あらすじ
旧来の日本思想家事典の類は、一九七〇年以前の価値評価で編纂されてきたものがほとんどだった。その特徴は、マルクス主義と丸山学派の奇妙な混合物であった。その軛(くびき)から脱し、独自の視点で精選した約一四〇人の思想家小事典。とりわけ紙幅を割いて解説するのは、空海、親鸞、世阿弥、伊藤仁斎、松尾芭蕉、新井白石、山片蟠桃、三宅雪嶺、福澤諭吉、徳富蘇峰……。現代においては、柳田國男、石橋湛山、司馬遼太郎、吉本隆明などがあげられる。本書の独自性の一つは、これまで評されることの少なかった江戸期の思想家たちに光をあてていること。江戸時代こそ、ヨーロッパの思想家に比肩できる質の高い哲学者を多く輩出した時期、と論じる。二つ目の独自性は、文学畑の人が多いということ。優れた文学には優れた思想が無意識に脈づいている。その典型が司馬遼太郎である。日本史の中によきもの(伝統)と、よき人(豪傑)を発見する思想家列伝の決定版。
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Posted by ブクログ
[ 内容 ]
旧来の日本思想家事典の多くは、一九七〇年以前の価値評価で編纂されてきた。
その特徴は、マルクス主義と丸山学派の奇妙な混合物であった。
その軛から脱し、独自の視点で精選した約一四〇人の思想家小事典。
とりわけ紙幅を割いて解説するのは、空海、世阿弥、伊藤仁斎、松尾芭蕉、山片蟠桃、三宅雪嶺、福澤諭吉、柳田國男…。
戦後は、司馬遼太郎、吉本隆明があげられる。
これまで評されることが少なかった江戸期の思想家や近代の文学者にも光をあてる。
日本人のよき伝統が発見できる思想家列伝の決定版。
[ 目次 ]
第1章 古代
第2章 中世
第3章 近世前期
第4章 近世後期
第5章 近代
第6章 現代前期
第7章 現代後期
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