマスに訪れた不思議なお客の謎を解く。マイロの相棒は少女メディ。実はメディは○○なのだが、ここには書かない。マイロとメディは、RPG形式で客の謎を解く。二人はネグレとサイリンと名乗ってゲーム(謎解き)をする。このRPGで役割を与えられ、それになりきるところが少年少女の成長譚にもなっている。街にクリスマスソングが流れ出すくらいの時期に読むのが最適な小説。
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実は去年から読んでいた作品。クリスマスに相応しいと手にしたが、バタバタ実生活で豊かな時を過ごせなくて(苦笑)まず、チョコレート工場の秘密、とかに似てると思った。作品自体がゲームを通して成長していくと言うものなので、みんなで読みたい。
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12歳のマイロは中国人。彼を養子に迎えた両親が営むグリーングラスハウスと呼ばれるホテルに一見客が5人も現れて、静かに家族で迎えるはずの冬休みが大変な騒ぎになってしまいます。
メディと協力して数々の謎を解いていくマイロ。
最後はとても良い気分にさせてくれる物語です。
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クリスマスに読みたい本!
年末は時間がなかなか取れなくてちょっとずつ読んで年越しちゃったけど、読み終えられてよかった!挫折してたら大事なこと知れなかった!
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寒い冬の夜にゆっくり読みたい物語。謎を解明していくマイロが頼もしい。読み進んでいくうちに、ふいに優しい気持ちが湧いてきたり…。読んで良かった!
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ミステリ好きにはたまらないタイトルだなーと思って読んでみました。小さな雪に閉ざされたホテルで5人の奇妙なお客が・・という導入だけでわくわくします。ベタではなく王道と言いたい。
ただ12歳の少年が主人公で、「心温まる聖夜の物語」みたいなことがあらすじに書かれていたのがどうにも・・・な懸念ではありました。安易なぬるいだけの物語になってしまってるんじゃないか、と。
杞憂でしたね。思ったよりも話の骨格がしっかりしていてとても楽しめました。謎解きだったら冒険だったり少年の成長譚だったりいろんな要素がてんこもり。でもうまく融合してるように思いました。メディの、なんというか叙述感はかなりありありではありましたけれども。
ところで主人公マイロくんのルーツとかが最終的に明らかになるのかと思ったらそれはないんですね。半ノンフィクションだったんですね。これはこれで。
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主人公は12歳の少年 彼目線で 自分の住む家件小さなホテル『グリーングラスハウス』の謎を解いていくお話。殺人事件など起きないので、今はちょっと殺伐としたものより ほんわかした謎解きを読みたいわ って 方には 珈琲や紅茶片手に息抜きするのに良い本なのでは?
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翻訳小説は久しぶりだったので、ちょっと苦労した。
ヤングアダルト…でいいのかな。
養子、って身近にはいないし想像するしかないけど、育ての家族に愛情を持ちながら、産みの家族を思ってしまう気持ちはよく理解出来る。思春期の彼が迷いながら、時に両親に甘えたり、友人と触れ合ったりしながら確かに成長しているのが嬉しかった。
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幻想的な雪景色とグリーングラスハウスのホテルがベストマッチしてて、ランタンやトロッコ、キャンドルにクリスマスツリー、ケーキといった小物たちが否応にもテンション上げていく。
しかし、タイトルで期待させるほどの謎も起きず、殺人事件でもなく、主人公の子供はロールプレイゲームという日本人には馴染みにくい設定を盛り込んでくるので、かなり読むのが疲れる。
読むのをやめようかと何回か思った。
ただ、ラスト近くになって、税関は誰でその目的はなんだって話になってからは面白かった。スリリングさ増すのと雪や寒さの危険もある。女の子の正体もスッキリするし感動した。マイロの成長が期待以上で素晴らしかった。
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ミステリーというよりファンタジー要素が圧倒的に濃い。中高生が冬休みに読むのにちょうど良さげな作品。
本編も感動があったが。なぜこの物語りが生まれたのか著者の後書を読んで感銘を受けた。続編は翻訳されないのかな。映画できるの楽しみ。
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アジア系の容姿なので、誰もが孤児とわかるが、両親に大事にされ、稼業のホテル経営も手伝う男の子の話し。なんだかこのホテルに関係している?曰く付きの人々がやってくる。謎解き。ううーん、ファンタジーなのかな?なんだかジャンル分け難しいような作品って、パワーがあれば気にならないけど、自分がはまれなかったせいか、どっちつかずの感じがしたなー。
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ちょっと不思議なミステリ。
12歳のマイロの両親は、緑色のガラスの家(グリーングラス・ハウス)という小さなホテルを営んでいた。
ほぼ常連しか使わないホテルで、冬は利用客がいないはずのホテルにある冬の日、5人の奇妙な客が現れる。
マイロは奇妙な客たちの目的を探ろうとする。
よくある、雪に閉じ込められ外部と連絡が取れないホテルで殺人でも起こるのかと思ったが、そういう血なまぐさい話ではない。
暇つぶしに客たちに一つずつ話をしてもらうことで、それが手掛かりとなり、徐々に客たちの目的に近づいていく。
マイロが同い年の友人と一緒に、ロールプレイングゲームの遊びを通して単なるゲームから実際の謎を解いていく進め方は面白い。
全てが明らかになるとき、グリーングラスハウスの謎が明らかになる。
個人的には、マイロ自身のことがもっとわかるのかと期待していたが、それはなかったので、★は3つに。
Posted by ブクログ
12歳の少年「マイロ」が主人公。クリスマスイブを前に、例年ならだれも泊まらない宿に、5人の客が現われる。
ジュブナイル小説でありながら読みごたえは十分。ラストは意外な展開。少しほろりとさせられる。
Posted by ブクログ
ほのぼのとしたジュブナイル小説。
とはいえストーリーはよく考えられていて面白い。古い地図を頼りに宝探し、地図が盗まれる、他の宿泊客の荷物も無くなる、見つける、さらには、といったテンポは良かったしオチもなかなか。さらには相棒の秘密が明らかになった時はちょっと衝撃的だった。
Posted by ブクログ
12歳になるマイロは、港のそばの山の上にある小さなホテルを営む両親と暮らしている。このホテルの常客は密輸人たち。普通の客もやってくるが、クリスマスには客がいないのが普通だったのに、その年は5人の客がやってきた。皆なじみの客ではなく、他に客がいることに驚いた様子だった。そして大雪でホテルは孤立状態になってしまう。
マイロが見つけた古い海図から、ホテルを手伝いに来た料理人の娘メディとマイロは、客人たちの目的を探り出そうとする。
閉ざされた雪の夜に、客人たちは毎夜お話を披露することになる。その話の中からホテルや客人たちの秘密がわかっていく。
時代ははっきりしないが、パソコンも携帯電話もない。マイロや父親はRPGをするのだが、PCではなくフィギュアなどを使ったゲームであり、それがこの謎解きのキーポイントになっている。
設定が変わっているが、それがかえってフィクションの世界に一気に入れる(とはいえ最初、設定を理解するのにとまどうかも)。ミステリーというべきか、ファンタジーというべきか??