【感想・ネタバレ】「本当の大人」になるための心理学 心理療法家が説く心の成熟のレビュー

あらすじ

今は、大人が真に成長・成熟した人間として、心から満たされた人生を生きるのが難しい時代である。なぜか。それは、今の日本社会では「いつまでも若々しくあること」といった外的な活動性ばかりに価値が置かれて、「中高年期における人格的成長・成熟」を重視する価値観が育まれてこなかったからである。本書は、人格的に成長・成熟した大人として「心から満足のいく人生を生きたい。悔いなく人生中盤以降をまっとうして生きたい」、そう願っている人のために心理療法家が分かりやすくその理路と方法を説いたガイドブックである。 【目次】はじめに/第一章 日本の大人はなぜ未熟なのか?――「中高年期における精神的な成長・成熟」の大切さ/第二章 成熟した大人の六つの人生哲学/第三章 単独者として生きよ/第四章 人生は思うようにならないもの/第五章 うつは中高年を魂の世界へ導いてくれる扉/第六章 「思いのほか」を楽しむ/第七章 あえて本気で生きる/第八章 魂のミッションを果たす/第九章 「最高に成熟した人格」とは――その心理学的特徴/おわりに

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「本当の大人」になるための心理学 心理療法家が説く心の成熟。諸富祥彦先生の著書。年齢や見た目は立派な大人なのに本当の大人になれない人は多いはず。未熟。未成熟。アダルトチルドレン。自分が未熟未成熟アダルトチルドレンであることをまずは認めること。本当の大人になるには自分に正直になること。

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2023年08月18日

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ネタバレ

【内容メモ】
 本当の大人、すなわち心が成熟した人間というのは、自分で自分を認めることが出来る人間のこと。
 心が未熟な人は、自分自身を認めることができず、自信がないため、他者からの承認によって欲求を満たそうとする。SNSでの「いいね!」稼ぎもそうだが、些細なことでキレたりクレームを付けたりするのも、「もっと自分をリスペクトしろ」という気持ちの表れであり、心が未熟であることを示している。
 また、未熟な人は「認められたい」という欲求を持っているため、人を程良く頼ることも苦手である。日本で生活保護の需給をかたくなに拒む人が存在するのはこのためである。
 総じて大切なのは「諦める」こと。「諦める」とは「明らかにして見る」ということ。眼前の事実をそのものとして認識し、自分に出来ることとそうでないことを明確に判別する覚悟(=自分は万能ではないと知ること)が必要。

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2022年09月03日

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50代の自分にとって染み入る
内容でした。ゲシュタルトの祈り
1日50回は無理ですがつぶやいています!

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2018年06月14日

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ネタバレ

諸富祥彦先生は、本当に凄い方だと思う。読んでいてどのページも納得いく内容だ。
人生の成熟に必要な三つのものとして挙げられているのは下記。
①「自分の人生に与えられた使命・天命」
自分の為にすること以上に、人の為になる何かをすることのほうが、人は幸せである。
②一人になって自分を深く見つめる「深層の時間」
本来の自分に立ち戻る為の時間である。
③深く交流しあう体験

大人が持つべき六つの人生哲学として取り上げられているものは下記。
①人はわかってくれないものである
これがスタートライン
②人生は、思いどおりにはならないものである
万能感にあふれた人ほど、未熟
人に理解してもらえなくても、自分には価値があると分かっている
③人はわかりあえないものである
人に100%自分の言いたいことを分かってもらうのは不可能で、10%でも1%でも分かってくれればそれでいいという気持ちを持つことが大事。
④人間は本来一人である
社会的な活躍を遂げる自己実現ではなく、自分の心の深いところから生きる。
⑤私は私のことをして、あなたはあなたのことをする
「ゲシュタルトの祈り」という詞のように、他者とわかりあえないという現実を引き受けることから、自分らしく生きるということは始まる。
⑥仲間から孤立し一人になってもやっていけないことはない
ビリーフを理にかなっていて、自分を幸福にするものに変えることが大事。

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2018年01月07日

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ネタバレ

『そんな『満たされない日々」を生き、残りの人生を、真に充実したものにするには、いかにすればよいか。その心得は何か。
   ・・・・・・
 そのキーワードとなるのは、「人生の使命」、「静かな、深い孤独」、「少数の他者との深い交流」といったものです。』

 わたし自身の人生と照らし合わせながら読んだ。

『人格の成熟に必要な三つのもの』

『人格が、内面的に成熟していく六つのプロセス』

『大人が持つべき六つの人生哲学』 等等。

 読めば読む程に、未熟な己が見えてくる。

『「人に理解してもらえなくても、自分には価値がある」とわかっている』

『人は、現実を受け入れることで成熟する』

そして、『我を忘れて没頭する』

 幾つになっても、情熱を燃やせるものを持てることは幸せなことです。

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2024年08月26日

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公共の場でキレ出す高齢者は、何度も見たことがある。日本のサラリーマンの幸福度は年齢を重ねるごとに下がるという話を聞いたこともあるが、長年の会社勤めで日々抑圧された環境で、ストレスが蓄積して心の余裕が無くなっているのだろう。自分の会社の50代と60代を見渡しても、我慢できない短気な方が本当に多く、若者はこういった人たちに配慮しながら業務を進めることに相当なエネルギーを費やしている。こういう「ジャマオジさん」って、会社の役職を失ったら特段価値が無くなってしまうのではないかとさえ思えてくる。他人のために貢献できる人生のミッションを、中高年になるまでに見つけておきたいと改めて思い知らされた。

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2021年08月08日

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ただ認める
ただ眺める
自分自身を
大切な人を

内なる声に耳を傾ける

永遠の自己否定の罠
「今、ここ」を楽しむ勇気

思いのほか・偶然・予想外を
楽しむ
大切にする

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2020年12月19日

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ネタバレ

中高年期における内面的な、人格的成長・成熟について説かれた本。
自分のように、中高年で人生について悩むとこういう本を手に取るのかもなあと思った。ユングやアドラー、マズロー、フランクル、クランボルツも出てきて面白い。実践してみたいことも多数あり。

・今の日本人の多くは40代から50代に内的な「人生の正午」を迎えて人生の後半に向かっていくのではないか
・努力至上主義の人は、心ここにあらず状態で今を生き流している
・この人に相談したいなとふと思える人にあなたはなることができているかどうか
・濃密な生を送るための心得として、「これはしないことリスト」を作ること

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2020年12月13日

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とても良かった。
人の生きる目的とは、魂のミッションを果たすこと。
そこにまつわる様々な話を具体例を交えながら学びました。
※前半は、人生の後半とは?という話。こちらはこちらで深かったです。
 まだそこまで至っていない年齢なのですが、心構えが少しですが出来た気がします。

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2020年07月24日

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ただ認め、ただ眺める。
自分自身と大切な人を。

内なる声に耳を傾ける。

永遠の自己否定の罠
「今、ここ」を楽しむ勇気

思いのほか・偶然・予想外を楽しむ。大切にする。

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2021年01月14日

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キレる中高年が多いのは精神的に未熟な人が多いからということについて書かれている。
またそのような人に向けての対処法。

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2020年12月27日

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心理学と称しているが著者の哲学めいた人生指南書のような内容。中高年を対象にしており特に第一章などは懐古主義が強くなっている。新型うつが恒常的になっているという指摘や使命など興味深い箇所も多いがそこまで特筆すべき箇所はなし。

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2020年07月20日

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・今の日本社会は、大人が大人になり、心から満たされた人生を生きるのが難しい。それは、「若々しく元気で活動する」という外的な価値にばかり重きが置かれ、「内面的な成長・成熟」ということを重視する価値観が育まれてこなかったから。

・心理療法家ユングによれば、「人生の午後」(中高年期)になると、内面に意識が向かい始める。自分の人生における使命や役割を問い始めるこの時、人格は成熟する。

・中高年の成熟に必要なのは、次の3つ。
①「これが自分の人生に与えられた使命だ」と思えて、自分だけでなく、社会のためになるものを見つけること。
② 1人きりで自分を深く見つめる「深層の時間」を持つこと。
③他者と深く交流しあう体験を持つこと。

・成熟した大人が持つべき人生哲学は、次の6つ。
①人はわかってくれないものである
人にわかってもらおうとする欲を捨て、内面に意識を向ける。
②人生は、思い通りにはならないものである
「自分は万能ではない」という現実を受け入れる。
③人はわかりあえないものである
自分を少しでもわかってもらえたら、それで十分と考える。
④人間は本来1人である
人間は1人で生まれ、1人で死ぬという事実を思い起こす。
⑤私は私のことをして、あなたはあなたのことをする
他人のせいにするのをやめ、今、この瞬間を生きる。
⑥仲間から孤立し1人になってもやっていけないことはない
人から嫌われても気にせず、自分の好きに生きる。

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2019年08月31日

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