【感想・ネタバレ】孤独な富豪の愛する花嫁のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

とても素敵なお話でした。

150年もの間、代替わりもせず妻を娶ることもなく生き続ける「怪物」。エンゲイト家の当主「クリストファー」は人々から本気で信じられていました。
もちろん、そんなはずはなく、実は代替わりしても披露せず、息子は「妻ではない女性」に生ませて家を存続させていたのです。
その理由は5代前の「クリストファー」が妻に裏切られた苦さを忘れず、子孫に二度と同じ過ちを犯させてはならないと決めた「しきたり」によるものでした。

その5代後の当代の当主「クレストファー」は禁を破り妻を迎えます。愛人の子として義母に虐げられていたセルマでしたが、美しく優しい少女です。
そんなセルマはクリストファーと「家族」になりたいと強く願うのですが、彼は冷たく
―俺は「妻」も要らない。家族も欲しくない。エンゲイト家は俺の代で終わりだ。
と、セルマを突き放します。
哀しみと絶望に打ちひしがれるも、セルマはめげずに「夫」に近付こうとします。
そんなセルマにクリストファーも次第に不器用な優しさや感情を見せるようになって―。

「あとがき」を読んで、作者さんがこの作品を書くのに相当の労苦と日にちをかけられたことを知り、納得しました。
とても良い作品です。
エンゲイト家の奇妙な掟、更には掟に疑問を持ち、自分の代でそれを終わらせようとした若きクリストファーの悲壮な決意など、よく練り込まれた設定、更には主役のセルマとクリストファーの心の内面をも深く掘り下げて描かれていて、読み応えもあると共に人物への共感も感じることができました。
ソーニャさんは「執着系の愛」がテーマのレーベルとのとで、実際に束縛しようする恋愛が多いですが、この作品は執着愛というよりは、閉ざされた環境で育った一人の男の深い絶望と哀しみがテーマのように思いました。

1
2017年09月18日

匿名

購入済み

ヒーローが惜しい

ヒーローはハイスペックではあったけど、押しが弱くてちょっと物足りなかった。ヒロインが馬車で去る時か駅ででも、ヒロインが行動してからではなくてヒーローが先に行動して連れ戻しに来てほしかった。また、資産家で暇だから毎日一日中ほぼ釣りをしているというのもなぁ…。エピローグは良い終わり方だったと思う。

0
2023年05月28日

購入済み

生い立ちが孤独な二人が、心の傷を癒しつつ成長していくストーリー。
心理描写が細かくて、一気に読めました。
素直になれないヒーローの葛藤を読むと心がチクチクしました。
泣けますが、ハッピーエンドです。

0
2017年11月04日

購入済み

家族

家族に縁遠いヒーローとヒロインがお互いを大事にしつつ、それをどう表現したらいいか、どう対応したらいいか試行錯誤する姿が印象的でした。
なかなか思いが伝えられず、そして伝わらないもどかしさもありましたが、よき代理人で執事さんのような頼もしい味方がいてよかったですね。
彼の存在は本当に大きかったです。

0
2023年01月11日

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