あらすじ
鍛冶屋の息子として生まれた男は、いかにして統一以来のイタリアを象徴する指導者となったか。パレート、ソレル、ニーチェの影響下での思想形成、資本主義と社会主義を一挙に否定する「第三の道」の追求、国民ファシスト党の結成と政権獲得、多彩な女性遍歴、第二次世界大戦の敗北、そしてパルチザンによる殺害──。その生涯は、新しい社会を創造するための天命の意識に貫かれていた。従来のイメージを刷新するのみならず、一個の叙事詩にも比せられる卓抜なムッソリーニ伝。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
梶原一騎伝、大山倍達伝、毛沢東伝みたいな読み味で、著者がムッソリーニ激推し早口オタクであることがよく伝わってくる。
その熱量に引き気味の読者としては、割り引いて読む必要があるかもしれないと思うことを禁じ得ない。
イタリアのこともヘタリアのこともたいして知らないので主語が大きくならないよう気をつけたいのだが、イタリアがヘタリアと呼ばれる理由が本書から察せられた。さあ戦争だと宣戦布告したら軍備が整ってませんでした、とか。こういうのをヘタレというのか下手というのか。
昨今、読めば読むほど不勉強を自覚する。今は特にテーマを持たずに読み散らかしているが、今後は漠然と国民国家の成立あたりをテーマにしようか。